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世界のkindergarten82

2020/09/19
こどもの居場所を創る建築家。
mission
「世界中から保育園・幼稚園を選べる世界に」
0歳から5歳のこどもには体験・体感は教えることができない。をモットーに日々活動。又、教育者として、京都建築大学校の非常勤講師としても活動中。

今週も世界の幼稚園建築物への散歩。
本日紹介するのは、イエメンにある幼稚園(kindergarten)です。

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U字型の園舎なんですが、特に面白いのが半地下のような部分があるんですよね。
外部から見ると1階なんですが、園庭から見ると地下の表現ができています。

これは、地面の高低差を生かした計画です。
この地面をテーマにこどもがどのように感じて、どのように学べるかを意図して計画した幼稚園なので、シンプルかつユニークな表現をデザインとして視覚情報に訴えています。
半地下っぽいところも地上から見た表現は、こどもはどのように感じるでしょうか。
地面が途中からなくなる。
という表現もありますよね。
もしくは、地下から見たこどもはあそこに地面がある。
あれ?
建物に入った時は同じ平面だったのに、急に地面の別の高さが目の前に広がる。
あれ?
という感覚ですよね。
建物の外から見た時は
平屋建ての建物なんです。
しかし、中から見ると半地下があり、階段を登ることで園庭に面した教室が現れます。
園庭から見渡すと、建物の教室がひらけた状態です。
園庭に対して外向的、オープンな空間にしています。
そうすることで、園庭との繋がりを感じられるようになっていますよね。
なので、地面ということを意識することができています。
地面を意識することで先ほどの高さを意識することへとつながりますよね。
この視覚情報で何を訴えていくのかで、先に何を見据えてこどもに訴えるのか。
がとても重要ですよね。
今回の幼稚園は外側からは、閉鎖的ではあるんですが
高さを生かしているので、園庭の高さと同じ空間はガラスの壁にしておき開放的にしています。

高さを意識した空間創りは、こどもの視覚情報に何よりワクワクさせることもできたりします。
こどもは素直です。
感情を素直に表現する行動がこどもです。
ここからどういうことが言えるかと言いますと、視覚情報で訴えることでこどもが素直に興味関心に対して動いてくれます。
その行動は、その子の個性が表現されているということですよね。
であれば、天才と呼ばれる才能の1つかもしれないです。
この行動がたくさんあると、様々な個性を引き出すことができますよね。
この個性を引き出すことができるのが、視覚情報です。
そして、それをサポートするのが私たち大人の見守り役です。
こどもが何に興味を持ち、どのように行動するのかを観察することで
その個性を尊重することが天才への見つけ方になります。

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こどもは環境が全てです。
特に乳幼児期は、
何に興味を持ち、何に触れ、そしてどのように行動するかで
こどもの頭の中のイメージを創りあげていける時期です。
このイメージ創りをたくさんできるかどうかが、とても重要です。
なぜなら、乳幼児期を超えて青年期に入ると知識という力が備わってきます。
なので、同じことを何度も何度も繰り返し行動する。
という行動が限りなく減ってきます。
この何度も何度も同じ行動ができる時期が乳幼児期なんですよね。
なので、いかに大事な時期かわかっていただけると幸いです。

毎回同じこと書いておりますが、視覚情報が大事ですよ!!
ということをこれからも伝えていきます。

「こどもたちの興味関心を引くには、視覚情報が1番です。
なので、空間もそうですが、質感、表現力がこどもたちに取って一番の有益な情報になります。
興味を持ち、それから触覚や感覚・舐めるといった行動につながります。」

まだまだ世界には日本では感じることができない建物がたくさんあります。
これからも、参考にしてもらえるような建築物を発見していきます。

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また、建築家としても活動しておりますので
簡単なご相談がありましたら、お申し付けいただければと思っています。

参考ページ
https://www.archdaily.com/75929/segrt-hlapic-kindergarten-radionica-arhitekture?ad_medium=widget&ad_name=recommendation


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