ブランドとは何か#51

ブランドとは何か。

若輩者ながらも、その意味について自問自答する日々を送っている。

必ずしもその言葉はB2Cだけの言葉ではなく、僕のようなB2B側にも共通して言える課題だ。

先輩方のような経験もないしロジックも持ち合わせてないが、それでも必死に考える。そうすると、少し、その言葉の断片が顔を出してきた。

一言で、あなたの企業の顧客はどんな人ですか、という問いに対して、どう答えられるか。おそらくブランドとは、その粒度と繊度によって決定付けられる。

そこで、男性20代です、とか、マーケティングの担当者です、みたいな形で顧客を捉えてしまうと、ブランドの軸はブレブレになる。なぜなら、情報過多の時代、ニーズは多様化され、細分化され、日々変化し、捉えきれないものになってきたからだ。

情報もプロダクトも潤沢ではなかった時代、テレビは家族団欒というニーズに応えることができた。テレビを見る、という行為自体にニーズがあった。しかし今はそうはいかない。昔はテレビから新しい情報を得ていた。今はスマホからいとも簡単に情報を収集する。

圧倒的な情報の量と速さに埋もれる現代、消費者の行動は多様化され、日々変化し、その輪郭を捉えることも一苦労だ。

そこで重要なのは、プロダクトが何を伝えたいかである。必ずしも消費者や顧客は自分たちの価値観を把握していない。だからこそ、自分たちが何を伝えたいのか、そのプロダクトを通じて社会の何の役に立ちたいのか。そこを突き詰める必要がある。

そのコアの理念を軸にして、派生する幹に対してストーリーを顧客と共に作り、大きな樹木を作り上げていくことだ。

しかしその最初のコアを作るのは容易ではない。直感的に感じる課題感がきっとそのコアになっていくと思うが、自分が感じてる課題感は人とは違う。その前提に立ち返ると、最初の段階が最も顧客や市場の声に耳を傾けなければいけない。

一見矛盾してるようなパラドックスであるが、そうすることでさまざまな角度から本質の課題を捉えることができるはずだ。

何が言いたいかというと、すべてはナラティブであるということだ。自分の考えを顧客に提示して、意見を取り入れ、それを自分ごと化する。言語化する。これを繰り返すことだ。

プロダクトをつくりあげる時点でも、
成長させる時点でも、
成熟した時点でも、
衰退してポートフォリオを変える時でも。

顧客の声を自分のものにして、
自分のものを顧客に伝えていく

ブランド力のある企業は、どこよりもこれを繰り返しているだろう。

そして、あなたの企業の顧客はどんな人ですか、という問いに答えることが出来る。

それは逆に言えば、顧客側からもそのブランドの軸をはっきりさせてくれる。

ちょっと贅沢なコーヒーといえばスターバックスが思い浮かぶように。





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