運命の赤い糸が指し示す「家族の愛」と「ある街の記憶」劇団ロロ『あなたがいなかった頃の物語と、いなくなってからの物語』

2016/5/22観劇@東京芸術劇場 シアターイースト

ロロといえば、様々なカルチャーを横断し東京の演劇シーンの中でも中心となっている劇団。

昨年から、ちまちまと名前の上がる舞台を観劇していますが、ロロは今回が初。軒並み評判がいいので期待していきました。
今回の『あなたがいなかった頃の物語と、いなくなってからの物語』は、母と娘の物語。現在/過去 大人/子供と縦横無尽に物語が展開していきます。

今まで、劇団といえどコントを主にしている舞台をみてきたので「これだよこれ」という感じ。劇団ロロは、台詞回しが特徴的で、キャラクターの間に独特な距離感があるなと思いました。文学的な世界観というか、まるで詩集を読んでいるような感じ。舞台を理解するにあたり、自分の素地も必要だと痛感しました。

素晴らしいのは、舞台に配された机が演出で、ある時は道になり、時には洞窟にもなる。さらに、小道具で「赤い糸」が登場するのですが、この「赤い糸」の持つ意味がとても大きい。

巡り巡って、その「赤い糸」が指し示すものは?

そして最後に「赤い糸」がもたらした景色に、きっと息を呑むでしょう。

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