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14歳を的確に演じる清原果耶にため息「宇宙でいちばんあかるい屋根」

14歳の頃。冴えなかったなとしみじみ思う。「トイレにまで連れ立つ女友達の派閥に馴染めず、学校では静かに心閉じてた」「憧れてた同級生が好きだと言う女の子と自分を比べ、何一つ勝ってない自分が嫌いだった」

そんな悩み多き14歳の少女、つばめのひと夏を描いた作品。来年のNHK朝ドラ主人公の清原果耶が瑞々しく、そして恐ろしい位に的確に演じる。

若くて目の前には可能性が広がっていて。いま思えば何の不足があっただろうという感じだけど。自分が何者かわかってなくて心細くて頼りなくて。それをうまく口にすることもできなくて一人で胸に抱え込んで。そんな思春期のほろ苦さを懐かしく思い起こした。

つばめを導く老婆役の桃井かおりが諭す「しぶとく生きろ」の台詞の重さに、そう、そうだよねと、大人になった私は涙する。

清々しくて懐かしい良作。おすすめです。

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