情報発信は難しいのか

「地域密着」というキャッチフレーズを薬局は用いますが、現在の仕組み上、薬局へ足を運ぶのは「不」の状態のときがほとんど。
健康な方はほとんど来られません。
どことなく余裕がない、こなし作業の現場が多いように思います。

現場にいると感じること。
現場は忙しい。忙しいから時間がない。
ただですら忙しいから今以上になにかをすることは可能であれば避けたい。
そのための理由を探してしまう。

でも現場の忙しさのほとんどは「作業」の時間。
その作業は効率化できる「はず」だし、現場の業務はサービスを創り出しているわけではないのだから、顧客の期待以上にはなりにくい。
結果として顧客からの賞賛を感じづらい。

サービスを創り出すこと(そのために現在の業務をスリム化する)。
そして何よりそれを発信すること。

この2点が急務だろうと思います。

サービスを創り出すという点は視野を広げ、顧客は誰かの分解して考えればヒントは見つけられるのですが、「情報発信」はどうすればいいか。

平成29年消費者白書より若者の消費

消費者白書の統計によれば若者はクチコミを参考にするとされます。
実際はクチコミというよりもSNSの情報であったり、ダイレクトマーケティングの情報なのだろうと思いますが、「コト消費」のきっかけとしては若い世代に有効。

でも現在の薬局の顧客は60代以上の方々でしょうか。
60代以上の方が普段どのようなコミュニティで生活しているか。
そのコミュニティに入っていくか、それともコミュニティをつくることと並行するか。

若い従業員が多いのであれば地域の若い世代の方とのコミュニティをのほうが作りやすいでしょう。
顧客に目を向けるのであれば顧客のコミュニティを。

地域にクチコミの拠点となるところはないか。
喫茶店、美容室・・・
人が生活しているからには情報の拠点が必ずあるはず。

薬局にこもって薬局から情報発信をしても作り出したい顧客やコミュニティには届かない。
地域の中で情報発信できる場所を見つけ、ともに発信させてもらうこと。

どんな情報が発進できるか。
発信できる情報や体験を生み出していく。
そこから楽しさは生まれてくるのではないでしょうか。


業務の効率化が先か、それとも今は待ちの時期か。

現状維持は、衰退にすぎない。

動かないと!


薬局生まれの薬局薬剤師。新幹線通勤をしながら23年勤務した会社を卒業して地元東海地方で活動していく道を模索しています。