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本を作るよ。だけじゃ本はできない。

皆さま、暑い日が続きますがいかがお過ごしでしょうか。
先日は水害もあり、被災された方々には心よりお悔やみ申し上げます。
水分と塩分の補給を忘れずに、どうかご自愛ください。

今回はより具体的な印刷方法についてお知らせさせていただきます!
さて、7月1日(もう既に1カ月が経っているのですね……!更新をさぼっていた訳ではなく、タイミングを見計らっていたらこんなことに……)、板橋にある同人誌印刷会社、PrintWalkさんにお邪魔しました。とてもご丁寧に対応してくださり、色々とご相談をさせていただきました。

我々がいかに世間知らずであったか、そしていかにして活路を見出すのかを模索する目まぐるしい一日でした。

①たとえクラウドファンディング目標額200%を達成しても……
事前に我々は先方に作りたい本の詳細を共有させていただきました。メンバーが作ってくれた資料をもとに話が進められていきます。

我々の希望:本文274ページ、オフセット印刷、フルカラー、100部(最低でも70部は欲しい)
そして予算は一縷の望みをかけて10万(難しいということは分かっていましたが)

これに対し、現実は厳しく、我々の希望を全て叶えようとすれば100万近くの費用がかかってしまう可能性もあるそう……。
やはり全編フルカラーでオフセット印刷というのは厳しいようです。思ったよりも大変でした。今までの簡易見積もりは一体何だったんだろうと眩暈を感じます。
しかし、オフセット印刷はなんといっても印刷の質が高い……! 癖のあるページが多い我々としてはオフセット印刷に縋りたいところ。
どうすればオフセット印刷が使えるのか、色々と代替案を提示していただきました。

1つ目が、他のオフセット印刷を強みとする印刷会社に相談してみること。
こんなご提案をされるのかと驚きましたが、その誠実さに頭が下がります。お人柄に惚れてしまったのでぜひPrintWalkさんでお願いしたいと思っています。

2つ目が、フルカラー印刷の量を減らすこと。
矢張り、問題はオフセット印刷でもフルカラーであるということ。例えば、全編墨刷りにすれば、我々の予算に近づきます。しかし、全編モノクロにしてしまうと、作品とブックデザインとの乖離が激しくなってしまいます。フルカラー印刷であるからこそ成り立つ本であると言っても過言ではない『終の一語』。さすがにこの案は呑めません。そのことをお伝えすると、フルカラーとモノクロを併用する方法を提示してくださいました。モノクロ印刷よりは費用がかかるものの、全編フルカラー印刷よりは費用がかかりません。しかしそれでも……。
もしもオフセット印刷でモノクロ+カラー印刷をやるとなれば、それはクラウドファンディングの結果次第です。(クラファン自体は成功しましたが、オフセット印刷の予算には届きませんでした)

②こうなってくるともう一つの手段
オンデマンド印刷です。

オンデマンド印刷の強みは何と言っても少数部数でのコストの安さ! とはいえ、我々がオフセット印刷に拘っていたのは、その品質故でした。どうしたってオフセット印刷にオンデマンド印刷は敵わない……かもしれない。
しかし、費用のことを考えるとオンデマンド印刷を活用していく他、やりようがありません。(まだクラウドファンディングへの希望は捨てていませんが)

我々はオンデマンド印刷で本を作る事を視野に入れました。
▶オンデマンド印刷でなら…
 全編カラーの可能性が出てくる
 我々の望む予算に抑えられる可能性が出てくる

しかし、問題は品質です。何もオンデマンド印刷の質が壊滅的に悪い、と言っているのではありません。あくまでもオフセット印刷と比べた時に、という話です。

オンデマンド印刷だから質が悪いのはしょうがない。

まさかまさか! そんな理由で妥協する我々ではありません! でなければこんな本を作ろうだなんて言いません。

そのオンデマンド印刷の特性を活かして、もっと面白いことをやろう!

その「面白いこと」をここで明かしてしまうと盛大なネタバレになってしまうので口を噤みますが、PrintWalkさんにお力添えをいただいて、なんとかして「いい本」を皆様の下へ届けられるように頑張ります。

当初予定していた印刷の形とは異なりますが、本そのものの質が落ちる訳ではありません。どの手段を使うにせよ、その手段に合わせながら本の魅力を最大限に引き出すプロデュースをしていきます。

オンデマンド印刷での試し刷り。青が綺麗に出ています。

無事に期末課題から解放された我々。夏休みに入り、これから精力的に活動していくことになります。
どうか本の完成を楽しみにお待ちください。文学フリマでお会いできるのを楽しみにしております。


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