経験したことのない仕事に対する行動で、将来が大きく変わる

僕は今年で44歳になるのですが、ありがたいことに、いまだに、未経験の仕事の打診をいただくことがあります。

普段はWeb、紙、その他の制作と、マーケサポート、コンテンツSEOなんかを生業にしていて、その周辺の仕事はだいたい経験済みなので、条件が整っていれば迷うことなくお請けします。

ただしもう少しレイヤーが上の話など、自分が経験したことのない仕事の場合は、即答しかねることもありますよね。

でも10年スパンで見ると、その決断の積み重ねで大きく将来が変わるように思います。

未経験の仕事は怖い

自分が経験したことのない仕事って、怖いですよね?

受託だったら失敗は許されず、万一失敗したら信用と信頼を一気に失い、今後の人生に大きなダメージを受けます。

だから、怖い。だから、リスクを避けて上手にお断りする、他の人を紹介するといった行動を取りがちです。

例えば、未経験の仕事のリスクには、起こりうるトラブルを予想できないことが挙げられます。トラブルは仕事の完了すら不能になることもありますが、「案件の炎上」によって工数の増大による金銭的損失も考えられる。事前に大きな調査や技術的習得を要する場合に、割りに合わないと判断することだってあるでしょう。

ちなみに僕は、未経験だからといってその仕事に必要な知識の習得に報酬を求めることについて、かなりネガティブに捉えています。当然のこととして持っておいてほしいし、持っていなくても習得して、それを今後の仕事に変えればよいだけなので。

僕も、自社の事業とあまりにもかけ離れている場合や、金銭的なリスクが大きい場合、情報セキュリティの面で責任を取れない場合などは、慎重に検討した結果お断りすることがあります。

でも、未経験の仕事だとしても、ぼんやりとでも「多分、何とかいけそうだな」というイメージが持てることがほとんどなので、各方面に相談した上でお請けすることがほとんどです。

たとえその仕事で利益が出せなかったとしても、そこで得た経験や知識が、将来への資産となるからです。

未経験を自分の経験値に変え続けることで得られるもの

例えばあなたがWebディレクターだとして、お客さんからもう少し上のレイヤー、例えばWeb以外の広告やイベントなどのリアル施策を交えた提案を求められたとします。

Web周りのことは得意だけど、それ以外の仕事は経験がない場合ですね。

こういったときに一番簡単なのは、自分の職域は経験のある分野だけにとどめて、より経験豊富なひとに相談し、紹介することでしょう。こうすることで責任はそちらに流れ、いままでの自分の仕事に集中できます。クオリティだってあがるでしょう。

でもここで、かなり負荷はかかるけどなんとかやってやろうと思うかどうかで、結構人生変わると思っていて。

よく本とか読んでて

実はやったことなかったんだけど、『できます!』って嘘ついてさ、その後必死で勉強してなんとかやりきったんだよね(笑)

みたいな武勇伝出てきますよね。実際に僕が知ってる人でも、そういうことを仰る人は少なからずいます。そしてこういうことが人生における岐点となって、その後の飛躍につながるのだろうと思うのと、僕も少ないながらもそういった経験があるわけで。

少し負荷はかかるけれど、ぜんぶ自分の資産になるし、次回以降の依頼には余裕を持って対応できることで、利益も出せるようになるし、仕事の幅も広がるでしょう。

だから、できればそこはリスクを取ってでも積極的に受けていきたい。せっかくオファーをくださっているわけだから、チャンスをモノにしていきたい。

でも一方で、無鉄砲に「できます!」と言い続けるのはリスクが高いし、ミスったら信用とチャンスを失う。やっぱり怖い。

誰もが最初から何でもできるわけじゃないので、それなりの準備をした上で、大丈夫だ、というイメージが持てるかどうか。もしこうなったらこうしよう、というリスク管理ができるかどうか判断した上で、返答をするべきだと考えます。

じゃあそのリスクを管理するためにはどうしたらいいのか。

迷惑をかけないためにどうすればいいのか

まず普段から視野を広くして、知識の幅を広げておくことは重要だと思います。

もちろん生き方として「狭く深く」というのを否定する気はありません。一部の、狂気をはらんだように集中して掘り進んでいる人のことはとても尊敬します。

でも年齢を重ねるにつれて、その求められる「狭く深く」がどんどん深さを増していくので、僕のような凡人には耐えられないんです。だからこそ、ある程度の専門領域を持ちつつも視野を広げておくことが重要だと考えます。

ポジションを取りながらもできるだけ視野を広げ、様々なことに首を突っ込み、お付き合いを広げておいて、もし何らかの打診があった際に「この案件ならまずはこのひとに相談しよう」という人をできるだけたくさん持っておく。

あ、なんか異業種交流会とかそういうのじゃないです。僕は一切参加しませんし。

で、当然ながらそういった方々とのコネクションは、自分に適さない案件の紹介にもつながるわけで、打診してくれる人にも相談先にもよい循環を生み出すでしょう。

そしていざ自分でやるとなったときには、必要に応じて素直にサポートを申し出る。これをやるには普段からの関係性が大切になりますが、例えば何も仕事が無いときにも、少額の支払報酬でサポートをお願いしておくなど、方法はいくつかあると思います。

案件のオファーがあってからの具体的な準備ではなく、その前段階での準備があれば、チャンスを活かすことができて、その後の人生を切り拓く大きな資産となるでしょう。

今日のまとめ

経験したことのない仕事のオファーがきたら、受けますか?やったことないから、と断りますか?

僕はできるだけできる方法を探しつつ、リスクを考えて判断します。

リスクとは、究極的に言えば最終的に金銭的なところに結びつくので、万一失敗した時にそのリスクを許容できるかどうか、ということです。

損害賠償を求められたらどうするか、そのリスクがあっても取りに行くのか。

というと極端ですけど、割とそんな感じで考えています。そしてそれが、リスクを管理することだと思っています。

できれば頂いたチャンスは活かして、自分の資産にしていきたいですよね。

ここまで書いてきた記事群もすこしずつ「点と点が線」になってきました。

とりあえず今日はこんなところで。また明日、なにか書きます。


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