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世界のkindergarten83

2020/09/20
こどもの居場所を創る建築家。
mission
「世界中から保育園・幼稚園を選べる世界に」
0歳から5歳のこどもには体験・体感は教えることができない。をモットーに日々活動。又、教育者として、京都建築大学校の非常勤講師としても活動中。

今週も世界の幼稚園建築物への散歩。
本日紹介するのは、イタリアにある幼稚園(kindergarten)です。

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学校の庭の一部として計画されたようちえんです。
そのため、外部との継続的な関わりをどのようにして保つか。またはより良い環境にするかをテーマにした設計デザインです。
なので、建物の外壁はガラス壁にし、そして3次元的な考えとして屋上と外部の関係性も考えられています。
まずは、平面的なデザインですよね。
学校の庭の一部の中にようちえんを計画するので
庭との関係性は壊したくありません。
そのため、ガラス壁とし庭の関係性を保ちつつ、こどもが外の景色に興味を持ち昆虫や樹木に興味を持てるように工夫されています。
すごく面白いことに、
ガラスの井戸と呼ばれる空間を作っています。
そこには、りんごの木を植えておりガラスの井戸を通して、外部と内部の空間を光と樹木で統一しています。
なので、外から見ても中庭のりんごの木とのつながりを持てるように視覚として見えるようにしています。

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そして3次元的なお話ですが、りんごの木のてっぺんが見える位置に屋上があります。
てっぺんが見えるということで、りんごの木の下をぐるぐると走り回れる環境を上部に持ってきています。
そうすると、どうなるでしょうか。
想像できましたでしょうか。

そうです。
りんごの木の頂上をぐるぐる回ることができます。
これって素直な乳幼児期にとっては素晴らしい環境ですよね。

木の大きさを体験できますし、木の頂上を視覚情報として、触れる位置で見ることができます。
これにより、木の大きさを身を持って体験できるだけでなく、木の形や葉っぱを上から見ることができますよね。
そうすることで、木を上から見た情報を頭でイメージして創り上げていくことが可能になります。
これは、下から見た絵と上から見た絵の違い。
ギャップを感じて、自分の目で見た絵を精巧にイメージできる環境が整っているということです。
こうすることで、何度も何度も同じところを回り続け、木のイメージを下から上からイメージすることで、今後の多角的視野、多角的に物事を考える力が身につく最初のとっかかりになります。

乳幼児期だからこそ、何度も何度も同じことを繰り返します。
その時に、このような環境であれば樹木からたくさん学べますよね。
また、樹木自身に興味を持って木肌の違いなどでたくさんの木に触れたりしてくれます。
そうすることで、違いというのを体験体感し、もっと興味を持ってたくさんの木に触れたりします。
私たちから学ばなくても、遊びを通してこどもたちは学んでいます。

毎回同じこと書いておりますが、視覚情報が大事ですよ!!
ということをこれからも伝えていきます。

「こどもたちの興味関心を引くには、視覚情報が1番です。
なので、空間もそうですが、質感、表現力がこどもたちに取って一番の有益な情報になります。
興味を持ち、それから触覚や感覚・舐めるといった行動につながります。」

まだまだ世界には日本では感じることができない建物がたくさんあります。
これからも、参考にしてもらえるような建築物を発見していきます。

よろしければフォローをお願いします。

また、建築家としても活動しておりますので
簡単なご相談がありましたら、お申し付けいただければと思っています。

参考ページ
https://www.archdaily.com/620530/the-covered-garden-laboratorio-permanente?ad_medium=widget&ad_name=recommendation


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