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うちの妹 〜自己肯定感の話〜

先日、人生の学校School Life for Compathのワーケーションコースを手伝わせていただいた。
参加者は初めて会った人ばかりではあるものの、対話を大切に寝食をともにする威力はすごい。
8日間しかないプログラムの中で、少し暗い歴史も含め、
当たり前のように話すようになっていた。

7日目の夕方。既にファミリー感があったな^^

その中で、とても気になることがあった。
ある女の子が「お姉ちゃんがすごすぎて、ずっと劣等感とともに生きている。」
そんな話をしていた。
美人で、オシャレで、面白くって、私からすれば完璧すぎる子である。
それなのに!

他の子とも話す中で、同性で年の近い兄弟というのは、
何かしら比べたり、比べられたりの対象になることが多いのだと知った。

わたしのMEISHI

さて、わが家の話。
これを読んでいる人なら大体知っているだろうが、
うちは2個下の妹とわたしの2人姉妹である。
つまり、幼稚園、小学校、中学校と、同じ場所に通う期間が非常に長かった。
当たり前に、なっちゃん(妹)は“さゆりちゃんの妹“であった。

今でこそテキトー人間なわたしであるが、
あるタイミングまでは完璧主義の極みみたいな人間だった。
何もしなくても勉強がそれなりにできてしまったが故、
逆に100点以外が許せなくなっていた。

字も、絵も、その他図工も、出せば入賞するのが当然で、
名古屋市博物館、名古屋城、熱田神宮…
地元の有名どころの大会では、恒例行事のように表彰されていた。
それが当然だったが故、褒めてもらおうと思ったこともなかった。

子どもの頃は自然が苦手で、芝も嫌いだったな。

対して妹。
「今日の漢字テストはねー!クラスで半分しか合格しなかったんだよ!」
と、帰ってくるなり大喜びで母に自慢するタイプ。
あまりに嬉しそうだから、普段は喜怒哀楽が見えにくい母も、一緒になって喜んでいる。
姉の100点には何も言わないのに。

頻繁に賞状を持ち帰ってくる姉に対して、
妹がもらうのは全員がもらえる書道の昇級試験結果(賞状形式)ばかり。
それでも「なっちゃんは第一生命の作文コンテストで表彰された!」というのが自慢だった。

作文の内容は
「大きくなったらお姫様になって、王子様と鈴鹿サーキットのゴーカートに乗りたい!」
というとんでもないもの。
さらにそこには、アスレチックで満面の笑みを浮かべているショートヘアの、
およそ姫のイメージとはかけ離れた妹(と私)の写真が添付されていた。

冷静な姉からすれば恥ずかしすぎるものだったが、
このときに「勝てない」と感じるようになった。

自然を前にすると、「勝つ」なんて考え自体がバカバカしいと気づくのだが。

順当に考えたら、劣等感を抱えるのは妹でも良いはずである。
だが、私の知る妹は、隙あらば姉自慢を始めるような典型的なシスコンで、
姉のせいで劣等感を抱いてるだなんて聞いたこともない。
せっかくなので、この機会に聞いてみた。
「わたしと比較して劣等感とか持ったことある?」

牛にも劣等感はあるんだろうか?

「え、なんでわたしが劣等感なんて持たなきゃいけないの?比べたこともなかったし」
ある程度は想像していたとはいえ、拍子抜けしかなかったw

妹の子どもも現在4歳と2歳で2個違いの同性。
上は贔屓目を抜きにしても賢く、イケメンで運動神経までよいのに対し、
下は抜群の愛嬌で全てをチャラにしている感じw
なのにどう考えても劣等感に苛まれる未来が想像できないw

いまどき「自己肯定感を育む3つのポイント」なんてのが出回っていたりするけど、
最終的にはその子の生まれ持った“鈍感力“かもしれないと思うのでした。

自己を肯定しようとしてまいと、
そんなことを飛び越えて生きていける人が増えたらいいね。

終わり



のんびり気ままに更新します^^