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【よんだ】イノベーション・スキルセット

久しぶりに本を読みました。
自分のためのメモとして読んだ感想を書きます。

今回読んだのは、Takramの田川さんが書いている「イノベーション・スキルセット」という本です。

本の概要

本書の中では、近年のビジネスモデルの変遷から、なぜイノベーションを起こすために各専門領域間の越境が必要なのかという点。また専門領域を越境するためのはじめの一歩やTakramが実際に関わった事例などが分かりやすく説明されています。

自分のようにプロダクト開発に関わりはじめた人や、これからプロダクト・サービス開発に携わる人は、これからの時代に必要なスキルセットの参考として勉強になると感じました。

それでは、本を読んで学んだこと、感じたことなどをさらっと書いてきます。


近年のビジネスモデルの変遷

近年、サービス開発の初期フェーズにおけるデザインの重要性が見直されてきたように感じます。

その理由の一つとして、2018年に経済産業省から発表された「デザイン経営」宣言が挙げられます。この宣言の中では、「イノベーションに資する
デザイン」と「ブランド構築に資するデザイン」、本書の中でいう「イノベーション力」と「ブランド力」の活用を通して産業を強化していくという方向性が示されました。

著者の田川さんは、イノベーションを生み出すための理想的な人材/組織の特徴として「ビジネス」「クリエイティビティ」「テクノロジー」の3領域を統合させた「BTC型人材/組織」を挙げています。

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なぜBTC型人材がイノベーションを生むために必要なのでしょうか。
以前から、サービスのマーケティングを考える上で重要な要素として、「4P(プロダクト、プレイス、プライス、プロモーション)」が挙げられていました。
最近では、近年のビジネスモデルの変遷やプロダクトが買い切りのモデルからサブスクリプションモデルに移行してきた流れの中で、上記「4P」にCustomer Experienceが加わった「5P」が重要になっている、と田川さんは言います。

これは、単純に「ユーザー体験を深く考えよう」ということではなく、ユーザーを喜ばせるプロダクトを作るためには、綿密に設計された仕様や最適化されたマーケティングなど、一般的なデザイン領域の外にある要素とバランスよく組み合わせる必要があるとのことでした。


イノベーションと越境のはじめ方

近年のプロダクト開発において、BTC人材になることがイノベーションを生むための一手段であることは先ほど書きましたが、本書の中でTakramが実際に行なっている人材育成法が興味深かったです。

その人材育成法は、プロジェクトの担当範囲を「得意領域50%、不得意領域50%」になるように調整すること、だそうです。
このように、半分は自分が安心できる場所で活躍しながら、半分は未知な領域に踏み込んでもらって徐々に分野の越境をしてもらう。スキルを磨くために効率的な方法であり、かつ得意領域での活躍の場も与えることで安心感を残している点が面白いと感じました。


リテラシーからはじめる越境

ただ、専門以外の分野に手を出すのはかなり大変そうだと感じる人が多いのでは(自分も含めて)、とこれまで本書を読んできて思いました。
この点については本書の中でも言及されていましたが、「第二の専門分野についてはスキルとまでいかなくても、リテラシーというレベルを目指すのでも構わない」と田川さんは言います。

僕はデザイナーですが、たしかにエンジニアリングの知識を「リテラシー」として持つことでエンジニアとの会話がかなりしやすかった経験がありました。

リテラシー獲得としての越境は、読書などでも比較的簡単に取り組むことができ、効果も見えやすいと思います。僕自身もエンジニアリングやビジネス、またデザインという分野の中での小さな越境も少しずつ重ねていきたいと感じました。


越境のはじめの一歩

本書の中では、越境のはじめの一歩をはじめるためのワークとして「n=1」「プロトタイピング」「ふせんトレーニング」「たす、ひく、みがく」などが紹介されていました。(詳細な内容については本を読んでください!)

基本的には、「ビジネス」「テクノロジー」の専門性を持つ人が「クリエイティビティ」分野のリテラシー感覚を身につけるためのワークとして紹介されていましたが、デザイナーが取り組んでも力が付きそうだという印象を受けました。また、時間を見つけて取り組んでみようと思います。


デザインドリブンプロジェクトの実例

本書の最後の章では、Takramが実際にBTCの統合を活かして関わったプロジェクトの実例がいくつかのTIPSと共に紹介されていました。

ここで面白いと感じた部分は、「リサーチ期間とアイデア出しの期間を分けない」という点です。

田川さんは良いアイデアを思いつくのは運であり、良いアイデアとの遭遇率を上げたい場合は単純にアイデアをアウトプットする時間を増やすことが重要だと言います。
ウォーターフォール型の開発のようにリサーチとアイデア出しを別のフェーズで行わず、同時に行うことで単純に打席数を増やすことができます。また、リサーチを行い、生の情報に触れている時は良いアイデアが思い浮かびやすく、それらを研ぎ澄ましていくことで解像度の高い有効な施策へと落とし込んでいくことができるとのことでした。

まとめ

これまで、各章の中で気になった部分をまとめてきましたが、本書の中で最も印象に残った部分があります。

それは、「学習の4つのA」というもので、エイドリアン・スライウォツキーという方が著書「ザ・プロフィット」の中で述べた考え方らしいです。

「学習の4つのA」とは、「Awareness(気づき)」「Awkwardness(違和感)」「Application / Achievement(達成)」「Assimilation (無意識化)」です。

これは人間が物事を学習する際に通るプロセスです。
まず知識が足りていないと気づき(Awareness)、何回かやってみると分からないという違和感にぶつかる(Awkwardness)。しかし、それを続けていくと数回に一回は成功する(Application / Achievement)。そして、無意識状態でも物事を実行できるようになる(Assimilation)。 

自分が物事を学んできた流れを思い返すと、確かに上記フローに当てはまると感じました。そして、本書の中では「Awkwardness」のフェーズで多くの人が「これは自分には向いていない」と思い脱落する、と書かれていました。
この点に関しても、とても思い当たる節があり、学習プロセスの中で行き詰まった時はある程度の鈍感さを持ってとりあえず続けてみることが重要だと再認識しました。

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本のまとめはおわりです。
他にもたくさんためになることが書いてあったので、気になる方は是非本を読んでみてください🙇‍♂️

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