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短歌作成チェックシート

自分でもまっっっっったく忘れていた(Evernoteで「スランプ」という単語を検索したらたまたま出てきた)ストイックなチェックシート。
8年前に書いたものらしい。

かんたん短歌のルールを自分なりに咀嚼したり、これまで作成していて受けた指摘やよく陥る罠をまとめた「自分ルール」チェックシート。

  • 「自分ルール」は、常に疑いながら、都度加えたり、減らしたりすることが必要。思考停止に陥ることも、なし崩し的に破られることもないように。


前提

誰にも望まれていないことを自覚する

・書けなくても誰も困らない。書かなくても誰も咎めない。
・スランプとかちゃんちゃら可笑しい。
・求められていなくても、なおどこかに届けたいと思えるモノが作品。

チェック項目

□どこに(誰に)届けたいかを想定したか

□説明ではなく描写になり得ているか。文字面の奥に浮かび上がるものがあるか

  • 線で円を描くのが説明、円以外を塗りつぶして、そこに円を浮かび上がらせるのが描写

□副詞、形容詞でごまかしていないか

  • あえてじゃないと使用不可

  • 副詞、形容詞で表すことなく、動作や状態を描くことが描写

□短歌で書く必然性はあるか

  • 出来事が面白いだけであれば、エッセイで書けばいい

  • サイズが短歌に合っていることも重要

□事実に甘えていないか

  • 本当に起こったことや思ったことに甘えると、ろくな作品にならない

  • 思ったままをそのまま書いて作品になり得るのは、 天才だけ

□詩の言葉に落とし込めているか。足の速そうな言葉を使っていないか

□文字数合わせに見える単語は使っていないか

□自分が書く意味があるか。自分の歌になっているか。嘘はないか

□どこかで必要とされ得るか

  • 自分には必要、という歌ならば発表する必然はないはず

□新しい発見はあるか

  • 新しいことを簡単な言葉で表すことが「詩」である

□リズムや音は気持ちいいか

□定形を逸脱する場合、その理由は明確か。特に八音を考えなしに使用していないか。

□句またがりの場合、苦し紛れになっていないか

□読み手が不快にならないか

  • なるのであれば、読み手を不快にしてまで出す意味はあるか

□自分で言い過ぎていないか 。自己完結して広がらないものになっていないか

□過去に類似作はないか(自作、他作とも)

□別のルートを確認したか

  • 語順、名詞、動詞、助詞の組み合わせなどを変えながら、最低5つのルートから登る

  • 一番高い場所まで登れそうなルートを判断するため、各ルートで道が行き止まりになるまで推敲。(10〜20首が目安だが、途中で行き止まりそうなことに気づけば、そこで捨ててもOK)

  • 各推敲過程は、すべて保存していく

□推敲後、最初に戻る勇気と審美眼を

□最終的にできた短歌は「これを言いたいのであれば、ここが頂上」と言い切れるか

□最終的にできた短歌は1項目めの想定した場所に届きそうか

□最終的にできた短歌は一晩置いて「他人の目」で見直して、なお「よし」 と思えたか

□捨てることを迷わない。(質の低い作品が世に出ていく方が恥ずかしいことだと思え)

そんなそんな。