
Photo by
k_huku
冬の香り|#青ブラ文学部
わたしは冬が嫌いだ。寒いから。
嫌いなヤツの香りなんか知らん。
それはそうと、もうずっと冬に元気がない。
東京には雪がほとんど降らなくなった。
この冬もまだ降っていない。
もし降ったとしても、1年に1回くらいだ。
小学生の頃は、毎年積もっていたのに。
もう雪の匂いは忘れてしまった。
冬の香りが、わからない。
もしかしたら、感覚が鈍くなったのか。
見落としているだけなのか。
近所のジョギングロードを走ってきた。
脇の畑に、草木に、住宅に、冬の香りを探しながら。
陽の光が暖かくて気持ちがいい。
風はなく、空気もそれほど冷たくない。
見上げると、パカッと青空が広がっている。
雲は、はるか遠くに見える。
本当に日本海側は大雪なんだろうか。
いま、わたしの回りだけ春なんじゃないか。
なんだか、イキっていた頃の冬が恋しくなった。
・・・すみません。嘘です。
寒いのはイヤなので、暖かいままでいいです。
冬の香り、見つかりませんでした。
(了)
「青ブラ文学部」のお題「冬の香り」に参加させていただきました。
いつもありがとうございます🙇🏻