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今こそ「ベトナム戦争証跡博物館」に行くべき理由をまとめます【ホーチミン】

この記事はベトナム戦争に関するショッキングな写真や内容を掲載しています。精神的なトラウマになる可能性もありますので、耐性の弱い方は閲覧をご注意ください。

東南アジア各国が入国規制を撤廃し始めたのを機に、2022年4月10日から約46日間かけて計5カ国を放浪しながら海外ワーケーションをしてます。現在はタイのバンコクに滞在中です。

この記事では、2022年4月21日から4月26日まで滞在していたホーチミンで訪れたベトナム戦争証跡博物館の感想をまとめます。


■ ベトナム戦争とは?(簡略まとめ)

「ベトナム戦争」自体をあまり知らない人のために簡単にどんな戦争だったのかをまとめておきます。

ベトナム戦争とは?
第二次世界大戦後、統治をしていた日本軍の撤退により南北に分かれたベトナムの統治をめぐる戦争で、1955年11月に始まり1975年4月30日まで約20年間も続いた。南ベトナムをアメリカが、北ベトナムをソ連が支援しており、実質的には「米ソによる資本主義陣営と社会主義陣営の代理戦争」だったと言われている。最終的には反戦の声の高まりでアメリカが撤退したことで、ソ連の支援する北ベトナムが勝利。ベトナム社会主義共和国が誕生した。この戦争で使われた使用弾薬量・投下爆弾量は第二次世界大戦を遥かに超えており、史上最大の破壊戦争と言われている。死者は数百万人にのぼる。

構図としては

・共産主義派だった北ベトナムに対して「共産主義国家の勢力拡大」を嫌ったアメリカが南ベトナムを支援することで参戦してきた
・圧倒的な武力で一方的に侵略してくるアメリカに対してベトナムの先住民族がゲリラ部隊として徹底抗戦して長期化してしまった

という感じかなと。(僕の主観による判断なので歴史的に間違っている可能性もあります)


■ ベトナム戦争とウクライナ侵攻の共通点

こうしてベトナム戦争を調べれば調べるほど脳裏に浮かんでくるのが、現在進行中のロシアによるウクライナ侵攻です。

共通項をまとめると、

① 反対イデオロギーの勢力拡大を嫌った大国が大戦力で侵攻した
ベトナム :共産主義勢力の拡大を止めるためにアメリカ参戦
ウクライナ:NATOの勢力拡大を止めるためにロシアが軍事侵攻

② 武力で制圧してくる相手にゲリラ部隊で対抗する
ベトナム :ジャングルを舞台にゲリラ戦を仕掛けて勝利を重ねる
ウクライナ:携行型兵器を利用したゲリラ戦で勝利を重ねている

③ 両者決め手を欠いて戦争が長期化(泥沼化)する
ベトナム :終結まで約20年間を要して民間人を含めて多数の死者を出した
ウクライナ:終結の目処が見えてこない現状で民間人にも被害が増えている

の3点が挙げられるかなと。

細かい点を言えば、大国の正規軍が本格参戦するまでの時間軸も似通っています。

2014年のクリミア併合以降、ウクライナ東部では「ロシアの支援を受けた親ロシア派 vs アメリカの支援を受けたウクライナ軍」の戦いが始まっていたと言われており、ロシア軍本体が本格的に侵攻したのは8年後になります。

そして、ベトナム戦争において軍事支援に留まっていたアメリカが本格的に戦争介入したのは1965年。ベトナム戦争が始まってから9年後のことです。


■ 化学兵器使用の歴史は繰り返されるのか?

そして、ベトナム戦争で最大の出来事と言えば【 枯葉剤散布 】です。

ジャングルに潜むゲリラ部隊に苦戦したアメリカ軍は「森林を丸裸にして軽れる場所を無くそう」と、10年間で約7,200万リットルの枯葉剤をベトナム全土に撒き散らしました。

この枯葉剤には催奇性や発がん性のある猛毒のダイオキシンが多量に含まれており、ベトナムでは奇形児や障害児がたくさん生まれるようになりました。しかも、2世3世にも影響が残っており、今もなお後遺症に苦しんでいる人がいると言います。

上記の写真以上にショッキングなものが多数掲示されていました

ベトナム戦争での(アメリカが行った)悲惨な歴史を知ると、現在ゲリラ部隊によって苦戦を強いられているロシア軍が化学兵器を使用する未来を否が応でも想像してしまいます・・・。


■ 今こそ訪れるべき「ベトナム戦争証跡博物館」

せっかくベトナムに来たなら行っておこうかな、という軽いノリで訪れた「ベトナム戦争証跡博物館」でしたが、館内を巡った2時間あまりが今回の旅で最も色々なことを考えさせられる時間となりました

おそらく、ロシアがウクライナに軍事侵攻をする前に訪れていても「そんな歴史があったんだなぁ〜」ぐらいの感想しかなかったと思います。

だけど、目の前で歴史的な転換期が起きた今このタイミングだからこそ、過去の類似した戦争の歴史がリアリティを持って感じられるんだなと。

戦争や奇形児などの内容が精神的にキツい人にはオススメできませんが、もし強いメンタルで戦争を直視できる方は、ぜひ今この時期に訪れてみてほしいと思います。


【追伸】
ベトナムの印象が悪くなってしまうかもしれないので、最後にホーチミンの良い部分を強調して終わりにしたいと思います

⚫︎ ピンクが映える「タンディン教会」

女子は必ず行きたいと思う!ピンクの外観のカワイイ教会です!


⚫︎ ベトナムの原宿「グエンフエ通り」

昼夜問わず活気の溢れる最強ストリート。
日本で言うところの竹下通りをイメージしてもらうとわかりやすいかなと。

冗談抜きでベトナムの経済発展の勢いを感じました。


⚫︎ カルチャーショック「バイクの量」

ベトナムと言えば「バイク」のイメージがあると思いますが、本当に異文化に来たと思わせてくれるレベルに大量のバイクが走ってますw


この記事の執筆時点(2022年5月20日)では、ベトナムは隔離なしで入国可能となっています。海外渡航も解禁されてきているので、ぜひベトナム・ホーチミンにも足を伸ばしてみてください〜!


では、また!

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