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乳幼児期に【運動コントロール能力】を伸ばすことで、運動の成績は向上する!

 はい、みなさんこんにちは!男性保育士のRyU先生です。運動には2(細分化すると4)種類あるって知っていましたか?それが、私たちがすぐに連想する運動が得意な人が持つ「運動能力」と、自分の身体をイメージ通りに正確に動かす「運動コントロール能力」というものがあるんです。

 ある論文では、乳幼児期に「運動能力」を伸ばすための指導を行った子ども達よりも、乳幼児期に「運動コントロール能力」を伸ばすための遊びをたくさんした子ども達の方が、後々の運動能力や体育の成績が向上した。という結果が出ているのです。

 今回はその、乳幼児期に伸ばしたい「運動調整力」について解説をしていきます!

<「運動コントロール能力」とは?>

 運動の種類として、ボールを遠くに投げる、足が速い、重い物を持てるなどは「運動能力」になります。広義にみんなが連想するのはこちらの運動能力だと思います。ですが、こうした能力を伸ばすための指導を「乳幼児期」にしても、先々の運動能力にはあまり影響がないという結果が出ました。

 勿論、指導を行っている期間に関しては、指導を行っていない子ども達よりも運動能力が高くなるのは確かなのですが、小学校高学年の体力テストなどにおいては、後述する「運動コントロール能力」を伸ばすような遊びを行っていた子ども達の方が高い結果が出たというのです。

〇運動コントロール能力

 運動コントロール能力とは、「自分の身体をよく認識して、イメージ通りに身体を動かす能力」と考えてください。乳児期は動きが不器用ですよね。これは、子どもの発達が遅いとか、その子の運動神経が悪いとかの話ではなく発達の過程としてまだ細かい体の動きをイメージ通りになぞる能力が未発達だからなのです。

 幼児期になってくると段々と細かい運動ができるようになります。両手をバラバラに動かしたり、スキップができるようになったり、片手での投球ができるようになったりしますね。これらは、勿論筋肉の発達も関わってはいるのですが、自分のイメージに沿った動きを行えるようになった、つまりは「運動コントロール能力」が上がったからできるようになったのです。

〇運動コントロール能力の伸ばし方

 運動コントロール能力を伸ばすには、特定の運動を繰り返しても効率的ではありません。獲得したい身体の動きを含んだ運動遊びに沢山触れることが必要だとされています。更に効率的に伸ばす為には、獲得したい動きに対して、その動きを含む運動の種類を増やすことが必要だとされています。

 例えば、「平均台を渡る」という目標に向かって、平均台のみの練習をするのは「運動能力」にしか目が向いていない援助となります。「運動コントロール能力」に焦点を当てれば、バランス感覚を養うことが必要であったり、足を交互に身体の正中線の前に出して進む運動が必要であったり、両手を広げてバランスを取る動きも必要になります。こうした細分化した運動に焦点を当てて、そうした動きを含む「運動遊び」の多くの種類の遊びを取り入れるようにします。

 すると、それぞれの運動コントロール能力が洗練されたことによって、「平均台を渡る」という目標を達成することができるようになります。また、ここで培われた運動コントロール能力は、綱渡りや一輪車などの同じような動きを含む運動についても効果が持続するというわけなのです。

 もしこれが、平均台のみの練習しかしていなかったら一輪車に乗るにはまた一輪車の練習をして、綱渡りをするなら綱渡りの練習をする必要が出てくるので、効率的ではないという研究結果になります。

<大事なのは運動を細分化する意識と、様々な運動遊びを実践すること>

 このように「運動能力」だけに焦点を当ててしまうと、ある競技や運動遊びに関してはぐんぐん伸びる可能性がありますが、そこから他の運動に広げたり、発展させることが難しいことがあります。

 特に乳幼児期に関する研究なので、「運動コントロール能力」がまだ未発達な子ども程、「運動能力」よりも、自分の身体をイメージ通りに動かす「運動コントロール能力」に焦点を当てて運動遊びを提供できるようにすることが必要になります。

 それには、「運動の連続性」をしっかりと見据えて目標を設定し、その目標達成には「どんな動きが必要か?」その動きを含む「運動遊びはどんなものがあるか?」について意識的に考え、遊びを用意する必要があります。


 今回は後々の「運動能力」に関わる、乳幼児期に大切にしたい運動の力「運動コントロール能力」について解説していきました。やはり、何においても、子ども達により良い保育を提供しようと思うと相応の勉強や、意識を持つことが必要になりますね。

 それは確かに、一般的な保育をするよりも負担もあるのかもしれませんが、大切な子ども達の能力を芽吹かせることに繋がると考えると頑張れそうな気がしてきますよね。

 では、また学ぼうね!


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保育士りゅう先生

 保育士りゅう先生(「RyU先生」で子育てに関する記事の執筆を依頼を受けてしていました)

 保育現場で5年間正職員として働き、学生時代やライター活動時にも子どもとの関りがあるアルバイトをしていました。

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