TOKYO VICE

マイケル・マン監督が作った、東京の裏社会を追うアメリカ出身の日本の新聞社の記者と刑事の物語です。

刑事は渡辺謙、アメリカ人記者ジェイクはアンセル・エルゴートが演じます。彼は本作では、アメリカの田舎からでてきて日本に住み着いて日本語も話し、大手新聞社に記者として採用されますが、ものすごい封建的な新聞社のしごきを受けます。なぜか日本のヤクザに物凄く興味があり、深くかかわっていく。
エルゴートは、とても魅力的ですが、ベイビー・ドライバーやウエストサイドストーリーで既に観ていたのだと知りました。ウエストサイドでは、芋っぽいなぁと思っていたのですが、本作では好奇心旺盛、行動力抜群、日本社会になんとかなじもうとする青年を好演しています。

ヤクザとつながりのある刑事を伊藤英明が、やさぐれ感を上手く出して演じています。英語も話すんだと関心。

一番の存在感は、若手ヤクザの佐藤を演ずる笠松将です。オールバックでかっこよく色気があり、しかもナイーブな面を見せる。こんなに魅力的な俳優がいたんだと発見!英語も自然で上手。これからのスターになることを期待しています。

新聞社でジェイクを鍛える先輩記者を菊地凛子が演じます。はまり役で、英語を話す女優としては彼女がピカイチでしょうね。

それと、悪役の田沢組の親分を演ずる俳優、谷田歩という人と知りましたが、彼の存在感もすごい。やっぱり映画は悪役がよくないと締まらないです。

アメリカ人にとっては、日本のヤクザ社会はミステリアスで魅力的なんですかね。ゴッドファーザーでイタリア出身のマフィアが描かれて大ヒットしたようなものなのでしょうか?

最近、真田広之プロデュースのショーグンがエミー賞をとりましたが、そこでも外国人宣教師の目線で、戦国時代の争いを描くということのようですが(未だ観ていないのだけど)、本作もジェイクの目線で日本のヤクザ、新聞社や警察といった昔ながらの体質の組織を描いており、外国人には入り込みやすい作りとなっています。流石、巨匠マイケル・マンだ!

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