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世界のkindergarten51

2020/08/19
こどもの居場所を創る建築家。
mission
「世界中から保育園・幼稚園を選べる世界に」
0歳から5歳のこどもには体験・体感は教えることができない。をモットーに日々活動。又、教育者として、京都建築大学校の非常勤講師としても活動中。

今週も世界の幼稚園建築物への散歩。
本日紹介するのは、スイスにある幼稚園(kindergarten)です。

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本日ご紹介する幼稚園は、
コンクリート造剥き出しで、こどもの遊びに繋がるようにと外壁を木のブロックに覆われた計画で設計された幼稚園です。
木のブロックで。
ということで、くりぬかれたような視覚情報を創っています。
また、おもちゃに似ている感覚になるようにと一工夫されています。

素晴らしい発想ですよね。
上記の内容から、こどもの感性に直接訴えるデザインなので
ユーモアたっぷりの遊びをしてくれたり、個性を尊重できる遊びにも繋がりますよね。

しかも、内部は石。
コンクリート剥き出しです。
なので、すっきりとした空間でかつ必要最小限のデザインです。
なので、階段の角も感じることもできますし、園庭にある大きな石と違うということを
体験・体感することもできます。
何より、コンクリート剥き出しなので
外と中の体感温度も感じることができます。
これは、外壁に木を使用していることで自然素材の断熱効果を感じれることも1つですよね。
石と木と鉄って温度の通し方が全然違います。
石は蓄熱し、木は断熱。鉄は石と同じですが、熱しやすく冷めやすいというのが特徴ですよね。

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なので、外部にある石と内部のコンクリートの素材の違いを体験することができるのです。
それは、外壁の木を触った時にも感じますが、木の特性を生かした設計でもあり
こどもたちに与えるインスピレーションの役割も担っています。

自然界の素材を最低限使用するだけでも
こどもの感性にビビッと訴えることができます。

0歳から5歳の体験・体感はずっと繰り返す時期なので
その時期に、どれだけ体験・体感できたかその子の可能性が一気に広がります。

そこには、大人である保育士や教員の先生の見守りが不可欠です。
大人が先に行動を起こしてしまうと、その子の可能性は一切広がりを見せないので
我慢の時間も必要だったりします。
全ては、こどもの成長と可能性のために見守る。
という観点が重要です。

今回の大きな建物でなくても小さな建物でも同じですよね。
視覚情報と素材をこどものためにどのように仕掛けをつくるか、計画を練って実現することで、こどものおもちゃと同じように、興味関心を引く建物へと育ちます。

毎回同じこと書いておりますが、視覚情報が大事ですよ!!
ということをこれからも伝えていきます。

「こどもたちの興味関心を引くには、視覚情報が1番です。
なので、空間もそうですが、質感、表現力がこどもたちに取って一番の有益な情報になります。
興味を持ち、それから触覚や感覚・舐めるといった行動につながります。」

まだまだ世界には日本では感じることができない建物がたくさんあります。
これからも、参考にしてもらえるような建築物を発見していきます。

よろしければフォローをお願いします。

また、建築家としても活動しておりますので
簡単なご相談がありましたら、お申し付けいただければと思っています。

参考ページ
https://www.archdaily.com/879261/nursery-in-la-chapelle-les-sciers-lacroix-chessex?ad_medium=widget&ad_name=recommendation



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