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地域のつむぎ手の家づくり|地域とのつながりを、もっともっと大事にしていきたい<vol.04/清水工務店:富山県富山市>

【連載について】“地域のつむぎ手の家づくり”って、なに?
家づくりをおこなう住宅会社には、全国一律で同じ住宅を建てる大規模な会社や、各地方でその土地の気候に合った住宅を建てる小規模な会社など、さまざまな種類のつくり手がいます。その中でも、その地域ならではの特色や、そこで暮らすおもしろい人々のことを知り尽くし、家をつくるだけでなく「人々をつなぎ、暮らしごと地域を豊かにする」取り組みもおこなう住宅会社がたくさん存在します。
この連載では、住宅業界のプロ向けメディアである新建ハウジングだからこそ知る「地域のつむぎ手」を担う住宅会社をピックアップ。地域での暮らしづくりの様子をそっと覗かせてもらい、風景写真とともにお届けします。

今回の<地域のつむぎ手>は・・・

清水工務店(富山県富山市)

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富山駅から北へ車で10分。
富山湾に流れ込む神通川のほど近く、富岩運河と住友運河が交差するところに、清水工務店とシェアプレイス『A-port(エーポート)』が寄り添うように建っています。

ここはかつて、運河にたくさんの商い船が行きかっていたころ、木材を保管・加工して販売するための「貯木場(ちょぼくじょう)」として整備されていた場所。
富山港と運河に沿って発展した工業地帯を臨み、人々の暮らしと豊かな自然が日常的に交差する、地域の確かな息づかいを感じられる場所です。

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清水工務店の広報・経理とA-port主宰を兼任するのが、清水美貴子(しみず・みきこ)さん。
清水さんが担う「広報」という仕事は、地域に向けたイベントを企画したり、日々SNSを更新したり、時には接客もするなど、多岐にわたります。

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59年の歴史を持つ清水工務店がA-portを運営するのは、住まいそのものだけでなく、暮らしの豊かさも高めていきたいから。
A-portでは笑顔で参加者を出迎え、自ら受付までこなす清水さんの「地域をもっと大事にしたい」という思いが、A-portの原動力です。

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清水工務店が春と秋に年2回、地域に向けてA-portで開催する「マルシェ」は、1000人が集まるビッグイベント。

完成した住宅を見に行く「住宅見学会ツアー」も人気で、どことなくピクニックのような気の置けない雰囲気が、清水工務店の“らしさ”を表しているよう。

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今ではそんなイベントを主催する清水さんですが、最初はどうやって地域とつながっていくべきか悩んだそうで、
「実は、A-portができるまでは、ワークショップというものに参加したことすらなくて。参加する人の気持ちも主催する側の気持ちもわからなかったんです」

しかし、そこでへこたれないのが、清水さん。
なにから始めればいいのかもわからないなかで、
「まずは“日々の暮らしを豊かに”というコンセプトを決め、そこからどんなイベントにするかを考えました。たとえば、富山のおいしい野菜や、こだわりの農家さんをもっと知ってもらって、生産者の顔が見えたり、料理の仕方を学べたら、毎日の暮らしは少しよくなるかな、とか」

そこで、当時富山で唯一だった「野菜ソムリエ上級プロ」を自ら訪ね、講師を紹介してもらったといいます。
「季節の地元野菜と、それを生かす調理方法を学ぶイベントを開催したら、地域の方々にとても喜んでもらえたんです」(清水さん)

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そんな清水さんの周りには、次第に地域に住むたくさんの魅力的な人が集うように。
「とにかく、良い人が良い人を紹介してくれるんです。それが良い循環になって、ずっと続いています。ほんとうに、周りの人たちのおかげなんです」

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清水さんがイベントなどの広報活動を通じて願うのは、「ここを訪れる方々の暮らしが、少しでも楽しく豊かなものになってくれる」こと。

「清水工務店は、創業者である会長の時代から、継いだ夫、そして後に3代目となる長男まで、もう59年間もずっと地域の方々にかわいがってもらっているんです。だからこそ、もっともっと、地域の方々とのつながりを大事にしたいんです」(清水さん)

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※本記事は、新建ハウジング/新建新聞社が発行した「jimosumu/vol.02」(発行:2020年1月10日)掲載記事を再編したものです。

ライター : 盛山浩平
撮影   : 佐藤大史(佐藤大史写真事務所)、一部清水工務店提供
編集   : 松本めぐみ(新建ハウジング・統括デスク)
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