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意外に忘れられがちな感情のお話し

この数ヶ月、勤務先での新会社立ち上げやグループ会社の人事制度改革などなど、たくさんの大きな動きがありました。

そんな中、営業部署の人事として事業の成功に向け、何ができるのか。
徹底的に考え実践するぞ!と意気込み、しばらくSNSからも離れ、とにかくトライ&エラーを繰り返し続けました。


結果、確信に変わったことがありました。


それは「感情のマネジメント」の重要性でした。


なんら新しさはないですが笑、やるのは難しい。 
例えば事業戦略の変更だったり、組織・人事制度改革だったり、何か物事の方向性を変える時、「今何が課題で、どう乗り越え目標を実現するか?」という目的や手法論が議論の中心になりがちです。


実際、会社の経営陣や現場の方と共に話をする時も常にロジックが中心にある感覚がありました。


一方、変革の中核を担うメンバーの議論を聞きながら、それぞれの表情や声のトーン・言葉の選び方・振る舞いに注目すると、目の前で繰り広げられている話に対して、様々な感情が湧き上がっているであろうことがわかります。


「まあ理屈はわかるんだけど、なんか腹落ちしないんだよな」
「その考えは理解するけどお前がそれ言うか?」
「どうせ意見したって会社は変わらないよ」


そうしたモヤモヤした気持ちがあるままだと確実に組織は変わらず変革は頓挫することに・・・。


でも、あえてその感情の微妙な変化を拾い、参加者それぞれに対して「今どう感じているのか」「何がそう感じさせているのか」「客観的にはこう見える」と問いやフィードバックを投げかけることで、実は戦略ではなくて自分たちの感情が変革のブレーキになっていたことに気づくことも。


徹底的に相手と向き合うと相手がなぜその感情を抱いているのかが手にとるようにわかるようになって、一心一体になる感覚が出てきます。


その上で、変革の中核を担うメンバー全員に対して未来に向けてこの会社をどうしていきたいのか?という問いを中心に対話を進めると、向き合う関係性から、カウンターに座って同じ絵を見ながら話すような関係性に変わって、自分たちの感情を置き去りにすることなく話が進むようになります。


そうなれば、ロジックだけでなく感情も一体となって議論がまとまっていくので、お互い納得感の高い意見が整理されていくし、「自分たちが変革の担い手なんだ。自分たちが自分たちの手で創り上げてきたんだ」という気持ちにもなっていく。
※ここで「人事がいたおかげです」と一言も出ないような状況が一番美しい。


こんな流れで、人事がグループコーチングしつつ、同時並行で参加メンバーに対して個別コーチングも行いながら進めることで、誰一人置き去りにせず、全員の熱量が高まっていくことを実感しました。
※個別コーチングだけだと、グループでの対話の場面でそれぞれがどんな感情が湧き上がっているのかが見えづらく、かつ、本人がその感情の変化に気づいていないケースがあるので、グループコーチングも同時に行うことが有効な気がする。


これまで僕は学んだコーチングをどう日々の仕事に活かすことができるかを常に考え続けてきました。


今回の経験を通じて【コーチング×人事】の掛け算はあらゆる場面でとても大きな効果を発揮すると確信。


ビジネスも人も正解がない中、誰かの価値観や過去の正解、世の中のベストプラクティスなどあるべき論を押し付けるのではなく、自分たちの想いや自社のポリシーを大切にしながら物事を進めることができれば、幸せだと感じる人が増えるのでは


真面目で責任感の強い人ほど意外に自分の感情を置き去りにしがち。
でも「感情のマネジメント」こそ、本当に変革を起こすためには不可欠な要素なんじゃないか?というお話しでした。


ビジネスの場面だけじゃなく、家庭でも「感情置き去りにして自分に鞭打ってないか?」って同じことかもしれないですね。

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