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石垣のりこ議員・ツイート問題についての、丁寧な字面の検証

最初におことわりしておきますが、本稿ではいかなる政治的主張をするつもりもございません。そのような内容を期待される方は、本稿を読むのは時間の無駄になると存じます。本稿では、あくまで、ツイートの字面の検証を丁寧に行おうと思います。

さて、問題とされた投稿は、これです。

政治的真意はともかく、この文面には、二つのポイントがあると考えます。

・大事な時に体を壊すがある
危機管理能力のない人物
(太字引用者)

それぞれ、吟味していきましょう。

「癖」という言い回し

たぶん、私を含め多くの人が引っ掛かったのは、この””という言い方ですね。「大事な時に体を壊す傾向がある」と言えば、まだ、ましだったのかも知れません。単に事実の相関関係を指摘しているにすぎないので。
しかしながら、””と言ってしまうと、本人も自覚しているにも関わらず、放置している悪習慣のこと、という風に感じてしまいます。

唐突ですが、私は、過去、2回ほど、意識消失したことがあります。
大学院生だった時、海外研究に赴く際に、成田空港のチェックインカウンターで倒れました。
倒れた瞬間の記憶はありません。気がついたら、ベットの上でした。そこで私は、フライトには乗れず、救急車で病院に搬送されていることを認識しました。

再度、海外研究の希望を出した時、時の恩師に「大丈夫なんだろうな?」と言われました。そりゃそうです。何のエビデンスもないのに、心配しなくて良いと言う方が無責任です。身内にも先方にも迷惑をかけているのですから。それを「不可抗力だからしょうがないではないか」と言い張ってしまうのは違うと思います。

まとめると、「癖」という言い方は不適切だが、「不可抗力」と開き直るのも違う、ということだと思います。

「健康管理」という危機管理能力

「健康管理は、社会人としての社会人基礎力」って言いますよね。私も虚弱体質なので、そう言われてしまうと凹みます。体調管理で苦労したことのない人からすると、「今日、体調が悪いので、休ませてください…」というのは、自己管理ができていないのではないか?自分に対する甘えではないのか?、という受け止めは、正直、結構あると思います。
しかしながら、人間のストレス反応は、個体差があるので、就業可能ラインが、その人の体調のばらつきでどの辺にあるのかは、平等ではありません。「なってみないと、わからない」というのが、正直なところです。

ただ、Twitterのトレンドを見てみると、「持病があるにも関わらず、脂っこいものを食べていたからで、これは自己管理能力の欠如だ」という意味のようです。その良し悪しを述べるつもりはありませんが、「人生、うまいもの食ってなんぼ」と思っている私には、耳の痛い話です。確かに、食べるもので体調は多少左右されますが、それで食べたいものも過度に我慢して毎日を送るのも、辛いです。

危機管理としての職場環境

総理大臣の職は、ブラックどころではありません。超がいくつ付けても足りないくらいの超激務です。いくら、フルタイムで働いていない日があるとは言え、連続して150日近く、休日がないなんて、一般企業ではありえません。総理大臣に限らず、国会議員は押し並べてそうなのかなと思います。

まぁ、例えば北欧だと事情が違うようですから、そうでない国づくりも必要なのかもしれませんが、大前提として、一般のビジネスパーソンと一国のトップを同列に議論するのは、適切ではないと思います。

なぜなら、総理大臣に限らず、「職務の性質上(激務なので)、虚弱体質のものは採らない」と募集要項で明言している企業もあります。どこと言うつもりもありませんが、一般人でも、自分の持っている特性が要因で、思い描いている社会参加の仕方がかなわないということは、よくあります。私だって、体力が人並みにあったら、戦コンにトライしてみたかったですよ。結果論としては、私はトライしなくて正解だったと思っていますけど。

従って、危機管理をちゃんとしておけば、職場に問題は発生しなかったというのは、理念上のナイーブな考えだと、私は思いますね。

総理大臣に対する、”配慮”?

これは、補論です。
この箇所の表現には、「疾病やそのリスクを抱え仕事をする人々に対する配慮が足りなかったと反省しお詫びします」(太字引用者)とあります。

”配慮”と聞くと、福祉業界の人間としては、”合理的配慮”のことを思い浮かべますが、それは勘繰り過ぎでしょうか?
合理的配慮については、このコラムでも何回も触れていると思いますが、「障害や疾病に対する配慮と言っても、社会的に対応しなければならないものは、合理的な範囲に限定される」という意味です(少なくとも、私はそういう理解をしています。え、違う??@@)。
総理大臣の職という特異例に、合理的も何もありません。考えられる状況には、全て対応できる必要があります。一般社会のそれとは、違う基準が適用されて然るべきでしょう。

取材依頼への回答書面について

当方のtweetににつき、数は少ないものの複数の報道機関からご取材の依頼を頂戴しております。相手様によって答える内容が違うと問題ですので、書面にて回答しているところです。念のためこちらでも同一書面を共有しておきますね。

最後に、この書面を、吟味してみましょう。

石垣のり子議員取材書面回答

ノーマリゼーション(”ノーマライゼーション”と言う方が多いけど)の意味を、十分に理解してはいないのかなとお見受けします。
手元の福祉論の教科書から、ノーマライゼーションの説明を引っ張ってくると、

たとえ障害をもっていようといなくても住み慣れたその地域で、一般社会から隔離されることなく、すべて人間として普通の生活を送るため、共に暮らし、生きていく社会こそ正常(ノーマル)である
(太字引用者)

書面では、「同じ理由で辞めることのないように環境を整備する」とありますが、「危機管理としての職場環境」の項でも述べたように、総理大臣の職という特異例に、「普通」も何もないと思います。”(合理的)配慮”と同じ議論です。

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以上、問題となった石垣のりこ議員のツイートを、丁寧に字面で見てみましたが、全くノープロブレムというわけでは、なさそうです。
しかしながら、わたしは、仕事に、政治・宗教・お金の話は持ち込まないと決めているので、冒頭にも触れましたが、「謝罪すべき」とか「辞職すべき」とか「いや辞職すべきではない」とか、申し上げるつもりは一切ございません。念のため。

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精神科キャリアコンサルタント。精神保健福祉士、国家資格キャリアコンサルタント・CDA、認定オンラインカウンセラーなどのライセンスを元に、メンタル疾患からの復職を目指す方の、キャリア構築支援をしています。 サービス受付ページ→http://www.s-yam-gucci.jp
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