見出し画像

ゲームデザイナー Saashi の仕事部屋〜2020年3月前半

Saashi & Saashi(サアシ・アンド・サアシ)のSaashiです。
京都でアナログゲームを作っているんですが、手書きで日記書くのがだいたい滞って記録が記録にならないので、noteで綴ってみようかと思ったので始めてみます。

ただ、わりと忙しくしている気がしているわりに、特に変わり映えしない地味な日常である上、制作中のものとか、交渉中の案件などについてはおそらく伏せていないと書けない事柄も少なくないので、情報としては漠然としたものになるだろうと思うのですが、自分の備忘録的に書いたものを、noteに書ける具合にしてみます。全日の日記でもないし、たぶんその時思ったこと書くだけの日とかもありそうですが、「こういう人もいるのだな」と気楽な感じでお目通しいただけると幸いです。

今回は2020年3月前半の何日かの分を。
この期間は中止が決まったゲームマーケット2020大阪が開催される期間でもあったので、安穏した日常には珍しく人と会う日が多かった期間になりました。

3月前半某日

起き抜けにメールチェックすると北米の出版社から急ぎのメール。待っていたのがやっと来たと思ったら急ぎという内容で、朝食の前に書いて送る。するとすぐ返信あって、さらにその返信と朝からバタバタ。こういう時はだいたいご飯の時間がずれるので、あとで疲れることが多い。

倉庫に出荷の依頼メールを送る。取引先にメール数件。海外の個人からの問合せメールが何十件と溜まってしまっていて、毎日ちょっとずつでも返信をしようとは思っているけれど、今日は返せそうにない気がしてそっと閉じる。

既存の自分のゲームの新マップ、作りかけのデータはほぼ完成して、相手に見せる形にするためにデータ内の地名などを日本語から英語に移すのがまだで先延ばしになっている。近日手をつけねば。

3月前半某日

今日のために調整して、午前中にメールを書く時間を作る。出荷の依頼などもしてから出発の用意。京都のSさん邸へ今日はクローズのゲーム会。

Sさんは古株のゲーマーで Saashi & Saashi 設立前からの相談役であり、ほぼ第3のメンバーと言って良い。 もう一人のMさんはさらに古参で、いつも先達ゲーマーさんたちに教わること多し、のわたしの日常ですが、Mさんがいなければ昨秋の新作『旅のあと』を共作したデザイナー、ダリルさん作の『オーバーブックド』を知ることもなかったし、ということはその後ダリルさんと出会って『旅のあと』を共作する機会もなかった可能性は高いので、こういった方々とクローズ会で遊ばせていただくことは Saashi & Saashi にとっても命綱的に重要なはずなのだけど、近頃は頑張ってスケジュールに入れないとなかなか機会が少なくなっているのがおそらく今年の改善点その1。

この時『タイム・オブ・サッカー』も遊んだ。インスト込みで5時間かかった大作。サッカーに素養のあるMさんとわたしは大変楽しんだけれど、あとの2人はそれを見て楽しんでいる感じ。サッカーというスポーツのさまざまな側面を全部に入れようとした作者の心意気には恐れ入ったというのが感想。選手、布陣、移籍、リーグ戦/カップ戦、経営までを範疇に入れてゲームを作るとこうなるのだな、ということが如実に伝わる熱い作品でした。なにぶん勉強になります。

3月前半某日

朝起きて溜まっているメールに数件返信。と言っても、それなりに時間はかかる。うちに来るメールや問い合わせの9割9分は海外からなので、メールといえば英語と決まってしまっている日常なのだけど、英語が得意なわけでは全然ない。「いつからこうなった!?」と思ってみても、ほぼ最初からそうだった。というか最初はどこからもメールも届かないスタートで、だんだんメールが届くようになったらそれは全部海外からだった、というのが現在まで続いているという感じ。逆に考えれば日本語のメールが少なすぎるんじゃないかとも思うけれど、溜まっているメール、急ぎのメールを返すのに手一杯なので黙々と処理をこなすほかない。

倉庫の業者に出荷依頼のメールを送る。東京の倉庫にほぼすべての在庫を管理してもらっていて、出荷はだいたいそこから直送なのです。
取引先にメール数件。海外の個人からのメールが届いているが、今日は返せない気がしてそっと閉じる…、ちょっと待って、このあたりの行動の記述は毎日コピペで良いのでは!?

3月前半某日

TANSANの朝戸さんとは同じ京都在住で、家同士も近く自転車で5分かそこらの距離なのだが、「会おう!」と決めないとズルズルと会わないまま過ごしたり、会うとなったら連続的に会う時が重なったりするのだが今週は後者。

朝戸さん邸でたこ焼きの会。

画像1

電気でなくガスボンベで火力強くおいしく焼ける強力なたこ焼き機で、焼く→食べる→焼く→食べる、のエンドレスループですぐさまお腹いっぱいに。具は、たこの他、貴子さんのリクエストで牛肉やらチーズやら。朝戸さんの希望する餅など入れて飽きずに食べ続けた。しかし、ピンクや緑のカラフルな餅を具にすると、焼けて来る中で緑の物体が膨らんでまあまあグロテスクだった、というのが新たな発見。その後ゲームなどして帰宅。メール処理。

3月前半某日

大阪でゲームマーケットがある日の前夜に、個人的にゲーム関係者の知人を招いて小さなお食事会を開いている。きっかけは覚えていないけれど、会いたいと思ったデザイナーを誘ってごはんを食べる会がここ数年続いている。今年も企画してひっそりと集まってごはん会するつもりだったところ、ゲムマ大阪中止の発表を受けてご飯会も中止ということで、お誘いしていたみなさんに残念ながら中止のご連絡差し上げたのが先週だった。いろいろ楽しそうなメンバーにお集まりいただけそうなので楽しみにしていたのでとても残念……。

だったところに、不意にオインクゲームズの佐々木さんからご連絡いただいて、京都で会えることに。来京してくださる機会はほんとに僥倖。早速お店を予約して京都で小さな夕食会を。
同行されていたニルギリさんやXAQUINEL(サグイネル)椎名さんと中森さん、そして朝戸さんも合流してわいわいと楽しく会食。ゲムマ中止のことなど、そしてゲムマ春のことから、佐々木さんたちの京都までの道中記など、どんどん逸脱していろいろ話して楽しい会。

思えば、Saashi & Saashi は2015年のゲムマ大阪で始めてゲームマーケットに出展したので、今回のゲムマ大阪がちょうど「5周年」となる記念の回だったのでした。中止となったことで記念の回としてのゲムマ大阪は幻となったのは、やはり寂しいというか、残念だった。しかしこの残念だったなという思いが、今回の大阪ゲムマが中止になったことで作り手やサークルやその関係者の多くが共有してしまったのは、やはり寂しい。

そういえば、ニルギリさんとほとんど初めて深く話をしたけれど、とっても楽しかった。ただ白熱を帯びたように見えたのか、隣で見ていた貴子さんには「田原総一郎みたいに迫って聞き過ぎ」とたしなめられたけど。ニルギリさんには聞きたいことが多かったし、打てば響くように返していただけるので理解はとても深まった。

画像2

ちょうど佐々木さんにお会いできたことでこの機会に「ファフニル本」を入手することが叶ったのが嬉しい。薄い冊子の中にデザイン過程の情報盛り盛りで、公称読了時間10分の表記だけど自分には優に倍以上かかる読み応え。

3月前半某日

TANSANの朝戸さんと3日連続で会っている。今日はTANSAN事務所で遊ぶ日。なのだが、朝戸さんがどうしてもネットで「生配信をしたい!」というので生配信をすることに。「今日はゲムマ大阪のあったはずの日だから、少しでも盛り上げたくて!」とのこと。
遊ぶ予定で来京したイマジンゲームズの山田空太さんに加え、ちょうどこのタイミングで大阪に来ていたCla Glaのこだまさん、Umimaruさんもお呼びしてゲスト出演していただくことに。

肝心の生配信ですが、なんと内容はノープランということで1時間少々の時間をグダグダで通してしまったわけでしたが、こだまさんのお土産の日本酒を呑んだりしつつ楽しく過ごせたので良しとしたのでした。

配信の前にひっそりと遊んだ『ROOT』、なんだか気合いと志はものすごいの一言だけど、インスト自体がなかなかの苦行でしたが、いろいろ興味深いし考えさせられるところが多かった。配信後はウォルシュの『Wavelength』も遊んだ。勉強になります。

山田さんの新作『でんしゃサウルス』と豪華版『でんしゃクジラ』をご持参いただいた。豪華版は箔押しで箱だけでなく中身も豪華。新作のほうはその『でんしゃクジラ』をより遊び応えある感じに改良されているそうで遊ぶのが楽しみ。

画像3

夜はみんな連れ立って歩いて中華の名店・駱駝へ。山椒のすっごく効いた麻婆豆腐が有名な店なのだが、基本的に何を注文しても美味しい。冬限定の「牡蠣の豆豉醤炒め」が美味すぎた! 山田さん曰く「バチクソ旨い!!!」という表現通りの味。
ゲーム関係者が集まって話すと、この時期はゲムマ中止の話題にはなるのだけど、そのほかにそれぞれの制作環境とか、流通や販売関係の話とか、次作以降への展望とか、多岐に渡って興味深い話が多い。あっという間にお時間でお開き。

3月前半某日

運動は基本的にしていない。にもかかわらず、ニルギリさんにフットサルにお誘いいただいたので勇躍として駆けつけ今日は大阪。ClaGla(クラグラ)こだまさん、Umimalさん、そしてFoUNtain(ファウンテン)の橋口さんも一緒でした。

初めてお会いする囲碁・将棋界のみなさんと一緒に汗を流したけど、みな素敵な方々で心から満喫できました。そういえば、フルコートのサッカーしかしたことがなく、フットサルは初めてだったことに後で気づいた。ミニゲームみたいな感覚でいたけど、ボールの種類も違っているようだった。とはいえ日頃動いていなかっただけに、体力がイメージに追いつかず、最初の5分で肺が割れるかと思った。後半はふくらはぎがピクピクいってたけど、最悪の想像よりは動けたのかな。次回はもっと整えてから参戦したい気持ち。

画像4

写真は、橋口さん(左)とこだまさん(右)の戦い終えて昇天の図。

フットサルのあとは、ゲームカフェでみなでゲーム。こだまさんたちに『エレベータ前で』をプレイしていただくことになったので久々にインストをする(インスト苦手なので、迷惑にならないようゲムマ会場などでもできるだけ説明役を避けているのです……)。でも楽しんでくださったようで良かった。

画像6

ゲーム会の時、途中抜け出して橋口さんと2人で食べた回転寿司は運動の後ということもあって、やたら美味しく感じた。ゆっくりみなさんと過ごしていたかったのだけど、夜は夜で京都の家にSさんとコロンビア人の友人ゲーマーが訪ねて来ることになっていたので、中座して急いで京都に戻る。『ティーフェンタールの酒場』と『ツカナ諸島の小道』を遊ぶ。

3月前半某日

一夜明けて全身が筋肉痛でバッキバキ。数段の階段でさえ、うめいている。筋肉痛っていつ以来だろうか。しかし、思ったよりは酷くはない。今後は予防のために普段から少しくらいは走ろうかなと思ったりした。

近頃、全然テストキットを作っていない気がする。キットを製作しなければ、と思っているものはいくつかあるのに、最初の一歩が「よっこいしょ感」強すぎるんだろうなぁ。データ作り始めるとわりと進めていけるのだけど。まずはファイルに名前付けるとこから始めてみるくらいでも進めたい。新マップの英語化の作業を粛々と進める。

3月前半某日

筋肉痛は60%減、わりと和らぐ。思ったより回復早くて安堵。
昨日ほとんどさぼっていたので、返さないといけないメールがいくつも溜まってきた。中には一週間置きっ放しにしているものもあるが、全部が全部ササッと返せる内容でもなく、つまり確認や考察や決定が必要な案件もあって、なかなかToDoリストが消えていかない。

Twitterっていつ書いているものなのだろう。いつも書こうと思っているうちに数日過ぎてしまい、いまさら書くこともないや、で終わるパターンが少なくない。かといって、脊髄反射的に書くというほどのモチベーションはそもそもない。息を吸って吐くようにTweetできる人にわたしはなりたい。

3月前半某日

朝起きて、ほぼ筋肉痛がなくなっている。わりと軽度だったのか。昨夜は遅くまで『旅のあと』の共作者ダリルさんとLINEで話していた。レベルデザインのこと、見立てのこと、それぞれのゲームの生産関係の話など。

洗濯機を回して、近くの自家焙煎コーヒー店カフェ・ヴェルディへ。ここのオーナーには1人用焙煎ゲーム『コーヒーロースター』でも大変お世話になったのだが、一昨年に京都市内で引っ越ししたことでより近くなったことで頻繁に利用している。多い時は週に二度三度と通っているのではないか。

軽食をとって食後にコーヒーをいただく。その間にゆっくり読書したり、ノートを開いてゲームの構想を練ったり、改善策を練ったりする大事な時間になっている。ごく近くにあるのだが、やはりわずかな移動の距離でも、外に出て動いて訪れることでちょっと頭が切り替わるのかもしれない。この場所で得たアイデアで助かったことも数知れず。家で飲むためのコーヒー豆も買って帰る。いつもの種類の豆をいつもの量。

韓国の出版社へメールを書いて送る。だいぶ遅れてしまったのを詫びる。あとはいくつか海外へのメール。それから書きかけの書き物を少しずつ進める。来週は忙しくバタバタと外出が続きそうなので、この週末で書き物関係は書き終えておきたいし、テストキットにも手をつけたいのだが、思うようには進まず。

画像5

今日は疲れたので、近くの洋食屋で蛸のマリネと、ワインと、美味しいエビフライをいただく。いつ来ても美味しいお店。お酒飲んだので夜は仕事せず過ごす。

と今回はこのへんで。
「ゲームデザイナー Saashiの仕事部屋」を銘打ってみたものの、書いてみるとあまり「ゲームデザイン」していないような気もしますが、書いてないところではやっているんだろうな、という想像の補完でお願いします。
この周辺雑記は、ひと月を前半/後半で分けて月2回のペース書いていければと思っています。ではまた3月後半で。

Saashi

Saashi & Saashi
Twitter / WEB

この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?気軽にクリエイターを支援できます。

15
ボードゲームデザイナー。京都でアナログゲームを制作する Saashi & Saashi(サアシ・アンド・サアシ)の代表。これまでに『バスルートをつくろう』『コーヒーロースター』『エレベータ前で』などを制作。自レーベルから出版するほか、海外出版社からライセンス契約でのリリースも。
コメントを投稿するには、 ログイン または 会員登録 をする必要があります。