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ワールドカップの話

今日はしっかりワールドカップの話を書いてみることにする。

日本代表がスペイン代表に勝利し、2勝1敗でグループリーグ首位通過が決まった。正直誰がこの結果を予想しただろうか?コスタリカに勝てなかったことはむしろ予想の範囲内で、ドイツ、スペイン相手に2勝を挙げるなんてことはまさに奇跡のような結果だ。しかし日本代表は初戦で成し遂げた奇跡を再現して見せた。幸運や偶然ではこんな再現性は有り得ない。少なくともそこには奇跡を呼び込むだけの要因があったのだろう。

素人なりに今回の日本代表の戦術を考えてみる。勝利した2試合で共通していたのは、先制されながらも後半に2ゴールを挙げて勝利していることだ。前半はなんとか最小失点で乗り切って、後半にフレッシュな主戦力を投入してかき回す……という戦術が見える。いや、戦術というよりは戦略だ。今回のワールドカップは新型コロナウイルスの影響もあって選手交代が多く認められている。その利点を最大限に利用しての後半勝負。本来スタメンで使ってもいいような三笘や堂安や冨安を(冨安は怪我の影響もあるようだが)後半から投入してフレッシュな状態で引っ張る。いつの間にか人材過多になっていたサイドアタッカーたちを前後半で割り切って精一杯プレイさせる。前線も前半はチェイシングとランダムランニングに持ち味がある前田大然を使って、後半は縦の推進力に優れた浅野を使う。で、あわよくば点を取れたらしっかり引いて守る。スペイン戦の終盤の守備ブロックはまるでアトレティコのようだった。バルセロナのように攻めるスペインに対してアトレティコのように守ることの有用性は歴史が証明している。それでも何度か危ないシーンはあったが、時間が経つにつれて焦りから精度を欠いたのはむしろ相手の方だった。コスタリカ戦で戦犯のように言われた吉田麻也もまるで往年のゴディンのように攻撃を跳ね返し続けていたように思う。スペインもドイツも攻撃において圧倒的な『個』がいなかったことも幸いしたかもしれないが、ボールを繋いでくる相手に対しては、おそらく今の日本は強い。逆に堅守から縦に早い攻撃を持ち味にするコスタリカのようなチームに負けたのは必然だったのかもしれない。決勝トーナメントの相手はクロアチア。前回準優勝の圧倒的格上。難敵なのは間違いないが、中盤のタレントに比べると前線や最終ラインのタレントはやや見劣りする、タイプ的にはドイツやスペインと近いチームだ。もしかしたらワンチャンあるかもしれない……なんて夢を見てしまう。

スペイン戦で目を引いたのはやはり三苫。守備ではしっかりと体を張って相手を阻み、攻撃ではボールを持つたびに突破を見せてくれていた。所属のブライトンも躍進しているし、その中でも主力として活躍している。ワールドカップでの活躍を機にステップアップもあるかもしれない。冨安はプレミアリーグ首位を走るアーセナルで主力として重宝されているし、田中碧や、今回は前半要員として使い潰されている感もある久保建英、今回は招集されなかった旗手なんかも次のワールドカップでは主力になっているだろう。何だかんだ楽しみな日本代表になってきたかもしれない。4年に1度のお祭り。まさか日本代表がこんなに楽しませてくれるとは正直思っていなかった。しょっぱい試合をしてグループリーグ敗退するもんだと思っていたのは僕だけじゃないと思う。手のひら返しも甚だしいかもしれないが、せっかくなので大いに楽しませていただくことにしようと思う。

なんてことを言いつつ、ハーフタイムでうとうとしちゃって日本のゴールシーン2つとも見逃しちゃったんですけどね笑

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