短歌作成チェックシート
かんたん短歌のルールを自分なりに咀嚼したり、これまで作成していて受けた指摘やよく陥る罠をまとめた「自分ルール」チェックシート。
「自分ルール」は、常に疑いながら、都度加えたり、減らしたりすることが必要。思考停止に陥ることも、なし崩し的に破られることもないように。
前提
誰にも望まれていないことを自覚する
チェック項目
□どこに(誰に)届けたいかを想定したか
□説明ではなく描写になり得ているか。文字面の奥に浮かび上がるものがあるか
線で円を描くのが説明、円以外を塗りつぶして、そこに円を浮かび上がらせるのが描写
□副詞、形容詞でごまかしていないか
あえてじゃないと使用不可
副詞、形容詞で表すことなく、動作や状態を描くことが描写
□短歌で書く必然性はあるか
出来事が面白いだけであれば、エッセイで書けばいい
サイズが短歌に合っていることも重要
□事実に甘えていないか
本当に起こったことや思ったことに甘えると、ろくな作品にならない
思ったままをそのまま書いて作品になり得るのは、 天才だけ
□詩の言葉に落とし込めているか。足の速そうな言葉を使っていないか
□文字数合わせに見える単語は使っていないか
□自分が書く意味があるか。自分の歌になっているか。嘘はないか
□どこかで必要とされ得るか
自分には必要、という歌ならば発表する必然はないはず
□新しい発見はあるか
新しいことを簡単な言葉で表すことが「詩」である
□リズムや音は気持ちいいか
□定形を逸脱する場合、その理由は明確か。特に八音を考えなしに使用していないか。
□句またがりの場合、苦し紛れになっていないか
□読み手が不快にならないか
なるのであれば、読み手を不快にしてまで出す意味はあるか
□自分で言い過ぎていないか 。自己完結して広がらないものになっていないか
□過去に類似作はないか(自作、他作とも)
□別のルートを確認したか
語順、名詞、動詞、助詞の組み合わせなどを変えながら、最低5つのルートから登る
一番高い場所まで登れそうなルートを判断するため、各ルートで道が行き止まりになるまで推敲。(10〜20首が目安だが、途中で行き止まりそうなことに気づけば、そこで捨ててもOK)
各推敲過程は、すべて保存していく
□推敲後、最初に戻る勇気と審美眼を
□最終的にできた短歌は「これを言いたいのであれば、ここが頂上」と言い切れるか
□最終的にできた短歌は1項目めの想定した場所に届きそうか
□最終的にできた短歌は一晩置いて「他人の目」で見直して、なお「よし」 と思えたか
□捨てることを迷わない。(質の低い作品が世に出ていく方が恥ずかしいことだと思え)
そんなそんな。