見出し画像

「いい写真(魅力的な写真)」とは【#言語化れんしゅう】

「いい写真(魅力的な写真)」について考えてみました。

その人のこころが現れている写真。対話を「一対一の関係性を築く行為」と定義したならば、写真はその関係性を写し出す装置。その関係性にはっとしたり、うっとりしたり、しばらくその波に浸っていたい気持ちになるような。人でも、モノでも、風景でも。音色が聴こえてくるような、そして、わたしの中の音色と心地良く融け合うような。鑑賞者に何かしらのインスピレーションを与える写真。たとえば、「自分も写真を撮りたい」という気持ちになったり、何かアイデアが浮かんだり、文章を書きたくなったり。

嶋津(X)

これは、わたしの考える「いい写真(魅力的な写真)」の印象。他の人はどういうことに「いい写真(魅力的な写真)」と捉えているのかと思って、Xで問いかけてみました。

あなたが思う「いい写真(魅力的な写真)」とは何ですか?

以下、届いたみなさんの「いい写真(魅力的な写真)」をご紹介します。

みなさんのお答え

【1】

「好き」という感情で撮ってて、見た人に時自分の「好き」が伝わる写真だと思います。「いい写真」のハードルがすごく高いように感じがちですが、料理を「おいしそー」って感情で撮って、見た人が「おいしそー」って感じたらそれはもういい写真です。撮ったときの感情が写って、その感情が見た人に伝わる写真がいい写真だと思います。

「好き」という感情が動機としてあって、その「好き」が見た人に伝わる写真。撮る人の感情が写り、その感情が見た人に伝わる写真。

【2】

思い出話のきっかけになる写真 。「パパなんでレトルトカレーなんか撮っとんねん」て笑われるんですが、大きくなったら「長女ちゃんはお料理のお手伝いが大好きで、手抜きの日に、これなら全部できる!って張り切っちゃったんだよ」と伝えます。バエないから本当にいい写真はSNSに載ってこないのかも。

思い出のきっかけになる。時間が経った時に、味わい深い思い返せるような。そのためには、その瞬間の生活や風景がそのままあったほうがいい。バエさせなくてもいい。

【3】

そこから愛情が溢れている写真ももちろんですが、思いがけない写真もです。 祖父が亡くなったあと、台湾旅行の際に知り合ったらしい女性を日本に招待していた写真が出てきて、祖父の満面の笑顔に全員で「やるなじーちゃん!!!」と爆笑しました。

思いがけない写真。おもしろいなぁ。確かに、それはいい写真だ。見る者を驚かせてくれたり、メッセージを伝えてくれるような。

【4】

写真の中に写り込んでいるものや人の色彩や構図がバランスよく、全体がトータルコーディネートされて感じられると魅力的です。

全体のトータルコーディネートに美や心地良さを感じる写真。

【5】

写っていないものを想像させてくれる写真でしょうか。それは人や風景といった写す事が出来るものだけでなく、音だったり、気持ちだったり、物語だったり。

写っていないものを感じる写真。音、気持ち、物語を感じさせるような。

【6】

窓であり、鏡である写真。観る人の心を揺さぶる(外の世界・窓)でありながらも、撮り手の思いが伝わってくる写真かな。撮った人がこんな風に世界を観ているんだと思えると嬉しい。

窓であり、鏡である。見る人に心揺るがす情景を見せ、同時に撮る者が浮き上がってくるような。

【7】

撮った人、また撮られた人(物、あるいは風景など)の感情や物語が伝わってくる写真。思わず微笑んでしまったり涙が溢れてくるような。

撮る人と被写体の感情や物語が伝わってくる写真。写真の向こう側にある“揺れているもの”ですよね。写真は瞬間を切り取っているけれど、見る人はその向こうにある揺らぎを感じるような。

【8】

人、動物、景色、食事など被写体は何でもよくて、心に響く写真に魅力を感じます。普段から見慣れたものであればあるほど強く感じます。いい写真は、その人の好きが伝わる写真です。特に撮られる人が撮る人を好きなのがわかるとたまりません。そういう写真はスマホでも何でも、いい写真だと思います。あと、添えられる言葉。添えられる言葉で、グッとくる感情が全く違う。

こころに響く写真。そして、その人の「好き」が伝わる写真。カメラは何でもいい。スマホでもいい。それが伝わるならば。

【9】

その一枚の枠の中に写っていない「何か」を感じさせるもの。「枠」の外側であったり、その前後の「時間」であったり。撮る側の「私」にはしっかり「見えている」ことが前提で。

写っていない「何か」を感じさせる写真。見えてはいないけれど、感じることができる。

【10】

静かに止まってるのに声が聞こえてきそうなものや。被写体と写す人の関係が滲んてるものに出会うといいなぁって思います。個人的には好きな人達か撮ってくれた写真は、素の自分がそこにいて居心地良くて好きです。

声が聴こえてきそうな写真。撮る者と被写体との関係背が現れているような。好きな人が撮ってくれた写真。これもいいなぁ。好きな人から見える自分、好きな人の前での自然体の自分。

【11】

自分の記憶や感情を呼び覚ます写真。追体験できる写真。

それを見た人の記憶や感情が想起される、ある種、“装置”として。鑑賞者の内面が動き出すっていいなぁ。もはや体験だ。

【12】

「ああ、撮っている人はこれ(撮影対象)が好きなんだな」 もしくは、「こういう風に撮るのが楽しいんだな」と感じられる写真。よく「パートナーが撮る写真が、その人を一番素敵に見せる」と言いますが、好きと愛に勝るものなしと思います。

撮っている人の「好き」や「楽しい」が伝わる写真。「好き」と「愛」が伝わる写真。

【13】

欠点とされるものが写ったとしても、愛おしさを感じさせる写真。

欠点を愛おしさと感じさせるような写真。撮る人の「愛おしい」という眼差しもあるのだろうなぁ。

【14】

その時の季節に合ってる写真。

季節折々を感じる、季節を写し出せた写真。

【16】

何回も見たくなる写真。人を笑顔にできる写真。

繰り返し見返したくなる写真。確かに、それはいい写真だなぁ。そして、見た人が笑顔になる写真。文句なしにいいなぁ。

【17】

見た瞬間、心臓がぎゅっと摑まれたようになる写真です。胸が締め付けられるような、無意識にため息が出てしまうような。画像の背景に思い出がある場合がほとんどですから、他人が撮った写真で、心からいい写真と思った事はありません。

心臓がぎゅっと掴まれた感覚になる写真。思い出を再び体感するような写真。

【18】

被写体と写真を撮る人との関係性も一緒に転写されている写真。

関係性が映し出された写真。

【19】

懐かしさ、美しさ、愛らしさ、残酷さ、色々な感情によって心が奪われ数秒の間、言葉を失ってしまうような写真。

様々な感情、複雑な要素が絡まり合い、それによって心が奪われる。ことばを失うような写真。凄みがありますね。

【20】

何を写したいのかがハッキリわかる写真。

撮る者の視点が明確に現れている写真。

【21】

撮り手の感情、例えば「楽しい」「嬉しい」がとても反映されるものだと思っているので、そういった尊いポジティブな感情が伝わってくる写真。

撮り手の感情が反映された写真。それがポジティブな感情であるとよりいい。

【22】

撮った時の心の揺れがくっついている写真は、写っているものや写り方に関わらずいい写真になると思います。ただの空のペットボトルの写真も、その年初めての猛暑日の田んぼ仕事で飲み干して畔に転したのをふらふらしながら撮った、というのがくっついてると、大変だったよなぁと見返して笑えます。

撮る者の心の揺らぎが含まれた写真。体感を記憶として閉じ込めたような。

【23】

撮った自分からの目線で言うと「いつもと違う道を通ったら面白い公園見つけた」とか「暑かったけどみんな楽しそうだったな」などその時の状況が言葉として湧いてくる写真でしょうか。 ただ言葉が湧いて来ない写真も言語化する訓練が必要なのかなとも思います。

おもしろい。撮った時のことがことばとして湧き出すような写真。話したくなるような写真ですね。

【24】

香りや匂いがしてくるような写真。

異なる感覚が起き上がる。共感覚が誘発されるような香り立つ写真。

【25】

画の枠外に続いていく風景や世界を想像させる写真です。見る人に想像の余地を与える作品は、世界観にその人を巻き込み記憶に残り続けると感じます。

フレームの外側を感じさせるような。想像力を搔き立てくれる写真。

全てではないですが、このようなコメントが届きました。

ことばには、人それぞれにイメージがあり、定義がある。それらを読ませていただいていると、わたしの中でも「いい写真(魅力的な写真)」のイメージがすくすく育っていきました。

#言語化れんしゅう

これからも皆さんのお知恵をお借りしながら試していきたいと思います。Xのスペースでは、みなさんからいただいたことばを感想を述べながら紹介させていただいております。ぜひ、お気軽にご参加ください。




「ダイアログジャーニー」と題して、全国を巡り、さまざまなクリエイターをインタビューしています。その活動費に使用させていただきます。対話の魅力を発信するコンテンツとして還元いたします。ご支援、ありがとうございます。