私が会社を休職・退職した原因と背景 その(2)

先週から、私がキャリアにおけるどんな失敗をし、どうやってそこから復活したかを、お伝えしています(これまでの記事と、内容が重複する部分がありますが、ご容赦ください)。

前回のコラムでは、1度目の休職に至るまでを取り上げました。
本稿では2度目の休職に至るまでの経緯と、その時の対処法を検証します。

2度目の休職に至るまでの経緯

2度目の休職は、1度目からわずか2ヶ月足らずでなってしまいました。
1度目の休職明けから、連絡不手際で、休職前当時のプロジェクトマネージャーにキレられたり(なんで、査定評価される側が1から10まで、資料と時間を調整しないといけないのか、今の私にはわかりませんが)、だだっ広いフロアで、新しい上司に、しょっちゅう怒鳴りつけられたりと(パワハラ相談窓口に行くことも考えました)、ストレスの雨は軽減されることはありませんでした。その上司との面談で、答えに窮して数分黙り込んだり、ぼろぼろ涙が出たりすることもありました。

要は、全然治っていなかったのです。自分自身も職場環境も、変わっていませんでした。
1回目の休職は、主治医からの”提案”でしたが、2回目の休職はドクターストップでした。1回目の休職は”傷病欠勤”扱いで、正式な休職ではありませんでしたが、2回目の休職は、所属が人事部付けになる正式な休職となりました。1年半経っても治らなければ、休職期間満了で退職、というデットラインが設定されました。以下は、当時の記録。

5月下旬からずるずる体調が悪化して欠勤が増え、
「これは前回と同じパターンだ、まずいぞ」と思ったものの、対応策が功を奏しないまま6月には出社できなくなり、主治医からあっさり休養指示が出た。職場のコミュニケーションにほとほとうんざりしたのが、要因といったところか。
まぁ、ヤマは越えた模様で、読書とラジオがメインの静養に専念できるようになりました。思ったよりも重症で、気温の乱高下が拍車をかけ、当初は6月下旬だった復帰予定はかなわず、現時点での復帰予定日は今月(※7月)20日。
同じことはもう繰り返したくないので、復帰判断は慎重にする予定です。

過去の自分をどのように救うか?

2021年・年明けからの連載で「精神科キャリコンが推奨する、社会復帰の手順・概要」として、以下のステップを挙げました。これらは、キャリア形成とメンタルヘルスの専門知識に基づいたものですが、私の経験を反映したものでもあります。各ステップがどのように役立ったか、以下で見ていきます。順番は前後しますが、数字は以下の項目を指します。

0.まず、ある程度の回復が前提
1.”考え方の偏り”は自覚しておく
2.自己棚卸とストレングスファインダーをしておく
3."As-Is"と"To-Be"のギャップを把握しておく
4.行動を阻む認知の問題は潰しておく
5.行動オプションは科学的に評価する
6.ソーシャルスキルをアップする

"0"は言わずもがな、焦りは禁物です。ある程度回復するまでは、治療に専念しましょう。
人事部との面談の帰り道に、当時愛聴していた、昼間のラジオ番組の公開生放送に行ったりもしました。とても楽しかったのを記憶しています。ラジオが療養生活にどれだけ支えになったか、わかりません(写真は、そのイベントブース)。

公開スタジオ

"1"・"4"あたりは、毎週の診察による精神療法(精神科面接で行われる、薬物療法以外の心理的支援)で徐々に修正していったのではないかと思います。病状が悪ければ、考えも偏りますし、ぐるぐる頭の中だけで処理しがちになります。

復活劇に結びついた”結論”

事実上、残りのステップをどう乗り越えるのかが、焦点となりました。

"3"について、当時、やはり自分と周りを比較するような記事が目に入っていました。毎日毎日、それらをひたすら渉猟していたように思います。

入社してから20代で目指すのは、社会人としての自律だ。自律とは、「自ら考えて行動し、やりきる」ことである。(中略)この段階で主体性やまわりを巻き込む行動力を身につけられないと、自分の軸が見えず、会社人生に限界を感じて、30歳前後で行き詰まる。
(太字引用者)

行き詰まり以外の何物でもありません。"To-Be"(あるべき姿)をどのポイントに置くかで、"As-Is"(現状)がどう割り出されるかが左右されます。本当の目指したいところがポジティブなものでないと、自分へのダメ出しに終始し、精神的に追い詰められてしまうのです。

行き詰まったからには、必然的に進路について考える日々になりました。
出した結論は、退職と福祉業界へのキャリアチェンジでした。当時、”科学的評価法”は知りませんでしたが、"5"に照らし合わせても、結果的には正しい選択をしたようです。

オプションの総合評価の例

図の読み方ですが、各オプション(”キャリアアップ”・”異分野に転職”・”博士課程復学”の各選択肢)を、複数の基準で評価し(”キャリアアップ”・”やりたいことを目指す”・”向いていることをする”の3基準)、総合評価を算出します。算出方法は大学レベルの数学が必要なので、メカニズムまで理解する必要はありません。こういう方法があるということを知っていただければ、意思決定で必要以上に悩むことはなくなるので、精神的な回復も早くなります。

"6"については、自分なりに格闘していました。”アサーション”(攻撃的でも自己否定的でもない、適度な自己主張の仕方)の方法論を知っていたら、どんなに役に立っただろうかと思いますが、当時導き出した”結論”も記録に残っていました。

【復帰心得】
1.根拠はいらないので、自信を持つ。それがコミュニケーションで力を自身に与える。
2.溌溂な若手たろうとしない。返事はスローでよい。「いい人」になる必要はない。
3.相手の裏は読まない。

「いい人」の呪縛はいまだにありますが、特に、「3.相手の裏は読まない」はとても大切なことでした。それが、社内コミュニケーションで自分が潰れた原因だったからです。

残った手順は"2"ですが、ここでどのように自己棚卸をするかが、肝要です。その後のステップの中身を左右します。その話は次回にまとめてします。

本稿は以上です。それではまた、次のコラムでお会いしましょう!

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