あなたというイメージの衣装合せ、個の活用チェック

「この人はこういう人!」っていうイメージのきついピントをゆるめてさ、あえてぼやーっと薄目で見るように自分を眺めてみることも必要。あなたはいつのまにか、現在のあなたが「これが自分」と思うようになった自分の型に、あなた自身をはめていないか。

日常意識の明るさのもとで姿を眺めるのではなく、あたかも心の薄暗がりで相手を眺めるようにすると、いつもの「こんな人」というイメージがぼやけてきて、その人の生のままの持ち味や本質がぐっと前面に出てくるときがあるよね。
そんな風に、あなた自身のこともたまに眺めてみようよ。

すると、「あれっ」と、あなたの「今こうだと思っていた自分」に違和感が出てくることがある。あなたの歩んできた人生や今の暮らしぶり、立場などのカラーをまとってあなたは習慣的に「これが私」というイメージ、人格を作っている。
だから、これが自分だったっけ? と鏡の中の像をまじまじと見つめるように、新鮮な気持ちで確かめてみるんだ。

まさにこれ! と一致している満足感が湧くこともあれば、どうも私は……このようではなかったな、なんだか違うな、と感じることもある。後者ならどんな自分をあなたは自分らしいと感じるのか、時間をとって考える。

そうやって心の中心にピントを合わせると、あれあれ、どうして私はこんな格好をしているんだろう? どうしてこんな風に暮らしているんだろう? この装いは要らないんじゃない? など、「まるで衣装を脱ぐように」変えたくなるもの、手放したい事柄が出てくるだろう。
感じた通りに実行するかどうかはあなた次第。

ここで注意したいのは、これは「自己嫌悪」や「自己批判」とは無縁のものなんだということ。そういう自分を特別なものとして嫌ったり好いたりする気持ちじゃなく、あたかもよく知っている映画の人物や、これまで見守ってきた誰かを見るような眺め方でやる。
「私だけの私」「これが私」という自分密着型の観点じゃなく、「これまでよく見て、知っているこの人のこと」というやや距離のある観点を使う。

すると、「この人の生まれながらの持ち味が出せてないなぁ」「キャラの特性が死んでる」「今担っている立場は合ってないな、このまま歩んでいくとこの人が元々歩もうとしていた軌道から逸れちゃうぞ」など、あなたの心にひとりでに感想が浮かんでくる。

ということは……あなたは、すでに知っているのだろうか。
「この人(=このあなた)」の独自の味わいや人生計画を。

見守る目線

もし、そのような感想を提供できる「あなたの中の何か」があるとしたら、ふだん悩んだり未来のことを気にしたり、自分って何だろうと考えたりするあなたとは何なのだろう。

この二重性に注目しよう。
そして、ちょうどくるりと向き直るように、ある箇所を見つめてみる。

ところで、ここまでの話はまるであなたを見守る守護天使、非物質的なガイド、守護霊、様々な文化に伴うスピリチュアルなサポーターや守り神などの概念……と似ていて、そうした概念を受け入れる人も受け入れない人もいるだろうけど、私が今伝えていることは特にそういう何かを指してはいない。

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