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それ、アナタの本当の声ですか❓😳

 そもそもしゃべる事が苦手な人はあまり声優になりたいとは思わないでしょうし、きちんとした学校や養成所ならしゃべる事に問題があるような人が入る可能性も低いでしょう。ですから私が養成所や学校で出会う生徒さん達は皆良く通る大きな声でしゃべっています……と言いたい所ですが、実際はそうでもありません😅。勿論良く通る声の生徒さんもいらっしゃいますが、とても不自由な声の出し方をしている生徒さんの割合も案外高いように感じます。

🙄なんでかなぁ❓

 これはデータを取った訳ではないので単なる私の実感に過ぎないのですが、発声に問題を抱えている人の多くは自分の声の出し方を〝無意識に〟憧れる声優や大好きなキャラクターに合わせているのではなかろうかと言う気がするのです。何故そう思うかのと言うと、男女問わずありがちなキャラクターの劣化コピーみたいな声の出し方をしている人が多いから😅。良く「学びは真似る事から」とか言ったりしますが、他人の声を真似る事は、私はあまりお勧めしません。

 声が出る事自体は単なる物理現象です。ですから人と言う生き物の構造において効率良く発声できて良く響くと言う理想的な状態があるはずなのです。とは言え、体の作りは大体同じでも、その位置関係やバランスは人によって大分違います。ですから声は人によって違うのが当たり前です。
 声紋分析で個人を特定できないかと言う研究があります。既にある程度実用化されているのは皆さんも日々体験していますよね。スマホなどに話しかけると持ち主の声にだけ反応してくれるなどが正にそれです。これは〝声は十人十色〟である事の証左と言っても過言ではないでしょう😄。

 所が声優を目指している人の中には、自分の憧れに自分を合わせているのではないかと思しき、とても不自由な声の出し方をしている人が結構な割合で見られます。この場合、仮に似ていたとしても(その声が大きくても)、必ずしも自分の体を効率良く使っているとは限りません。そうなるといずれどこかに無理が来るし、表現もなかなか大きくなりません。それはとても勿体ない事です。だから演技を学ぶ以上に〝自分本来の発声〟=〝自分にとって理想的な発声法〟を身に付ける事が重要だと私は考えています。表現が大きくならない、メリハリがつかないと言う問題を抱えている人は、一度発声法を見直すために先生に相談する事をお勧めします😉。

🏫授業で取り上げにくい😞

 こんな話をすると「その割りには養成所(学校)で発声法なんてそんなに詳しく教わった事ないなぁ🤔」と思う人がいるかも知れませんね。実はそれには理由があります。本来ならば最初に身に付けておきたい事であるにも関わらず充分な時間を割けない主な理由は、個々の体の特性と抱えている問題にバリエーションがありすぎる事ときちんと効果が出るまでにどの程度の時間を確保したら良いのか見当がつかないと言う事情があるからです。

 全員で学べるのは発声に関する理論までで、実技にとなると個別指導をせざるを得ません。一般的に運動神経の良い人は習得も早いように思えますが、それでも実際にやってみなければ改善されるかどうかは分かりません。話を聞いただけですぐに変わる人もいれば、一ヶ月かけてもなかなか身に付かない人もいます。ですから大人数で学ぶ事を前提としている養成所や学校では発声法について充分な時間を取るのは難しいのです。
 ちなみに私の場合は、1時間で見られるのはせいぜい4人くらいまでですね。改善できるまでの期間については全く予測できません😅。

 と言う訳で私は、通常の授業とは別に少人数のオプションクラスを作り、そこで個々の理想的な発声法を見つけるためだけの(滑舌や表現には一切触れない)授業をやりたいと思っています。現に今私が関わっている所では、その企画自体は了承を頂き授業枠を設ける事にも賛同を頂いています。ですが様々な事情で未だ実施には至っていません。これはなるべく早い時期に実現させたいと思っています。

⏰時間と頻度さえあればね😄

 余談ですが、私の公演活動を企画制作する石野竜三🌟語り芝居プロジェクトと言う団体があります。運営に当たっては若い表現者達に日々色々と助けてもらっていますが、情けない事に私にはお金がない😅。そこで私の演劇スキル・知識・考え方・経験を全て只で伝える事をギャラ代わりに手伝ってもらっています。そんなもので付き合ってくれるなんてねぇ😭😭😭……ありがたや、ありがたや🙏。まぁ、早くきちんとギャラが払えるようになりたいものですがねぇ😞💬

 で、この語り芝居プロジェクトに新たなメンバーが加わった時に最初にやるのが〝発声の見直し〟です。発声の仕組みを確認してから、本当に自分に合った発声法でしゃべれているかどうかをチェックします。自分本来の声が出せるようになると力まなくても大きく響くようになるので表現が大きく自由になります。それに連れて稽古の質も変わります。現にそれで表現力が伸びて所属事務所が決まった人もいます😉👍。
 私は稽古の時間と頻度さえ確保してもらえたら大抵の人はなんとか出来る自信はありますが、実際にはその時間と頻度の確保が稽古する以上に難しいのでなかなか思うようにはなりませんね😅。



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