NEW GUNてどんな感じ?〜vol.15〜
リンパ液を抜くのと抗生剤の点滴で病院に通い、4日目でもういいだろうということになった。
「さて、リハビリ本気でがんばろうね」
のスタートだ。
↑のリハビリ表を頂いているのだが、この時点で10日目。出来ることのレベルは4〜6日目程度。自分でもぬるーくリハビリはしているつもりではいるのだった。
「自分でやるときは壁に這わせてやるといいですよ」
と介助してもらう…
「痛ーい!!!!!!!」
手はいっさい緩めてもらえない。
「今必死でがんばらないと固まっちゃうからね」
ギブ!ギブ!と叫んでいるのにいっさい聞き入れてもらえないプロレスの試合みたいな過酷さ。いや、プロレスはやったことないけれど。
で、家でも真面目にやるのだが、ちょっと上がったー!と思っても、次の日はまた上がらないところから始まる。
高校生の頃、ブラスバンド部でパーカッションをやっていた。スティックを持って練習をする時に「右手は左手の先生だから」と先輩に習った。それを思い出しながら、何ともない右手も一緒に運動する。ひとつの動きを10回ずつ、左右交互にやる。全部出来なくてもやってみる。汗がにじむ程度の運動だ。
2週間くらいしてもあんまり動くようにならなかった。
体調が悪いなー、動きすぎたかなー、と思って休むと体調は良くなった。
が、翌日の病院でそれをいうと
「ダメダメ!固まっちゃう!」
とまたプロレス技の世界で腕を上げられる。月末には「固まりかけている」と言われ、(ああ、もう本気で無理することをリハビリというのだな)と理解。
お風呂で温めた後が効果的、とのことで湯船につかりながら脇をほぐす。
朝は一番身体が固まっているので、ひとつの動きを10回やっていたのを20回に増やす。
体調の良いときは30分くらい離れた駅まで歩く。
普段仕事以外で運動をちゃんとやったりすることはあまりなかったが、汗がにじむ程度に動くと体調がいい。動きすぎれば具合悪くなるのだが、同じ乳がんの人たちの中でもウォーキングはいいという記事を良く見かける。
そんな感じで1週間くらい本気でがんばったら、長袖の被るシャツを着脱出来るようになった。運動をして動きを習得する喜びも得られた。
これをがんばらなかった人は3年とかかかるらしいので、リハビリ中の方がんばってくださいませ。
7ヶ月半経った今の私は、左脇がやや不安定で、手術前の様に重い荷物は持てなかったりもしますが、抗がん剤終わったらまたちゃんと運動しようと思ってます。元には戻らないのかな、と思いますが、病気になってから出来ないことを克服する楽しみを見つけた感じです。
目次はこちら
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?