私が考える「薬学」とは

現在、私は薬学部で教員をしています。薬学部というと、「薬剤師になる学部」という印象が一般的ですが、私は薬剤師養成には直接関わってはいません。では何を教えてるのか?ですが、教えているのは確かに「薬学」です。でも実は、薬学という領域はとても広く、薬のこと以外にも食品や化粧品などの安全性や機能性も扱う学問です。結局のところ、薬学は人の健康に関わるすべてを扱う領域、特に物質レベルで人の健康を考える学問かなぁと。

確かに薬剤師という職業に就くには、薬学部の薬剤師を養成する学科(薬学科というのが一般的)を卒業して、薬剤師国家試験に合格する必要がありますが、「薬学部=薬剤師になる学部」となってしまうのは、少し勿体ないと感じてしまいます。薬学はもっと大きな視野で、人の健康を考えていると思います。

医師なら医学部、獣医師なら獣医学部の様に職業と学部を結びつけて考えるのが分かりやすいし、医師などの職業に就くにはその学部を卒業しないといけないのも事実ですが、大学の「学部」はもう少し広く考えても良いんじゃないかと思います。

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