映画感想文「アシッド」下手なホラーより怖い酸性雨。現実にありそうで震撼した
マジで怖い。
下手なホラーより怖い、酸性雨。
だって、本当にありそうだから。コロナが起きて、地球温暖化で異常気象で。そんな現実の前に、この酸性雨もスクリーンの中だけのお話と思えず、怯えた。
猛暑のフランス。酸性雨を降らせる雨雲がやってくる。その雨粒にあたれば人間も動物も溶けてしまう。車や家も侵食され、やがて溶けていく。
ミシャルと離婚した妻エリースは、危険な雨から守るため、寄宿舎学校にいる娘のセルマを迎えにいく。
しかし街はパニック。通行止め、阿鼻叫喚の人々。電気は止まり水道水も飲めない。社会インフラも停止。にっちもさっちもいかない。この家族はどうなっていくのか。
終始パニックになり、泣き叫び親に反抗。その癖、困った時には必ずパパとママを呼びつける。そんな風に親に迷惑かけっぱなしの娘に辟易とした。
映画としての完成度うんぬん以前に、未来の予想図のようで考えさせられた。