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ぼっち人事のはじまりとおわり

年始にウェルスナビ宮本さんが主宰する「ぼっち人事/元ぼっち人事の会」に参加することになりました。 

※2020年8月24日追記
宮本さんはその後プレイドに転職されました。

前々から気になっていたので、↓の宮本さんのツイートをみてすぐ連絡してしまいました。

僕はこれまで2社で「ぼっち人事」を経験してきたので、せっかくだし会の参加にあたって経験の棚卸しでもしておこうかな、とふと思いたち、この記事を書くことにしました。
(会はまだ先で先走り感がありますが、これからプライベートも含めてバタバタしそうなので)

ちなみに僕は新卒で人材会社に入り、転職して2社目から人事としてのキャリアがスタートしています。

ぼっち人事のはじまり

ぼっち人事のはじまりって、意外とそこは人それぞれストーリーがあるのかなと思います。
スタートアップだと、組織成長の流れで人事を任されたり、人事部創設のタイミングで最初の人事として採用されたりが多そうです。

僕の場合は、2社とも同じような流れで

ミッションの一部として人事を持ちはじめた上司が採用活動を開始→自分が人事専属で入社→上司と一緒にぼちぼち仕事→上司が華々しく退職→ぼっち人事誕生

という感じでした。

ぼっち人事のおわり

人事1社目のときは、組織改編の紆余曲折で一人だったりそうじゃなかったりして、そうこうしているうちにぬるっと自分も退職してしまいました。
なので、あまり脱ぼっち感というのはない感じでした。

一方で人事2社目(今)は、会社がどんどん成長していく中で人事のレベルアップ&リソース拡大のために人事メンバーを採用したことで、チームとしての活動が始まり晴れてぼっち人事を卒業しました。

細かいことを言えば、人事が増えたことで採用とそれ以外のミッションでグループを分け、自分は採用以外=EX(Employee Experience)グループというのを作ったので、そこはまたほぼ一人な感じです。

とはいえ同じ人事部内に採用グループがあり、気持ち的な面で言えばチーム感はめっちゃある、ぼっちの卒業です。

ぼっち時代にやっていたこと

2社とも「人事」という機能が立ち上がるタイミングだったので、一人で人事部を名乗って業務を作っていきました。
業務構築と言えば響きは良いですが、実際は人事的な仕事を社内から自分に集めていくイメージです。

で、具体的に何をやっていたかと言えば、

・採用
・入退社/勤怠管理/経費精算の労務系のルーティン(の、さわり部分)※
・総会の運営など組織づくり関連
・時期によってはその他の労務とか総務っぽいことも

という感じでとにかく色々やりました。
去年の今頃は年末調整もやっていて死にそうになっていたのが懐かしい。大変だった。

※一応補足すると、入退社/勤怠管理/経費精算の労務系のルーティンについては僕はプロではないので、外部のパートナーなどの協力もあった前提です。なので『(の、さわり部分)』という表現にしました。

総じて、自分が人事として牽引するというよりは、主にコーポレートの組織機能の中で穴を埋めていくような役割が多かったなという感想です。

もちろん、周りの助けによって、なんとか仕事をしていた状況です。
周りを巻き込むなんていう大層なものではなく、周りからすると見てられない状況に対してボールを持ってもらったりした、というのが正しいかなと思います。

もしもぼっち人事になったら

せっかくなので、少しでも自分の経験が誰かの役に立てばという気持ちで、自分のやったことと反省を書き残していきます。

ざっと並べると以下の通り。

・まずはとにかく、自分or人事がやるべき業務を拾っていく
・業務を整理する
・脱ぼっちに向けて、オペレーションを組む
・組織の将来像を理解して、早めに人事メンバーを採用する

一個ずつ説明します。

・・・

●まずはとにかく、自分or人事がやるべき業務を拾い集めていく
自分の場合は人事部ができるタイミングだったので、まずは社内で人事というものを確立させていく必要がありました。

同じ境遇の人がいれば参考までに。社内でプレゼンスを上げてその後の仕事をやりやすくする意味でも必要かなと思います。

で、そのために

・組織全体でみて落としてはいけないもの
・自分(人事)が持つべきもの

を見極めて、自分の手元に集めていくと良いと思います。(と言いつつ、そんなキレイにまとまるものではないです…)

そもそもの大前提として、「人事のミッション」を経営者と一緒に明文化しておくのがベストです。

ただ、とはいえ、ぼっち人事が生まれるときってほとんどの方は、そんなことをやるほど余裕が無く、すでに問題が起きてしまっている課題だらけで早く/速く泥臭くやらないといけない状況だと思うので、それならそれで考えすぎずに突っ走るのも必要かなというのが僕の意見です。

・・・

●業務を整理する
上記の段階で業務を揃えたところで、組織でニーズがあるもの全てを自分がやるのは多分無理です。
なので、何をやって何をやらないか、何を誰に任せるか、を決める必要があります。

決めるうえで持つべき意識は

・今の組織の課題は何で、その優先順位はどうなっているのか整理する
・いつまでにどんな状態を目指すのかを決める
・そのために、いつまでに何をするか決めて、まず前に進める
・自分のやることは一定じゃなく仕事が進めば変化するという認識を持つ

という感じかと思います。

とくにぼっち人事ならではの点で言えば、最後の「自分の業務は変化するという認識を持つ」という点かなと思います。
逆にずっと同じ業務をやっている場合は、組織に変化が起きておらず本質的な仕事ができていない可能性が高いです。

(ちなみにやはりここも、そんなにキレイにいくものではなかったです。上記はあくまで経験と反省を踏まえて理想論っぽく言ってます)

・・・

●脱ぼっちに向けて、オペレーションを組む
成長を目指す組織に所属している場合は、いつまでも「ぼっち」でいるのは不健全です。
なので脱ぼっちに向けての動きも取っておく必要があります。

僕としてはその最初の一歩が「オペレーションを組んで自分の業務を誰かに任せる」ことなのかなと思います。

任せる先は、最初はアルバイトやインターンや派遣スタッフでもいいです。
必ずしもいきなり人事を追加採用するのが必須とは限らない。

そして任せるためには、自分の業務を見直して、属人性を排除したオペレーションに組み直す必要があります。

これが難しい、特に周囲とのコミュニケーションの部分。
今までは自分がどうにかしてしまっていたので、自分以外の誰かに任せる下地がまったくない。

正直なところ、これはうまい解をみつけられていないです。
自分はコミュニケーションのパターンを設定したり、マニュアルっぽいドキュメントを作るなどで少しずつ解消していきました。
あと新しい人には最初の段階でがっつり時間を取ってインプットの時間をつくりました。

それでも穴だらけだったので、やはり「うまくいった」とは言い難いです。

・・・

●組織の将来像を理解して、早めに人事メンバーを採用する
脱ぼっちのためには、当然、人事の採用が必要です。
人事なので、自分の仲間は自分が動かないと採用できないわけですが、当たり前ながら日々パツパツなので大変です。普段の採用業務の中でもことさらに。 

でも時間が経つと状況はさらに悪化します。

これは本当に大きな反省ですが、早め早めに動くことをオススメします。まじで。
会社がきちんと成長していくとびっくりするくらいどんどん人事業務は大変になります。やるべきことのスコープは広がり、質も量もあげなくてはならなくなる。

僕の場合で言えば、今の会社はぼっちになって3ヶ月後くらいにはすでに採用したほうがいい状況だった気がします。
そこでうまいこと動けずに大変な思いをしました。何がどう大変だったかはそれだけで記事にできそうな感じなので、興味がある方は直接お話しましょう。

ぼっち人事を卒業したら

これは現在進行系のお話なので語れることが少ないです。

ひとつ明確に言えるのは、「自分の思考を『チームで働くモード』に切り替える」ことが何より最初にやるべきことかなと思います。

そのうえで

・チームとして何をするのかというミッションを整理する
・ミッションをベースにプロジェクトを置いて、タスクに落とす

というステップでチームを作っていくのかなと、現時点では考えています。

もう一つ、現時点で大きく反省しているとともに得た教訓として、「今までやってきた業務の延長線で考えない」というものもあります。

会社は成長していて、その結果として人事が増えているので、一人前提の思考や一人前提で作ってきたものは一旦捨てる勇気を持ったほうがいいです。できるだけはやく。

今までの過程もあるけれど、一度改めて自分たちの課題をフラットな思考でみる、チームとして0ベースで考えて新たに仕事をつくっていく、そんなイメージです。

あとはやはり、状況を楽しむ気持ちが大切かなと思います。
せっかくチームができたので、たくさんコミュニケーション取って、チームワークの面白さをどんどん体感できたらいいよね、と日々思いながら仕事をしています。

ぼっち人事はあくまでプロセス

終盤、まとまりが無い感じなってしまいましたが、現時点での棚卸しとしてはこんな感じです。

とりあえず言えるのは、ぼっち人事って本当に大変ですよね。
今ぼっち人事として頑張っているひとりひとりを尊敬します。

僕の周りだと「とはいえなんだかんだ楽しい。いや、でも忙しくてたまに疲れたりもする。けどやっぱり楽しい。」、そんな気持ちの方が結構いるのかなと勝手に思ってます。

ぼっちというのはあくまでプロセス。目指すべきゴールはそのはるか先にあるからこそ、つらさもあり楽しさもある。
というのが、今になっての僕の感想です。

全員が必ずしも常に状況を楽めるわけではないと思いますが、個人的にはぼっち人事として色々やっていった先に会社が成長して、仲間が増えていき、会社自体も人事組織も大きくなっていくという楽しさとか喜びがある(あった)ので、振り返るとプロセスとして楽しめたかなと思います。

もちろん至らない点ばかりで、口が裂けても「うまくやった」なんて言えないです。
この記事もそうですが、そういう後悔や反省は周囲にも還元したいし、自分の中でも経験値として昇華していきたい。

今はぼっち人事からの卒業とともに、そろそろ会社に入って2年になるので、ひとまず「ぼっち人事」の良き思い出は一旦胸の奥にしまって、次のステージへとレベルアップしていけるよう引き続き邁進していく所存です。

最後までお読みいただきありがとうございました!

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@Ryo_oldb

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