第5回 [チャンピオンズリーグ決勝トーナメント1回戦1stleg]チェルシーvsバイエルン分析・解説『バイエルンの強さの根本的理由』

こんにちは。

第5回目の投稿です!

第5回目は、2月26日に行われた
チェルシーvsバイエルンについて分析・解説をしていきたいと思います。

見てこのノートが面白い内容だと感じたら、是非SNSなどで拡散してもらえたら嬉しいです!
また、意見や指摘がありましたらコメントお願いします🤲それを受け止め、自分の糧にさせていただきます!

では本題に入っていきます。

第1部 試合結果&メンバー&スタッツ

試合結果

メンバー

チェルシーは、マンチェスターU戦と同様のフォーメーション、3ー4ー3のシステムを採用しました。

カンテを怪我で欠く中、攻撃的なバークリーやマウントが入り、攻撃的システムでバイエルンに挑んだ。

バイエルンは、4ー2ー3ー1を採用。キミッヒがサイドバックからボランチに、アラバがセンターバックにコンバートしていることに驚いています。

キミッヒを見ているとラームを思い出しました。素晴らしい選手だったと、ペップも言っていましたね。

コバチ体制時、コウチーニョの影に隠れていたミュラーがスタメン。存在感を発揮できるか。

ブンデスリーガの最新の試合のパダーボルン戦では、3バックを採用していて、様々な陣形がある中で今回は4ー2ー3ー1でした。

スタッツ

バイエルンが、ビルドアップをしながら攻め手を探す。逆にチェルシーは、しっかりとしたリトリートからボール奪取をし、ショートカウンター。

この2チームは、それぞれの目的を持ちながら試合が進んでいった為、この支配率になりました。

支配率と比例するようにパス本数も、バイエルンが倍以上の本数を繋いでいます。

ただ成功本数はお互い高く、個人技術レベルが高い戦いだったことがわかります。

ボールを失わない地上戦』

しかし結果はご覧の通り。

なにがそうさせたのか。急遽バイエルンの監督に就任した元レーブの右腕ハンジフリック率いるバイエルンの強さを分析・解説していきたいと思います!

第2部 『4-2-3-1と3-1-5-1でのスイッチの連続性』

バイエルンは、このようなビルドアップを行っていました。

相手の3ー4ー3に対して、シャドーの脇にキミッヒとチアゴのダブルボランチが顔を出してビルドアップをサポート。

ライン間のギャップにセカンドトップのミュラーが入る。

サイドハーフのニャブリとコマンは、サイドバックのデイビスとパヴァールに高い位置を取らせるために、ハーフスペースに入り込むことで、サイドでの位置的優位を取ることができていました。

このビルドアップ、相手は、システム3ー4ー3のため、サイドに1人しかいない状況から、数的優位を取れている状況でした。

しかしこれだけをしていても、ランパードは対策を練ることができました。

・逆サイドのウイングが中まで絞り、4バック気味にする。

・ボランチが最終ラインに落ちスライドするスピードを早める。

自分の中で思いついたのはこれくらいでした。

最初見ていて、『アウェーゴールを取らせたくないなら、こう守れば良い』と僕は思いましたが、そうはさせないと、バイエルンは、先手を打ってきました。

キミッヒがセンターバック間に入り、3バックにし、その前にボランチ相方のチアゴがアンカー気味にポジションを取る。

これにより、いい距離感のひし形を作りました。

ひし形というのは、ある意味トライアングルの集合体だと僕は思っています。

いい距離感のひし形=複数のいい形のトライアングルがある。

と、最近考えるようになってきました。

話を戻します。

すると、チアゴを前向きでマークをついていたジョルジーニョ は、フリーにさせないとマンマーク気味でついてきました。これがバイエルン側の狙いだと感じました。

こうなることで、ボランチが本来2枚いたはずのところを、コヴァチッチしかいなくなったため、ハーフスペースに絞ってきたサイドハーフのニャブリとコマンがフリー&スペースがある状況で、ポジショニングをとることができていました。

ただ先程言った通り、これがバイエルンというチームの中で、攻撃パターンの2パターン目であることを忘れてはいけません。

組織的守備というのは、規律が良く、それを守っているチームほど、消すスペースとマーカー(人)がしっかり決められ、実行しています。

チェルシーも若いチームながら、トランジションも速く、統制されたチームだと思います。

しかしそれを逆手に取り、4バック又は3バックで攻めていく。

"ビルドアップの不規則性"

によって、バイエルンは、1試合を通して位置的優位、数的優位をとることができたと思いました。

第3部 アラバ、チアゴ、キミッヒのパスの供給から始まるアイソレーション

バイエルンのセンターバックのアラバという選手は、もともと左サイドバックの選手ですが、怪我人の連続でセンターバックにコンバートされています。

実況の下田さんが、『ビルドアップ、フィードの面で高い評価を受けています。』と言っていたので、注目して見ていると

どんなハイプレスでも常に選択肢がある。

・目線で相手をずらして縦パスをいれる。

・カバーリング能力、対人の強さ。

コンバートされた選手とは思えないレベルの高さ、クオリティを感じました。

チアゴ、キミッヒも、お互いの特徴と動きを見て、ポジショニングを取り、完璧な技術と判断力で、チームの潤滑油のような存在でした。

本題はここからです。

彼らがいるからこそ始まる“ある戦術"があります。

それがアイソレーションというものです。

まずは前半20分のシーンの図を載せます。

アイソレーションというのは、オーバーロードをすることで起きる現象で

オーバーロードは、同サイドに人数を多く配置することです。これで数的優位を作って攻めることもできるのですが、人数を偏らせるということは、逆サイドはスカスカ?…ということになりますよね。

これは実はわざとなんです。

オーバーロードをすることによって、1枚逆サイドに張らせて、ボールを受ける。

孤立している。いやわざと孤立させている。

これがアイソレーションと言います。

これにより、サイドに張ったコマンにキミッヒがサイドチェンジ。

マークをついているマルコスアロンソの1対1が生まれ、そこから勝負を仕掛けて、質的優位を取ろうとしていました。

このアイソレーションからは、アロンソの素晴らしい対応で、得点は生まれませんでしたが、実際左サイドハーフのニャブリや左サイドバックのデイビスの仕掛けから得点が生まれています。

サイドアタッカーがいるチームなどは、この戦術を知っているのと知らないとだと、チャンスが知らぬ間に減っているのでは?と思っています。

バイエルンの1シーンを使って、アイソレーションという戦術について第3部で書かせていただきました。

最終部 まとめ

今回は、チェルシーvsバイエルンについて分析・解説させていただきました。

チェルシーも決して悪くなかった前半。しかし2パターンの攻撃システムで相手を撹乱させ、後半には、隙が生まれたところをしっかりとついてきたバイエルン。

チアゴ、キミッヒのバランスの取れたボランチコンビ。

This is ミュラーと下田さんに言わせるほどの存在感があったミュラー。

ダメ押し3点目を決めた絶対的エースレヴァンドフスキ。

1試合通して、質的部分でもバイエルンが圧倒していたかなと、思う試合でした。

また今回は、アイソレーションという戦術について少し説明しました。

もしこの説明を読んで、今度やってみようかな?と思ってくれたらプレーの幅も広がります。

でもチームでやらないとただの孤立ですからね?(笑)

やらなくても『こういうのがあるんだな〜』くらいに思ってくれれば嬉しいです!

私的な意見だと、『DAZNにブンデスリーガ入ったら最強なのになぁ〜…』チャンピオンズリーグを観て、思ってしまいました。そう思ってる方いるはずです。

以上で終わります!

是非皆さん内容が面白いと思ったら、いいねやTwitterで拡散お願いします🤲いいコメントやアンチコメントもどんどんしてください!!!!!皆さんと一緒に成長していきます!

最後までご覧いただきありがとうございました。

では次回もお楽しみに。

細谷龍生



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