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推しがわたしを救う

今から二ヶ月ほど前。
あれはなんだったかな、何かわからないけど何かの映像をみて私はある人の存在に気付いた。

「この人、めちゃくちゃタイプなんやけど!!!誰!!!!」

そのグループの存在は知っていた。
歌番組で何度も目にしたことがあったし、インスタでその人たちが出ているバラエティの動画をみたりしていた。公式YouTubeがあることも知っていた。

だけどそれまで私はなんとも思わず、
「へ〜今のジャニーズってK-POPみたいなんやな」と思っていた。

実は私は、高校生の時熱烈なジャニオタだったという過去がある。
その時の思い出はとても楽しくて、熱が冷めてもそのグループのことは陰ながら応援していたし、その中の一人を神様のように思ってもいた。

そしてすっかり興味を失ってからというもの、いろんなところでいろんな人が「推しが尊い」などと言っているのを見て、私は憧れていた。「オタク」というものに。

オタク以上に楽しいことはない。
何かに夢中になれることは素晴らしいし、推しがTVに出るとなればその日を心待ちにし、録画して何度も何度もみる。
CDが出るとなれば発売日までカウントダウンし、推しの誕生日には密かにケーキを食べる。
ツアーが決まった日には、もう泣くほど嬉しくてチケットが取れればその日を糧に頑張り、終わったあとはしばらく余韻に浸って次のツアーを待つ。

そんな夢中になれる「なにか」を私はずっと探していた。
だけど推しは恋と同じで、探して見つかるものじゃない。
些細なきっかけで、ある日突然「落ちる」のだ。

そうして「落ちた」私は、そこから一気にのめりこみ、いろんな動画を見漁った。毎日YouTubeをみた。過去の歌番組の動画も探し出して何度もみた。
そうしているうちに今まで発売されたCDが欲しくなり、買った。
このCDが売れないと言われているご時世に、Apple Musicにも加入しているのに、CD、しかもシングルを2枚買った。
「この人たちの曲が聴きたい」「この人たちのCDが欲しい」ただその一心で。

職場の先輩にK-POPオタクがいるので私も元ジャニオタである話はしていた。
その先輩に推しを見つけた話をした。
当時は「推し」なんて言葉もなかったし、高校卒業後はジャニオタであることを隠していたけど、今はオタクに優しい世の中なので堂々と語ることができる。(ちなみに同僚はコナンオタクである)

私は熱しやすい上に一度ハマると一直線なので、今も常に熱を帯びている。
気分が落ち込んだ時はただ無心でその人たちの動画をみる。
病みそうになったら動画をみる。するとニヤニヤしている自分がいる。
24時間365日、いつでもどこでも推しの動画を見られるなんて、いい時代になったもんだ。

推しグループのメンバーの一人がこう言っていた。

「何が正解かわからない、けど
とにかく笑顔でいてほしいんだよね
知らないところで泣いてるんじゃなくて
知らないところで笑っててほしいんだよとにかく」

私だって同じ気持ちだ。
メンバーたちには笑っていてほしい。

「体調がすぐれない人も
辛いことがある人も
どうか、少しでもいいから
幸せが見つけられますように。
僕たちがちょっとでも
みんなの助けになれればいいな。」

この発言がまず尊い。しかもどうやら本心で言っているっぽい。
それがアイドル的だと思って狙って言っているのか、本心で言っているのかその人となりを見てわかるぐらいには大人になった。
推したちがこう言ってくれるから私は笑っていようと思う。(単純)


7月にはメンバー主演の映画も放映され、主題歌がCDとなって発売される。
もちろん映画は観にいくし、CDは買う。(どの形態を買うかは考え中)

普段から無趣味なうえにコロナで多くの楽しみを奪われ、灰色な日常を過ごしていた私に楽しみができた。

今日も延々と推しの動画をみていたら1日が終わった。

今日も推しが尊い。
明日もきっと尊い。

推しがわたしを救うのだ。

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