幸福は不可能

　人は幸福を追求すればするほど不幸になると思っています。何故かと言うと、幸福な状態は一瞬でしかないからです。幸福と不幸を秤に掛けた場合、一瞬だけ幸福に傾きますが、それ以降、不幸の状態が続きます。ここで言うところの不幸な状態は、労働や幸福の維持に伴うあらゆる労苦です。そもそも人間の人生は一切皆苦、釈迦の残した言葉通り、苦しみが通常なのです。

　考えてもみてください。Xを観れば、生きる事が苦しい個体で溢れています。差別用語で溢れかえっています。金の量でのマウント合戦です。ルックス、地位、資産、学歴での醜い殴り合いが常に行われています。このような社会で一体誰が幸福になれるのでしょうか。他人をいくら倒したところで、いくら美味しい物を食べたところで、生きる事は苦しいのが当然なのです。

　甘い物には砂糖がふんだんに使われていて、そこらへんのスーパーにはドラッグである酒が平気で売られ、ネットを開けば無尽蔵のコンテンツだらけで依存にさせられ、スマホを観れば依存症にさせられ、格差や不平等を煽られ、薬物や差別が横行し、人は皆自分の事しか考えていない。

　こんな馬鹿な社会で生きる希望を持てる方がおかしいのです。