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【辛くても頑張る】は、もはや死語である。

辛かったら【無理しない】
辛かったら【逃げればいい】
辛かったら【辞めればいい】
辛かったら【他に行けばいい】

    これらは正しい。圧倒的に正論だ。何も言えないくらいには正論だろう。そんな正論を掲げるためにnoteを書き始めたのか?といわれれば、答えはNOだ。つまり、正論だ。だが…と続けたいわけだ。

    その点について【でもね…】と続けることは禁忌だ。この点について少しでも話せばすぐさま炎上するだろう。つまり、ここに疑問を呈してはならない。それがルール。それが法である。ここは黙って頷くところであり、余計な口を挟むところではない。タブーになっている感じすらある分野だ。

   【仕事はつらくないよ】【休んでもいいよ】【出社しなくていいよ】【飲み会は参加しなくていいよ】…これらはすべていま若い人たちを囲む職場で当たり前に語られる常套句である。そう聞いて昭和のおぢさん達は【なんだそれは】と思うだろう。だが、紛(まぎ)れもない事実た。そうしなければ【すぐに辞めてしまう】。そうでもして他の人を補充すればいいと思うだろうか。そう、【他の人などこない】のである。もしくは、やめた新人の責任を【負わされる】。次に辞めることになるのは僕たち雇う側だったりするのだから恐ろしい。(理由?パワハラなどとは口が裂けても言うまい)

   仕事を【してもらう】姿勢こそが、正義だ。そのうえで、お客様にも【買っていただく】のだから、そりゃもう働く側の苦労たるや凄(すさ)まじいものがある。これだけ外国のサービスが蹂躙する日本国内において、海外の潤沢な資本金でぶん殴られるようなITサービスに勝てるはずもない。勝てるのは?彼らが儲からないと打ち捨てたジャンルのみ。つまり、儲からないビジネスだ。

   わたしは今回のnoteでその儲からないビジネスを述べたいのではない。そんなことは今言うまでもなく昔からそうだからだ。それに従事する限り、私たちの【働きがい】は幻想だし、真に豊かな生活など、いくら頑張ったところで約束されてなどいない。そういうディストピアを生きる我々日本人として、冒頭のような【辛ければ】を当てはめれば、それはもう、【逃げた方がいい】に決まっているのである。

   これらを打破するのはいつの時代も【若い力】だ。若さこそが闘争をうみ、革命をなしとげた先に次の【常識】が生まれるからである。我々が作り上げた社会の先に【理想郷】などない。あるのはただ単に先細るだけの薄汚れた未来のみだ。

   ではなぜ、その【若い力】は、逃げの一手を打つのか。それは、そもそもの闘争力を削がれて久しいからである。日本が二度と反転攻勢してこないよう、徹底的に教育した結果だ。おめでとうGHQ。敵ながら、誠に見事である。

   つまり、現状を良しとはしないまでも、最低限の生活を許されたある種の奴隷としての生き方を心のどこかで否定はするが、それを覆すほどの力はない。それを現役世代に期待する?おいおい、それは無理ってもんだ。それを出来たのは戦後好景気に湧いたお宅らだったはずだ。それをしなかったのもお宅らだったわけだが。

    巧妙に隠され、いい人アピールをそのままに信じた日本人の末路は、もはや自分たちで立ち上がるだけの気力すら残っていない真の奴隷だけである。そこに反発しようとする【若い力】はあれど、自己肯定力に乏しい彼らは、すぐに瓦解し、周りのハイエナのような人々から思い切っきり足元をすくわれ、地獄の底に引きずり下ろされる。これを人は地獄と言う。

【精神病だから】仕方ない
【社不だから】仕方ない
【コミュ障だから】仕方ない
【毒親だから】仕方ない
【お金がないから】仕方ない
【学がないから】仕方ない

    もう辞めよう。正論すぎてもう聞いてられない。辛いから、逃げさせてくれ。それらの正論を振りかざして得られるのは【だから大丈夫】という【安心感】。ただそれだけ。ただその【安心感】とやらは、すぐにたち消える。まるで、タバコから立ち上る煙のように儚(はかな)い。

   下を見ればキリがないのだ。推しグッズは精神安定剤だ。不安から逃れたい人々の拠り所だ。推し、推しさえいれば、私は生きられる。生きる理由を与えてくれる、推し…。ああ、もちろん否定しない。それもまた現代における常識だ。いまさら覆(くつが)えらない。推しを求めて彷徨(さまよ)う僕らは、安心感という餌を求めて徘徊する哀れな亡霊だ。

   もはやこの【辛ければ】の前提条件すら怪しい。なにせ、【辛い】のだ。常に。いつも。毎日。毎秒。そんな中で、あえて【辛ければ】を使う時は、もはや末期である。こんなにも【辛い】のに、そのうえでさらに【辛ければ】…と続く処世術だ。だから、逃げていいし、休めばいい。問題はそれで生活ができないことの方にあるのだ。

【生活ができない】
【幸せになれない】
【不安が消えない】

   わたしは常に【ない】を考えないようにしている。なにせ僕自身も【ない】を考え続けて精神を病み、病院に行った人だ。【ないから】という理由は全ての言い訳として【正論すぎる】。正論だから誰からも否定されない【安心感がある】。トランプゲームならジョーカーだ。そして、それはすべての言い訳としてはとても【便利すぎる】のだ。

   【ないから】大丈夫で慰めても現実は何も変わっていない。何も変わっていないのなら、その悩みは時間を食いつぶすだけの無駄な時間ではないだろうか。悩んで悩んで悩むことで悩みが軽くなったり、ある日突然消えてなくなるのなら【いい】。だが現実には【そうはならない】。


   悩みを解決するには?を述べて終わろう。なに、すぐに終わる。

【悩みを解決するには】

筋トレをすればいい
行動すればいい
失敗すればいい
どうすれば上手くいくか考えればいい
挑戦すればいい

そんなの無理?

ならこれは?

ちゃんと3食食べればいい
7時間寝ればいい
   

悩みは解決しないから悩みなのであって
解決しない悩みは解決しないので
悩むだけ無駄である。
【辛ければ】辛くないようにすればいい
【辛ければ】逃げてもいいがまたその問題は必ずやってくる。

それなら?
【辛いことは】やっつければいい
【辛いことに立ち向かうのが辛ければ?】
その時は休もう。何も考えない。

そのうち、飽きてくるから。
【何か】したくなる、から。
【それでいい】

むじかでした。




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