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Micro STARs Dev.のプロデューサー

「最初に読むSAAI note」第5弾、今回はMicro STARs Dev.と、ここに参画するプロデューサーをご紹介します。まずは、総合プロデューサーである、株式会社umari代表取締役・古田秘馬氏にインタビューを行いました。

①プロフィール


古田秘馬氏
株式会社umari
代表取締役
プロジェクトデザイナー。株式会社 umari 代表。慶應義塾大学中退。東京・丸の内「丸の内朝大学」などの数多くの地域プロデュース・企業ブランディングなどを手がける。農業実験レストラン「六本木農園」や讃岐うどん文化を伝える宿「UDON HOUSE」など都市と地域、日本と海外を繋ぐ仕組みづくりを行う。現在は地域や社会的変革の起業に投資をしたり、 WILLER 株式会社やCAMPFIRE、自然電力株式会社などの顧問ほか、医療法人の理事などを兼任。

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②Micro STARs Dev.立ち上げの想い


Micro STARs Dev.(以下MSD)とは、microつまり小さな原石がここで生まれ、この街で様々に交わることによって磨かれ、スターになって世界へ羽ばたいていくことを支援していくプロジェクトです。まだ小さなおもいつきをカタチにするコミュニティ活動として「SAAI Wonder Working Community」があり、アイディアを磨く場として「micro FOOD & IDEA MARKET」があります。
ビジネス世界では今、何か企画を立ち上げるにしても、「スケールアウトするの?」「キャッシュポイントは何?」といったような、目に見えるものにならないかぎりGoが出ない。けれどそれではなかなか新規事業は立ち上がりません。
MSDは、新しいものが生まれる土壌を作ろう!というコンセプトで立ちあがりました。実は有楽町は、もともとスターや文化が生まれていた街です。そういったものを生まれる街にしましょう!microの言葉には、まだ形になるかわからない0-1になる前という意味も込められています。
大丸有エリアの中でも、大手町・丸の内はビジネスの中心地であることに対して、有楽町は文化やエンターテインメントの街として昔のままのレトロ感も残しています。いい意味でカオスであり、microなネタがあるところだと思います。

③MSDのプロデューサー


MSDのプロデューサーとして、多彩なメンバーが参画しています。雑誌の編集長、テクノロジーの仕掛人、ビジネスと関係ないように見える遊びの仕掛人、お坊さんなど、変わったことをやってる人たちが集っています。一見直接ビジネスとは関係ないような人たちですが、だからこそ思いもよらない角度からの刺激になりますし、全然違うところにチャンスや可能性がある。ここで様々なトライアルが生まれたらいいなと思っています。
私は、都市と地域、日本と海外を繋ぐ仕組みづくりを行う事業を手掛けていますが、地方との連携という意味で、大丸有は非常に動きやすい場所です。従来の地方と都市という意味では、地方で流行ると東京に持ってくるというような、なんでも東京に集中する流れ、結果が出たものだけが集まってくるという傾向があると思いますが、これから大事になるのは、都市から地方へも、地方から都市へも、という循環させることだと思っています。

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④新しい文化を創るということ


最近では兼業副業が当たり前になり、二拠点居住も当たり前になってきたという感覚があります。「これが文化です」という様に言って発祥するものではなくて、徐々に変化として立ち現れるものだとは思いますが、私は、壊すことがネガティブなことではないという文化を創りたいと思っています。
都市になってくるとなかなか壊せなくなる。けれども、今までのものをいい意味で否定するところから新しいものが生まれると思っています。壊すものを選ぶわけではないですが、必然的には変わるタイミングには殻が割れるように、いろんなものが硬直してくるとそこには変化のサインがある。
大きく時代が変わる時には、前提条件をいかに0にできるかが大事だと思っています。現状の全てを投げ打って出るのは難しいですが、大きな災害などがあると今までの前提が壊れ、否応なしに変化を迫られることになります。それを空間でありコミュニティで出すのが重要で、ある意味SAAIのような空間ではバーチャルで実験できる。「なんでもあり」と思える、そういう場が重要だと思います。
別の言い方をすれば、日本社会はしっかりしているので、いい意味で必要のない情報はそぎ落とされた状況でも生きていける。けれども例えば野菜で言えば捨ててしまうところに栄養があるとか、今まで効率的を考えると捨ててしまってきた皮や根っこを集めてみたらいい出汁が出る、と言ったような「なんでもあり」と思えること。
おもいつきをカタチにすることを応援していますが、たとえアウトプットできなくてもいいんです。皮や根っこ自体は料理にならないけどそれを煮詰めると出汁になるとかそんな感じで。

古田秘馬

⑤コミュニティについて


SAAIは、Wonder Working Communityとして、単なる場所ではなくて、コミュニティであることが大事だと思っています。コミュニティは生き物だと思っているので「こうならなきゃいけない」という様なことはあえて思わないようにしています。「こうならなきゃいけない」とか「こっちに来てください」と言った瞬間にそれはコミュニティではなくて組織になってしまう。CommunityとOrganizationの違い。コミュニティは常に変動的で自由度が担保されていることが重要だと思っています。
ここでいかに色んなものが偶発的に起こるかを期待しています。想定していなかったものや、自分でも考えなかったものが起こること。
私は何かの選択の際、どうなるか分からなそうなものを選んでいます。イノベーションは色々な偶発性から生まれる。この場所が、どんどん他流試合ができる場所になるといいと思っています。偶発的な出会いSerendipityを楽しみ、自分のアイディアをどんどん発信していってほしいと思っています。