”いい人”は、いらない。

最近、この本が売れているようです。

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この本の解説記事↓も、読まれているようです。

この記事に関して、小生は、NewsPicksで以下のように投稿しました。

直截に申し上げますが、「いい人」というラベルほど、有害無益なものはありません。この言葉の大抵の使い方は、「あの人はいい人なんだけど…」という遠回しなマイナス査定か、「あなたはいい人なんだから、〜して欲しい」という無理強いの口実かの、どちらかです。その人が「いい人」を演じているか、そもそもの性格(人格)として「いい人」なのかは、どちらでもいい/どうでもいいのです。周りから「いい人」だと言われる人は、今すぐ、日常生活の行動を変えましょう。社会的・人間的な不都合を、一手に押しつけられるだけですから。私も含めて。

言うまでもなく、他者の本音は、「…」「〜」の方にあるわけです。普通の人(その厳密な定義はとりあえず差し置いて)なら言えない・頼めないことでも、「いい人」ならそれを差し向けられる。なぜなら、その人を弾く時に(それは、メンバー選抜でも役割分担でも友人関係でもはたまた恋愛活動でも何でも言えるのですが)「あなたは、いい人だから」と宣言することで、心理的背徳感から逃れられることができる。そのことでダメージを「いい人」から返されることがない。その実、狡猾な心理行動です。”いい人”は、いらないのです。

極めて不名誉なラベルです。


上記のことを示しているのが、下記の記事。

周囲の人にとって「都合のいい人」は、非常に便利な存在。理不尽なことやムリなことを頼んでも、断ることがないから、安心して押し付けられる。雑用や使いっ走りの用事を頼んでも、怒らない。キレない。おとなしくて従順。まるで自分専用のメイドのような扱いです。同僚としての基本的人権なんか、考慮してもらえません。
他人に気を使い過ぎて自分の仕事が遅れてしまうのはNG。ビジネスシーンで求められるのは、いい人ではなく仕事人です。
(出典は下記)

仕事では、人格をコスプレすることも一案だと、以前、私は述べました。ビジネスシーンで”いい人”ラベルを貼られたら、ろくなことにならないです。周りから認められているなら、「〜なら、○○さん」といった、他のラベルがつくはずだからです。

つまり、”いい人”は、いらないのです。

思考回路の問題

だと指摘するのは、脳科学者でおなじみ、茂木健一郎先生。

著書「「いい人」をやめる脳の習慣」では、以下のように説明されています。

人間の脳というのは、細かく指示を出されれば出されるほど、自分の頭で物事を考えなくなります。つまりは思考停止に陥っていきます。
思考を停止した「いい人」が増えれば増えるほど、それに比例して組織の思考停止も進んでいくため、結果的に望むだけの成長は手に入りません。
脳科学的にみても、組織の中では全方位外交でいったほうが生存の可能性が高まるということです。
これはもちろん、派閥間の出世戦略のことばかりを言っているのではありません。 社会という組織と個人の関係を考えたとき、自分と気が合う人だけの情報共有では、どうしても偏った情報だけで生き抜いていくことになります。
常に他者の意見を待っている状態にいて、自分から反対意見は言わない「いい人」も、この「イエスマン」の範疇にあると言っていいでしょう。
「イエスマン」で固めた人や組織というのは、短期的には居心地が良いかもしれませんが、長期的に組織として発展しにくいものです。
そして何よりも言えることは、「イエスマン」は使い勝手の良さに感謝されることはあっても、尊敬を集めることはできないということ。自分の意見を言えない人間は意思決定を任される人材になり得ないのです。

やはり、”いい人”は、いらないのです。

そこまで言わなくていいだろという感じもするのですが、

「いい人」というのは、精神疾患の入り口(?)

とする識者もいます。

「いい人というのは実は自己中心的な性格の持ち主なんです」(※引用者注:町沢静夫氏)
対人関係の距離感を測れず、他人に尽くしすぎてしまういい人は、母親から過保護で育てられたタイプの人が多いようです。いい人でいることは、そういったひ弱なひと、逆境や人間同士の摩擦を受け入れられない人が、変に目立ってイジメられないようにするための、一つの策略と言っても過言ではないでしょう」
「自分の意見を出さず、周囲に迎合するだけだから、結局人間としての面白みがないと邪険に扱われ、嫌われていくわけです」

出所:「嫌われるいい人研究」SPA! 2006年12月19日号

さらに町沢氏は、精神疾患との関連を挙げます。

「いい人でいることは、既にうつ病の入り口に立っているということになるのです」
町沢氏によると、いい人こそうつ病になりやすく、そこには自己否定、対人過敏、完全癖の3つの傾向が絡み合うことで発症するというのだ。
「いい人がうつになっていくパターンで最も多いのが、自分に自信がないばかりに(自己否定)、人に気配りばかりしていて(対人過敏)、『これじゃダメだ、もっと一生懸命やって褒められなくちゃ』と、強迫観念にとらわれていく(完全癖)ケース。ほかにも他者ばかり気にして自分の考えが出せないから、自己否定に繋がるというケースもあります」
いい人は「上司や同僚に嫌われたくない」「傷つきたくない」と自分の殻に閉じこもり、やがて心を病むように・・・・・・。 

出所:同上

もう、読んでいてやりきれないですね。良かれと思っての行動で、うつ病になってしまうというのですから。やはり、”いい人”はいらないのです。

類書はたくさんあるのですが…

「あなたは、無理に、いい人ぶっていませんか?」
「”いい人”より、むしろ悪人でいよう」
「”いい人”をやめると、仕事・恋愛etcの全てがうまく回り始める」

などなど、この種の本は吐いて捨てるほどありますが、私のニュアンスは少し違います。

「お前はいい奴なんだからわかるだろう?
 だから、お前が腹を切ってくれ/お前は今回は諦めてくれ」
「若者は滅私奉公するべきだ。良い人であれ」

「いい人」と聞いて、私に浮かぶのは、そういうシチュエーションばかりです。
別に、他人から好かれたいからそういう行動をしているのではなく、単に自分の直感に従っているだけなんですがね。だから、変わることは尚のこと難しいのかもしれない。意識してやっている行動ではないので。

最後に、よく、いい人呼ばわりされる私が、精神保健福祉士の現場実習で、巡回教官から言われたセリフを紹介したいと思います。


君は、人に対する愛情というものを考えたことがあるのか!?

◇◇◇

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精神科キャリアケースワーカー。精神保健福祉士、国家資格キャリアコンサルタント・CDA、認定オンラインカウンセラーなどのライセンスを元に、メンタル疾患からの復職を目指す方の、キャリア構築支援をしています。 サービス受付ページ→http://www.s-yam-gucci.jp
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