見出し画像

【ポケカ構築記事】ハロウィン超バレット【ガブギラカラマネロ】

こんにちは!りょうてんです。

長かったサンムーン環境も遂に終わりが見え始めました。SMからポケカを始めたという方も多く、ポケカの歴史の中でも大きな意味を持つ時期になったのではないかと個人的に思っています。

そんな僕にとっても思い出深いSMレギュレーションで、長きに渡って僕を支えてくれたデッキが、今回紹介するカラマネロ系統のデッキです。ここで扱うデッキは、カラマネロデッキの中でも特定のアタッカーに頼るのではなく、超エネルギーで動く様々なカードを使って臨機応変に戦う『超バレット』というデッキです。そして、環境に多数存在するタッグチームGXを倒せるように、メインアタッカーにガブリアス&ギラティナGXを採用したガブギラ軸カラマネロバレットになります。

サンムーン環境での自分の集大成とも言えるデッキを、レギュレーションが変わる前に形に残したいという思いから、この記事を書くに至りました。宜しければ、是非最後までご覧下さい。

なお、この記事で書くことはあくまで僕個人の意見であり、必ずしもそれが正しいとは限りません。予めご了承ください。


①ガブギラを使うなら今!現環境とガブギラについて

見出しの通り、僕は今はガブギラがかなりイケる環境だと思っています。その大きな理由として挙げられるのが、アルセウス&ディアルガ&パルキアGX(三神)の登場による環境の大型化です。

画像1

アルセウス&ディアルガ&パルキアGXはオルタージェネシスの看板カード。破格のHP280、どんなカードとも相性のいいエネ加速、ゲームのペースを極端に上げる常識外れのGXワザを揃え、これまでのヒエラルキーを無視して、レシリザ、ミュウミュウらと並ぶ環境トップの座に立ちました。

このカードの登場により、サイドレースの強みを失った非GX主体のデッキが激減し、現環境は昨季の京都や千葉のチャンピオンズリーグのような、大怪獣バトルとも言える、タッグチームが豪快に殴り合う環境に変わってしまいました。

というわけで、現環境のデッキパワーのランクは下記の通りとします。

・Tier①
→レシリザ/炎ミュウミュウ/三神系(ケルディオ、フェロマッシなど)/サーナイトGX/超バレット(ウルネク、ガブギラなど)

・Tier②
→非GX超バレット(スペネク、ギラティナなど)/サナニンフ/ピカゼクジラサン/その他ミュウミュウ/ズガアゴ/ルカメタ

・Tier③
→ルガゾロ/悪バレット/化石系統/ジラサン/グランブル(スッカラカン)/レシゼク/ほっぺすりすり/ロストマーチ/フーパブラッキー/ゼブラドリュなど

さて、ガブギラの話に戻りましょう。ガブギラもといガブリアス&ギラティナGXは、ジージーエンドで登場したドラゴンタイプのポケモンGXです。

画像2

メインウェポンは真ん中のワザ、「カラミティエッジ」です(直訳すると“災厄の刃”。かっこいい)。相手にダメカンが乗っているという条件付きですが、エネルギー3枚で240ダメージを出せるもので、エネルギー効率、火力共にレシリザのフレアストライクを上回ります。エネルギーがたまらなくても、ちょくげきだんでカラミティエッジの火力上げの準備ができる上に、GXワザも相手の勝ち筋に繋がるポケモンを強制的に除外(サイドは取れません)させるテクニカルなもので、青天井打点のウルトラネクロズマGX(ウルネク)と比べると器用です。

このガブギラを、スペネクが衰退した超デッキの新たなエースとして採用し、大型のタッグチーム相手にも戦えるようにしたのが今回紹介するガブギラデッキです。

超デッキに入る非GXのアタッカーとして、ギラティナがかなり有名です。ギラティナは特性でトラッシュから復活しつつ、相手のベンチポケモン2匹にダメカンを10ずつばら撒くという強力すぎる特性を持っており、カラマネロのエネ加速と合わせると無限戦術が取れます。このデッキではダメカンをばらまけるのが非常に強く、10(ギラティナの特性)+30(こだわりハチマキ)+240(カラミティエッジ)で、280ダメージを飛ばせるようになり、ミュウミュウやレシリザの270ラインだけでなく、三神をも一撃で倒すことができます。

このように、タッグチームなど大型ポケモンを相手にした時に有利に試合を動かすことが出来るのが、現環境におけるガブギラの最大の強みです。


②デッキレシピについて

画像3

デッキコード→[pEMpEp-S1BRPC-MSM3ES]

こちらが今回紹介するデッキレシピになります。今回このデッキ構築に至るまでに自分が重視したポイントは、①タッグチームGXを一撃で沈める火力を持つこと、②臨機応変に勝ち筋を準備できること、の2点です。①は主にガブギラの採用、②は主にミュウミュウやその他GXポケモン、ギラティナの採用でそれぞれの要素を盛り込みました。

タイトルにもしたデッキ名ですが、エネルギーの色や採用ポケモンの雰囲気から、『ハロウィン超バレット』と名付けました。割と色々なカードを入れてあるので、1枚1枚じっくり解説できればと思います。

☆ポケモン

・ガブリアス&ギラティナGX(2)

このデッキのエース。前述した通りの大型キラーです。基本はギラティナでダメカンをばら撒いた後に出して、相手のエース、主にタッグチームを潰す立ち回りを狙います。ワザに関しては①で述べた通りですのでここでは省略します。3枚では多いので2枚採用です。1枚までならサイド落ちはミュウミュウでケアできます。

・カラマネロ-マーイーカ(3-3)

登場以来様々なアタッカーと戦場を駆け回ったSMレギュレーションを代表するシステムポケモンの1つ。超バレットという以上は、もちろんこのカードは必須です。エースのガブギラや、サブアタッカーのミュウミュウは場持ちがいい上にエネルギーを自らトラッシュすることがなく、ギラティナで攻撃する回数も基本的にはそれほど多くないので、ベンチに2体並べることを目標としています。そのため、通常のウルネク系超バレットとは違い、控えめの3-3ラインでの採用としました。

・ギラティナ(2)

超バレットに器用さを加えてくれる非GX屈指のアタッカー。足りない10ダメージを補うだけでなく、このデッキではガブギラの火力上げの役割も担います。ケルディオやフーパを突破するのにも必要なカードで、ケルディオは10+30+130で、フーパは10+130-20(超抵抗)でちょうどワンパンできるのも偉いです。ガブギラが苦手とする相手にはギラティナが比較的強く出られるので、場合によってはガブギラを出さずにギラティナだけで戦うことも十分に有り得ます。特に非GX相手には、このポケモンと後述するアーゴヨン&アクジキングで戦うことになります。サイド落ちケアで2枚採用です。

・ジラーチ(2)

ダークオーダーでの登場以降環境で見ない日はない、現環境非GX最強の特性を持つカード。再録がとてもありがたいところですね。特性の「ねがいぼし」でどんどん手札を補強して、攻めの準備を整えます。終盤以降に山札が削れてからのジラーチはかなり強いので、序盤から山札圧縮の動きは意識しましょう。枠を圧迫しないように2枚のみ採用です。

・カプ・テテフGX(1)

長きに渡ったSMレギュを支え続けたポケカの顔とも言えるカード。初手の展開から終盤の詰めまで、どのタイミングでも腐らないサポートサーチで、多くのプレイヤーを助けてきました。主に初手のリーリエのために使いますが、初手にテテフを介さずリーリエから動くことができれば、カウンター用にメイを持ってきたり、詰めでグズマを加えたりできる本当に器用な1枚です。ジラーチが入っているので保険程度の1枚採用としています。

・ミュウツー&ミュウGX(1)

無限の可能性を秘めた現環境を制する祖先神。3枚目のガブギラとして働くだけでなく、このデッキでは様々なポケモンGXのワザをコピーして戦います。ガブギラで勝てるならそのまま勝ち切るのがベストなため、最低限の1枚採用です。サイド落ちはドンマイです。

・アーゴヨン&アクジキングGX(1)

ウルトラホールから参戦した史上2体目のUBタッグ。パワフルな重厚感ある見た目とは裏腹に、このデッキに柔軟性を与えてくれる器用な1枚です。特性「ぼうしょく」による回復と、GXワザで強引に勝ち筋を用意できる点が非常に強力で、主に非GX軸の相手に対して使うカードです。GX主体の大型相手に対して回復はそれほど強くないため、自分のサイドが残り2枚になる盤面を作り、ミュウミュウでコピーしてゲームエンドに持ち込む役割を果たします。メガミミロップ&プリンGXの登場で、ジラーチやマーシャドーなど非GXのサポートポケモンを使うケースが増えてきたため、タッグ+ジラーチ+カオスオーダーGXでキレイにサイドを取れる盤面が作りやすくなっているのも追い風。重要なパーツがサイド落ちしている場合は、序盤に使ってしまってサイドをオープンし、次のターンからに備えるという動きも取れます。ピンポイントなタイミングで活躍するカードなので、1枚採用です。

・オーロット&ヨノワールGX(1)

興味があったので、おもしろ半分で最新弾のタッグチームを入れてみましたが、これが意外と機能してくれます。このポケモンを使うのは主に終盤で、リセットスタンプと合わせて相手のハンドを空にする役割があります。ギラティナ→ガブギラの順で倒された後に、リセットスタンプで相手のハンドを2枚にし、ヨノロットかミュウミュウでナイトウォッチャーを使ってロックをかけ、次のターンで勝負を決めてしまうという、まさに切り札の1枚です。グズマなどと合わせて、倒したいポケモンを前に持ってきたり、ヤレユータンなどのドローに携われるポケモンを狩ったりできるとなお良いです。この動きは特に、リーリエなどが最小限しか入っておらず、ハンドにエネがないとドローできないことが多い(ハンド1枚で手札を回復する手段のない)炎デッキなどに刺さります。また、GXワザも相手のポケモンのエネを全部トラッシュしつつ入れ替えを要求するもので、こちらもリセットスタンプとの相性が良く、エネルギーがたまりやすいレシリザなどに効く効果です。まさに先1カキから後半捲るための1枚と言えるでしょう。要求枚数が多いため、先に相手にスタンプを使われると揃えにくい点、基本カラマネロが2体しか並ばないので、手貼り用に1枚超エネルギーを山かハンドに残しておく必要がある点は注意が必要です。1枚あれば役目は果たせるので1枚採用です。

・デデンネGX(1)

ハイパーボールから手札を回しにいける強力な特性を持ったポケモン。このデッキは若干要求枚数が多いので、勝負どころでグズマなどのカードを引き込むために使います。ベンチを圧迫して負け筋に繋がってしまうのはテテフ同様の弱点ですが、サポート枠を割かずにどうしても引きたいカードがある場面ではこのカードが必要になってくるので1枚入れました。


☆グッズ

・ミステリートレジャー/ハイパーボール/ネストボール(4/3/3)

超バレットの序盤の展開を支えるポケモンサーチカードの皆さん。合計10枚ぐらいが目安です。ジラーチ以外のカードが全てミストレ対応なので、ここの4枚は揺るぎません。ハイパーボールは、コストにハンド2枚切らなければいけないのが少し重いため3枚、ネストは序盤は強いですが、終盤腐り気味なので3枚にしています。

・こだわりハチマキ(2)

対GXの打点調整に使えるグッズ。前述の通り現環境は大型GXだらけなので、様々な場面で役立ってくれます。具体的には、ガブギラで270~280ライン(レシリザ、三神など大型タッグ)、ギラティナで160~170ライン(テテフ、デデンネ、オドリドリなどシステムGX)、アゴキングで210ライン(ゾロアーク、シルヴァディなどのドロー系1進化GX)を見れるようになり、これらの相手に対しての戦いやすさがぐっと高まります。3枚入れるのがベストだとは思いましたが、プレイングで何とかなる部分も多く、枠がなかったため1枚削りました。

・エスケープボード(2)

ジラーチの神器とも言えるポケモンのどうぐ。つけたポケモンの逃げエネが軽くなると同時に、眠りやマヒへの耐性もつきます。最低限の2枚採用ですが、最近はブロアーが入ったデッキも多く見られるようになったため、3枚目を採用してもいいかもしれません。

・あなぬけのヒモ(2)

ベンチポケモンを引きずり出すことの出来る、“擬似グズマ”になりうるグッズです。相手がいらないポケモンを壁にしてきた時に刺さります。入れ替えではなくあなぬけを採用しているのは、ダメカンを乗せたポケモンに攻撃するというガブギラの性質を考慮してのことです。

・レスキュータンカ(1)

再録されてほしいカードランキング上位のグッズ。トラッシュにあるポケモンを臨機応変に復活させることができます。序盤に狩られたカラマネロや、やむを得ずボール系のコストにしたポケモンなどを回収するために入れています。エースのガブギラの場持ちがよく、ギラティナは自力での復活が可能なので、保険程度の1枚採用としました。

・リセットスタンプ(1)

現環境屈指の嫌がらせカード。エクストラでは早くも禁止となってしまいました。逆転性能を高めてくれるカードなので、一方的な負けを防いでくれるため、使って頼もしい、使われてウザいカードNo.1です。前述したナイトウォッチャーとの組み合わせが特に強力です。余裕があれば2枚採用したいところです。

・グレートキャッチャー(1)

手札2枚と引き換えに、ポケモンGXを引っ張り出すカード。グズマ以外の勝ち筋を作れるため、他のサポートを使ったターンでも同時に使えるのが最大の魅力です。このデッキは、ベンチポケモンにダメカンを乗せる手段にはギラティナがありますが、バトルポケモンにダメカンを乗せる手段がないため、ベンチポケモンを強制的に持ってくるカードが必須となります。そのため、サポ枠を割かない第4のグズマとして1枚だけ採用しました。準備が整わなかったターンにギラティナを壁にして、ギラティナの気絶をトリガーにメイを使い、グレートキャッチャーでタッグチームを倒すというのが黄金パターンです。

☆サポート

・リーリエ(4)

初手に特大アドバンテージをくれるSMを代表するドローサポート。1ターン目はテテフを使ってでも使いにいくことをオススメします。初手に引ける確率を上げるため最大4枚採用です。

・グズマ(3)

現環境最強サポート。そのフィニッシュ力は他のカードでは替えがたいものがあります。ベンチにダメカンをばら撒いてからそのポケモンを狙うこのデッキでは早い段階からガンガン使っていくので、多めに3枚入れてあります。自身への入れ替え効果もあるため、ジラーチとの相性もバツグンです。

・グズマ&ハラ(2)

新弾、オルタージェネシスの新要素、タッグチームサポート最大の出世枠。特殊エネ、ポケモンのどうぐ、スタジアムを加えられ、これまでサーチが難しかったカードに触れる優秀なカードです。このデッキにおいては、ユニットエネのサーチ手段ができたことで、ミュウミュウがより柔軟に動けるようになっただけでなく、ジラーチが動けない時にボードを加えたり、打点が足りない時にハチマキを持ってきたり、エネルギーがほしい時やハンドを切りたいにトキワの森をサーチしたりと、とにかくいい仕事をしてくれます。むしろこのカードが出てくれたお陰で、ユニットエネを引けないリスクを恐れずに入れることが出来たと言っても過言ではありません。初手のリーリエ→2ターン目にグズマハラと使えれば、かなり安定した盤面ができるでしょう。ハンド圧縮が若干重いため2枚採用です。

・メイ(1)

元気メイっぱい!なドリームリーグの顔的サポート。味方の気絶をトリガーに、ポケモン、トレーナーズ、基本エネルギーをサーチしてきます。相手のサイドが2枚になった返しのターンにメイを使って、スタンプナイトウォッチャーのハンデスコンボを狙ったり、ギラティナを壁にした返しにガブギラにハチマキをつけたりグレキャでGXを狙撃したりと、カウンター系の動きが得意なこのデッキとは相性がいいです。ガブギラはやられるとサイドを3枚取られてしまうカードで使うチャンスが少ないので、1枚のみの採用です。

☆スタジアム

・トキワの森(3)

無人発電所と並ぶ現環境最強スタジアムの一つ。エネルギーサーチ手段の薄いSMレギュレーションでは様々なデッキで大活躍しますが、手札に来たギラティナや超エネ、パーフェクションのタネになるGXを切りつつ、基本エネルギーをサーチすることができるので、カラマネロ系統は特にこのカードとのシナジーが高いです。3タイプの基本エネルギーを採用しているので、4枚入れてもいいかと思いましたが、グズマハラが加わったことで序盤に引きやすくなったため、通常通り3枚採用です。

☆エネルギー

・基本超エネルギー(6)

超バレットでは7~8枚がメジャーかと思いますが、このデッキではガブギラやミュウミュウの場持ちが良く、エネが盤面に残りやすいため、少し少なめにしてあります。

・基本闘エネルギー(2)

ガブギラのカラミティエッジを使うのに必要なエネルギーです。ウルネクの鋼エネや、スペネクのリサイクルエネなどの超バレットの超エネ以外の色のエネルギーは3枚がメジャーかと思いますが、このデッキはユニットエネを入れているので2枚にとどめています。

・基本悪エネルギー(1)

アゴキングのワザを使うのに必要なエネルギーです。トキワやメイからアゴキングが起動するようにしたかったのと、ユニットエネに完全に依存するのは少し不安が残ったため、1枚だけ採用しました。

・ユニットエネルギー闘悪妖(2)

文字通り闘/悪/妖エネになれる器用なエネルギー。様々なワザを使えるようにするため、ミュウミュウにつけるのがベストです。グズマハラのお陰でジラーチやテテフから確実に持ってこれる手段ができたことで、採用枚数が少なくても手札に引き込むことができるようになりました。そのため採用は2枚と少なめですが、手札に持ってくるのはそれほど難しくありません。

☆採用候補のカード

ここでは、デッキがこの形になった経緯をより深く理解していただければという理由で、やむを得ずデッキから抜いたカードや、採用の候補になりうるカードを紹介します。

・ルガルガンGX

グレートキャッチャーを入れるまでは使っていたカードです。採用するのであればメタモンから進化させる必要があり、少し重いと感じたのでグレートキャッチャーと交代になりました。GXワザも、カオスオーダーやその他タッグチームのGXワザの方が使用頻度が高かったため、ここでは不採用としました。

・シルヴァディGX/ヤレユータン(さいはい)

どちらもドローに携われるポケモンです。リセットスタンプの対策になる他、ハンドを圧縮するカードが多く、要求枚数も多いこのデッキをジラーチ以外の手段で回すのにも役立ちます。シルヴァディは流行りの無人発電所に弱い点と、ルガルガン同様出すまでに時間がかかる点、ヤレユータンはドローできる枚数が少ない点が若干マイナスポイントでした。

・チルタリスGX

ワザ、ブライトトーンを使った次のターン、自分にフーパやケルディオ同様のGX耐性を付与する強力なGXポケモン。ミュウミュウでワザをコピーして戦います。準備が整うまではこのワザで相手のタッグを牽制する動きが強いと思いましたが、ミュウミュウは終盤にカウンターを狙うカードで、このデッキでは序盤~中盤まではギラティナとガブギラで戦うため、採用しませんでした。

・ラティオスGX

タッグチームからワザのダメージを受けなくなる強力なワザと、相手のGXワザを封印するGXワザで、パワーに物を言わせる大型タッグをロックします。ワザの要求エネが比較的自由で動きやすいのも利点の一つです。GXワザを使った次のターンに隙ができやすいのが難点で、使うのにはかなり工夫が必要だと思ったので採用は諦めました。

・無人発電所

現環境では入れ得とも言われる、最強スタジアムの1枚。このデッキでは自身のミュウミュウ、テテフ、アゴキングの妨害になるため不採用としました。

・フィールドブロアー

あると何かと便利なカードですが、このデッキは特に邪魔になるスタジアムやポケモンのどうぐはないため、他のカードに枠を譲ることにしました。

・プレシャスボール

ミュウミュウ系のデッキでは多投されることの多いプレシャスボール。今回はポケモンのほとんどがミストレのサーチ範囲に収まるため、それほど優先して採用するカードではないと判断しました。

・戒めの祠

ポケモンGXにダメカンを蓄積させるスタジアム。ガブギラの火力上げに最適ですが、こちらのガブギラにもダメージが乗ってしまう上に、ハチマキ込みレシリザのフレアストライクで飛ばされるようになってしまうため、こちらが背負うリスクの方が大きいと感じ、採用しませんでした。

・シロナ/エリカのおもてなしなどドロー系のサポート

ドロー系のサポートの採用はリーリエのみにしました。初手はテテフやジラーチを使って全力でリーリエを使いにいき、2手目以降はグズマやグズマハラでボードに干渉していく動きがかなり強かったからです。盤面が整うとリセットスタンプに対しても耐性があるので、回していてもドローサポートの必要性はそれほど感じませんでした。

・メガミミロップ&プリンGX

オルタージェネシスで登場した火力が持ち味のタッグチーム。エネルギーの色は自由で3枚ついていればいいという緩い条件ながらも、相手の盤面に3枚GXポケモンがいればハチマキ込みで270ダメージを叩き出す破格の性能の持ち主です。ガブギラに代わるアタッカーになりうる可能性もありますが、あまりの性能に警戒されるケースも多く、相手依存にもなりやすい上に、このデッキは比較的簡単に270ダメージに届くため、わざわざ採用する理由はないと考えました。

・イベルタルGX

専らGXワザ要因です。ちょくげきだんで40ダメージ与えたGXポケモンを引きずり出して、デスカウントGXで問答無用に葬る姿はまさに死神。悪エネルギー1枚で動くのも魅力的です。ただ、相手がちょくげきだんを撃つ余裕をくれるとは限らず、そもそも40点乗るなら大型はそのままカラミティエッジで倒せるため、悩みましたが採用は諦めました。他のGXワザの方が使いたい場面が多い点も、外すことになった理由の一つです。


③vs環境デッキの相性と立ち回り

ここからは、環境に多いデッキに対してこのデッキがどのような動きをとるかを書いていきます。

このデッキが狙うサイドプランは、

#1 ,【3×2】でタッグチームを2枚取って勝ち

#2 ,【3→1→2】でタッグと非エクを倒し、カオスオーダーorテテフデデンネを倒して勝ち

#3 ,【2×2→2】でサイド2枚分GXを3体orGX2体とカオスオーダーで勝ち

#4 ,【1×4→2】で非エク4体とカオスオーダーorテテフデデンネを倒して勝ち

の4つです。ギラティナに加えてカオスオーダーGXまで入ってあるので、かなり柔軟にサイドを進めることができます。

基本先攻から試合を組み立てていきたいデッキなので、後攻になってしまうと若干有利不利が相手に傾くこともあります。後攻になった場合はギラティナから組み立てて、取られるサイドの枚数を抑えつつ、メイやリセットスタンプで反撃を狙いましょう。

☆vsレシリザ

7-3で有利。

基本的にこのデッキはHP270帯のタッグチームには強く出ることができます。サイド複数取りのプランに乏しいレシリザは、かなり有利に立ち回れます。タッグチーム2体を倒して試合を終えることを狙っていきますが、もちろん相手もサイド調整のためにボルケニオンやバクガメスを絡めてくるハズです。そうなればこちらはギラティナとアゴキングの出番。レシリザをガブギラで、非エクをギラティナで倒してサイドを2枚にし、アゴキングのGXワザで試合を決めます。相手に取らせるサイドも、ガブギラ+ギラティナで4枚にとどめ、スタンプナイトウォッチャーを決めやすくすることも重要。溶接工やヒートファクトリーは1枚だけではドローに繋がらないので、このデッキ相手にはかなり通りやすいです。6エネダブルブレイズで300打点を狙ってくる動きは怖いですが、最悪ジージーエンドも使えるので、ガブギラ側が有利です。

☆vs炎ミュウミュウ(レッドパーフェクション)

5分。

300ダメージを操る環境トップ。互いにタッグチームをワンパンできる火力を出すことができますが、タッグ同士の勝負になるとこちらの方が要求枚数が多い点で若干不利です。ただ、相手がジラーチGXを出してこなければ、こちらはタッグチームを出さずにギラティナでミュウミュウを倒す動きが取れるため、一概に不利という訳ではありません。ジラーチGXも、ハチマキ込みシャドーインパクトでワンパンでき、テテフデデンネもギラティナで倒せるため、ギラティナでも戦える超バレットの器用さが活きるマッチアップになります。狙いはギラティナでミュウミュウと非エクもしくはミュウミュウ2体、ジラーチGXがいればジラーチGXとテテフデデンネを倒してカオスオーダーを使うこと。逃げエネが軽いポケモンが多く、縛りづらいこともあるので、ロック系の戦術に頼り切るのはオススメしません。

☆vs三神

6-4で有利。

シンオウ地方パケ伝の中で唯一省かれたギラティナ。いざ、自分を除け者にした三神に復讐の時。三神に対してはかなり有利に動くことができますが、同時に入っていることが多いケルディオ相手には工夫が必要です。貫通ワザを採用していないため、ギラティナでダメカンを乗せ、ハチマキ込みシャドーインパクトで倒しにいくことになります。三神+非エクが出ていればグズマやグレキャでケルディオを無視してその2枚を倒し、ケルディオを倒さなければならない状況になれば、テテフデデンネと合計4枚持っていくのが理想です。三神はオルタージェネシスでギラティナを倒した時にサイドを2枚持っていくので、ケルディオ以外はガブギラで倒すことが望ましいです。ガブギラがやられるとすぐにサイドを2枚まで減らしてくるので、返しでスタンプナイトウォッチャーを決めてロックをかけるのもアリです。こちらがワンパンできるのに対して相手はケルディオのGXワザぐらいでしかガブギラを突破できないので、全体的にこちらが有利です。

☆vsサーナイトGX

3-7で不利。

かなり不利な相手です。ガブギラが弱点をつかれるため動きにくく、かといってミュウミュウも簡単に倒してくる上に、ギラティナで戦うのも好ましい戦術ではありません。序盤に相手が展開しきる前に、ギラティナでグズマを絡めつつ相手のたねポケモンを狩り切るのが一番太い勝ち筋になりますがもちろん運が絡むため厳しいです。スタンプナイトウォッチャーのハンデスもシルヴァディ型には効かないので、個人的には一番当たりたくない相手です。

☆vsウルネク

4-6で不利。

ギラティナ同士の殴り合いになることが予想されるため、初手ゲージャンケンゲーになりがちです。ただ、カラマネロの並びやすさではフル採用であることがほぼ確実なウルネク側に分があるのでサイド落ちなども考慮するとこちらが若干不利ですが、こんなときに役立つのがアゴキングです。特性による回復で確定数をずらすことが出来る上に、終盤強引にサイドを取ることもできるため、ギラティナ勝負になればどこかでこのカードを絡めていきます。ただ、もちろん相手もこちらがタッグを出せばウルネクで反撃してくるため、アゴキングの攻撃を通すのにも工夫が必要です。ウルネクだけでなく、同型とのマッチアップでは、相手のカラマネロを枯らしてパワーダウンを狙う戦術が効きます。なるべく相手のギラティナは無視して、火力ダウンを狙いましょう。ただ、ウルネク側にはビーストリングもあるため、最後の最後まで警戒が必要です。

☆vsピカゼク

7-3で有利。

ここまでで書いたように、ガブギラは大型相手には有利に動くことができますが、ピカゼクはその中でも特に得意な部類に入ります。比較的HPが小さいピカゼクは、ハチマキが無くてもカラミティエッジで倒すことができるため、要求枚数が少なく済むのが何よりも大きく、その性質上どんどんGXポケモンが出てくるため、カオスオーダーGXに頼らなくても場のポケモンを持っていくことができます。ライライのマヒから妨害してくる動きや、6エネタッグボルトGXなど怖い動きもありますが、普通に戦っていれば順当に勝てると踏んでいます。倒す優先順位は、状況にもよりますが3エネライライ→6エネピカゼク→3エネピカゼクの順です。また、余分にサイコリチャージを使ってしまうと、カプサンダーGXの火力をあげることになってしまうので、注意しておきましょう。

☆vsズガアゴ

6-4で若干有利。

青天井火力が武器のズガアゴ相手には、タッグチームで攻撃するだけではこちらが不利なので、ギラティナカラマネロの動きを軸として戦っていく必要があります。ギラティナの無限戦術で相手のエネルギーを浪費させ、ここぞという場面までタッグチームは温存しましょう。理想は相手にビーストリングを使わせないこと。非エクを倒してサイドを5枚にした次のターンであえてズガドーンGXを倒さず、その次のターンの特性でダメカンを乗せて倒し、前も同時に倒してしまうことができればベスト。こちらが3ターンかけてサイドを4枚取るのに対し、盤面を非エクで埋めれば、相手は取れても3枚までです。サイド2枚まで詰めることが出来れば、アゴキングのGXワザでゲームエンドまで持ち込めるため、ビーストリングのケア以上のメリットがあります。アーゴヨン軸のデッキは火力が出るまで時間がかかる欠点もあるので、早い段階からギラティナで攻撃できれば、こちらがかなり有利に進められるでしょう。


④終わりに

いかがでしたでしょうか?正直、あるデッキが別のデッキに対して有利/不利といった意見は、プレイヤーそれぞれがどこを重視するかに左右される部分があり、と同時にプレイヤーのプレイスタイルといったものにも影響されます。「あのデッキはこの動きが取れるからもう少し有利/不利だ」などのご意見がございましたら、Twitterなどでコメント等お願い致します。

僕自身も、回していて「あのカードがあともう1枚ほしい」、「ここで○○がサイドになかったら·····」などのように思うのは、自分の構築力不足のせいだと思っています。60枚という限られたカード数の中でどれだけ自分のやりたいことを形にできるか、しんどい場面を減らせるかというのがポケカに限らずカードゲームの大事なところだと思います。

記事を書いている間に各地でのシティリーグの結果が出始めて、愛知のシティではガブギラ軸のデッキが優勝したと聞きました。やはり現環境はガブギラが強いということが証明されたのではないかと思います。

ここまでご覧頂き、誠にありがとうございました。僕はこれからしばらくポケカからは離れようと思いますが、春に復帰した時はまたよろしくお願い致します!

ではまたどこかでお会いしましょう!!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?