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光速で移動しながら鏡を見たら

そのはじまりはアインシュタインが16歳のときに抱(いだ)いた次の疑問でした。「もし自分が光の速さで飛んだら、顔は鏡(かがみ)に映るのだろうか?」顔が鏡に映るには、顔から出た光が鏡に達し、反射して自分の眼にもどってくる必要があります。しかし自分が光と同じ速さで動いていたらどうでしょう? 光は前には進めず、鏡に届かないのではないでしょうか? しかしアインシュタインは「止まった光」などありえないのではないかと考え、悩みました。【『みるみる理解できる相対性理論 改訂版』ニュートン別冊/佐藤勝彦監修、水谷仁編集(ニュートン プレス、2008年)以下同】

という思考実験を「光速度基準+ニュートン力学」で考えてみましょう。

お互い様に時間が遅れる光速度不変の原理や、進行方向にだけ収縮するローレンツ変換は、全く無用で複雑にするだけなので、さっさと仮定から取り除きましょう。

^ ガリレイ変換自身は、絶対静止座標系の概念とは無関係である。

したがって、自分を加速する場合は速度無制限です。
いくらでも自分の時間を遅らせて、加速できます。
だから運動する内部の生活は、光速度のままなので鏡に写ります。

ニュートン力学では、宇宙における絶対静止座標系が存在しないので、あらゆる速度は常にその時々の観測者から見た相対速度である。

自分の時間(観測者からみた時間を光速度基準にします。)は、光速度(C)で流れるのは変わりません。

外の光速(W₊²)=中の光速(C²)+中から見た後退速度(V₊²)

V₊=0の時は、C=W₊で時間の流れは同じですが、
V₊>0の時は、C<W₊は超光速になり、その比C/W₊が時間の遅れです。

光速鏡

たとえば、光速度の1倍の後退速度V₊=Cで移動すると、C/W₊=1/√2に時間が遅れます。

それは外部観測者から見た前進速度V₋=C/√(1-[C/W₊]²)=1/√2倍です。

一般に加速すると自分の時間が遅れるといいますが、逆に自分の時間を遅らせることは、加速することとも言えます。

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