佐倉ささみ

白の式日《しろのしきじつ》 冬の入口の白。春先の白。 嘘と本当の境目を、仕事とたく…

佐倉ささみ

白の式日《しろのしきじつ》 冬の入口の白。春先の白。 嘘と本当の境目を、仕事とたくさんの趣味と共にいきています。全体的に暗い。

最近の記事

カレーがすきです。

最近自覚した「インドカレー屋めぐり」という趣味。 駅周辺のインドカレー屋に行くのが好きで、3年くらいやってる気がする。夫はハヤシ派なので、いつも1人。まあそれはいいとして。好みとしての当たり外れが大きくて、いつもだいぶチャレンジ。 好きなのは、スパイス強めの日本に媚びてない味。お腹とお財布に余裕があればティッカとかサモサも食べたい。以前住んでいた家の近くにあったお店もとても好きだった。 先日引っ越したので家の近所を検索&散策し4店舗見つけて、今日は2回目。そう、つまり2店舗目

    • ある曇りの日に(舞台裏)

      人生って何が起こるかわからないよね、っていう話。 自分のことさえよく分からないんだから、他人のことがこんなに分からないのは当たり前。 他人から見たら「すごく恵まれている」としても、内側(自分)からはそう思えなくても間違いではないと思うよ、と。 ワガママかもしれないけどね。 自分の人生だしいつしぬかもわかんないんだから、ワガママもワキマエテいるならば悪ではないと信じたいです。

      • ある曇りの日に

        この人と違う出会い方をしていたらどうなっていたんだろう。 いつものアラームで目が覚めた。 知らないベッドに裸体がふたつ。ひとつは自分。 そうだ、仕事終わりに飲んだんだ。 思った以上にアレな内容になってしまったので、ここから先は興味のある方だけどうぞ。メンタルの方向にR-15風味ですので、苦手な方はご注意を。フィジカルはちょっと?ちゅっちゅするくらいです。

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        • 父がしんだら

          母方の祖母が死んだのは冬だった。 11月。 日本海側の雪の降る場所で生まれ、育ち、そして果てた祖母が「クオーター」だったことを知ったのは、亡くなってからだった。祖母の母がハーフだったらしい。母も知らなかったと言っていた。 母の父はとっくに死んでいたし、父方の祖父母も私が生まれるずっと前に死んでいたから、身内の死というのはこれが初めてだった。 関東平野に住む私たち家族はもう何年も祖母にあっていなくて、なんというか、「もう二度と会えない」と言われても「……そうか」くらいの

        カレーがすきです。

          はるをかう(舞台裏)

          いつか貨幣は価値を失って、等価交換の時代がくるのでは?という話。 でも“等価”って難しい。 相手と価値観が同じでなければ、どう足掻いたって“等価”にはならないと思う。

          はるをかう(舞台裏)

          はるをかう

          #お店の未来 雨が降っていた。音もなく降り続く雨は地上と天を繋ぎ、辿れば空に手が届くような気分にさせる。 雨が降っているせいか、夜のせいか、あたりは暗い。 ぽつりぽつりと立ち尽くす街頭はその足元だけを照らし、他は闇に飲まれている。 闇、光、闇、闇、闇、光、闇、闇、闇、光、闇、闇… 街頭に照らされた狭い光の中には雨が見える。途切れることもなく、降り続く雨。天から地に。地から天に? 闇の中を、のそりのそりと動く影があった。その歩みはひどくのろく、遅々として進まない。人

          はるをかう

          まちがい(4/another)

          毎日は退屈で、そんなの当たり前だ。 刺激的な日々なんてものは、映画や本の中にしか(基本的には)ありえない。 退屈な日々の中に、どれだけ刺激や幸せを見つけられるか。それが楽しい人生への近道だと思う。 ◇◆◇◆◇ 私達は今日も飲んでる。夏と呼ぶには涼しく、春と呼ぶには暑く。湿気を孕んだ気怠い暑さが肌に絡みつく。夏におかされそう。 近所の安居酒屋はいっぱいで、今日は件の24時間営業の方に来ている。 もう何杯目かのビールを1杯目と同じ顔で味わう町田さんはいい表情で、そこそ

          まちがい(4/another)

          タイトル未定a(6)

          ある朝目が覚めると、お母さんが私に言った。 「学校も塾も語学教室も、行っても行かなくても良くなったの。さやかちゃんはどうしたい?」 昨日までは休みなく通っていたアレコレを急に取り上げられて、私は少し驚いた。 「……たまに、行きたい」 嘘だ。本当はどれも全部行きたかった。だってそこにはお母さんの影しかないから。でも、お母さんは行って欲しくない、って思ってる。だから… 「そう。じゃあそうしましょう。さやかちゃんが行きたい時に、行きたい所にだけ行きましょう」 百合が咲い

          タイトル未定a(6)

          花冠

          #社会人1年目の私へ ブーーーーー… ブブーーーーー… 開演を告げるブザーはひび割れて耳障りだった。緞帳が上がる。 シルクハットを被ったリアルなウサギの道化が、スポットライトの下に立っていた。 『夢破れたる諸君! 遊園地へようそこ!! ここは素晴らしい場所ぞ、何でもある! 悲しみに打ちひしがれる君には手漕ぎボートと回転木馬のチケットを贈ろう。ゆっくりと傷を癒すといい! 泣き叫びたい君にはジェットコースターとホラーハウスのチケットを!何、強がることは無い。泣け

          タイトル未定a(5)

          side:d紗也香(さやか) 友人の証言1 藤沢紗也香?んー、あんまり印象にないってのが本当のところです。あまり目立つ子じゃなかったし…。顔立ち?んー…悪くはなかったんじゃないですか?あんま覚えてなくて…成績?さぁ、わかりません。そんなに仲良くなかったので。すみません、塾に行くでもういいですか? 友人の証言2 あの子は自分の事を凡人だ、って言ってましたけど、全然そんなこと無かったんです。可愛かったし、頭良かったし…。 確かに、お母さんとお姉さんは綺麗すぎるくらい綺麗

          タイトル未定a(5)

          タイトル未定a(4)

          side:c-2 和枝 ジャポネの甦りについてを語る際に、忘れてはいけないのは藤沢一族である。 宇宙開発機構の創設メンバーであった藤沢遥(フジサワハルカ)氏は、初期のうちから対話の方法を探していた。当時、地球人類の間で使われていた宇宙言語はΩ銀河系ではマイナーな言語で、意思の疎通にはΨ銀河系の助けを必要としており、その事が冷戦を長引かせていると考えたのも藤沢遥氏だって。(中略)もともと言語学者であった藤沢遥氏が、Ω銀河系の公用語であるΩ言語を取得したことが冷戦集結のスター

          タイトル未定a(4)

          タイトル未定a(3)

          side:c 和枝(カズエ) 望んだのはこんな事じゃなかったのに。 私は長女に美香(よしか)、次女に紗也香(さやか)と名付けた。私に似た、美しく大切な娘。 二人は私の全て。 ◆◇◆◇◆ 宙歴1854年、冷戦が続いていたΩ銀河系の惑星┛#┯»┤(地球名イドゥリアレンタ)との関係が改善した。┛#┯»┤(以下、イドゥリアレンタとする)は地球よりも知的な生命体を主軸とした文明で、地球が交渉に値する文明になるのを待っていた、という所だった。 イドゥリアレンタは地球に多くの富

          タイトル未定a(3)

          HELLO Mr.テディベア(舞台裏)

          小2の時にサンタクロースにもらったテディベアがあるのですけれど、いまだに大好きで。 愚痴を聞いてもらったりしています。 かわいい子。

          HELLO Mr.テディベア(舞台裏)

          線路(舞台裏)

          長らくDAVIDOFFのCoolWater/Searoseを愛用していましたが、 最近になって(!)Victoria'sSecretのVERYSEXYに変えました。 versaceのブライトクリスタルアブソリュと悩んだ。

          線路(舞台裏)

          まちがい(舞台裏)

          先日、会社の飲み会がありまして。 後ろの席の2人の関係の妄想とIFの話。 男性の香水っていいですよね。香水を付ける男性が好きです。

          まちがい(舞台裏)

          まちがい(3)

          自分の心臓は、意外にも穏やかだった。 「鈴木さん、ちょっと眠いって言ったじゃん。寝る前は風呂入るでしょ?」 佐藤さん、敬語外れてる。私の方が先輩だよ。 「それは、そのあと“寝よう”って意味?」 「そういう意味」 ここまで来ても、自分の心臓は穏やかだった。なんとなく予想していた展開なのと、アルコールのせいか。本当に眠いからか。気がつけば佐藤さんのジョッキは空で、なすもきゅうりも無くなっていた。 私のジョッキに半分以上も残るのは、ジャスミンハイだけ?掴まれてる腕が重た

          まちがい(3)