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デザインリサーチ実践『第一回:インタビューをまとめる』

「最も重要なアイディア」をリサーチ活動から見つけ出す

デザインリサーチ活動で取ったメモから「重要なポイント」を抽出することを「ダウンロードディング」と呼んでいます。

「目的」は関連の少ないものを除き、デザインする上で最も必要だと感じた観察結果を残します。

これは、参加したメンバー全員が「考え」や「意見」を共有するグループ活動になります。 最も重要なメモを見つけ、合意形成を取ります。 このタイミングでチーム全員が「共感する感覚」を得る初めての体験になることがよくあります。

メモを共有することは、何か見過ごしていた大切なことを気づかせてくれます。

このプロセスは建設的な議論になるべきであり、 それぞれのアイディアと観察結果を見つけ「反対意見」も褒め合い、あの2人がなぜこのリサーチ活動からそれぞれ違うものを得たのか探るのです。

良いメモを取る

良いメモを残していると、それを見返す時、ダウンローディングはとても簡単なものになります。はっきりと簡潔に書きましょう。インタビューの最中に早く書くのは難しくなるでしょうが、 長期的に見れば、少し気を使うだけで、あとの時間を大幅に「節約」できるでしょう。

私は、とてもシンプルなルールを使って大切な質問、アイディア、発言を残しています。各ノートに異なる「箇条書き」をするだけです。これで全体のプロセスのスピードアップします。

必要になるツール

ポストイットに太字のサインペンで書きます。これは、私たちに「1つ」のことを「1つ」のポストイットに簡潔に書くようにするために考えられた方法です。順番にメモしていったものを取り上げ、その説明をします。

そして、ポストイットを1箇所にまとめましょう。「白い模造紙」などが理想的ですが、1番良いのはフリップチャート用紙です。IDEOでは、発泡スチロールのボードを使います。プロジェクトスペースで持ち運びが便利なのです。

メモや発言を選ぶ

最も効率的になるためにメンバーはもう一度、自分たちのノートを読み返し「大切だと感じる部分」をを選びます。どれが最も大切か判断が難しい場合は、何度も読み、反芻し、優先順位を毎回付けます。

ポストイットにはインタビューした人の「名前」を書く、もしくはその「リサーチ活動」の名前を書きます。

あとで「統合の段階」に入った時に、ポストイットをあちこちに動かすことになるので、ポストイットに書いたものが何を「意味するか」書いておくことが必要不可欠になります。

観察のタイプごとに、統一したポストイットの色を使うのがいい練習です。例えば、発言は青色、アイディアはオレンジ色などです。

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Original article posted by Matt Cooper-Wright on Design Research Methods, translated by Ryo Kobiyama with permission. Supervision by Lina :)

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