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課題文献 『回復期リハビリテーション病棟における重症脳卒中患者の転帰と臨床的特徴』 についての考察


文献の検索は
「回復期 脳卒中 転帰 臨床的特徴」
で上位に表示されます。

⚪️この文献を読んだ動機
 現在、回復期病棟で勤務しており、最近では麻痺や高次脳機能障害が重度の方、覚醒状態が不良の方が入院してくる事が多くなってきている。
そういった方々の予後予測や在宅復帰を考える際に、臨床的な所見に重きがあり、文献的考察が不足していると感じたため選んだ。

⚪️スタッフ宮原による考察
 この文献の結果には、年齢や発症から回復期入院までの日数、在院日数は2群間で差がないとなっている。
関係してるものは、
・在宅復帰群の方が退院時のJSS-Mの値が高いこと
・入院時のMMSEの値が高いこと
・入院1週間ごとのFIMの得点が高いこと
・同居人家族が2人以上いること
が、在宅復帰の特徴と示されている。

 しかし、在宅復帰した際の条件(自立して復帰したのか、介護ありでの復帰なのか、同居人家族の年齢、要介護度、サービスの有無)などは示されていない。
また、入院時の時点で覚醒状態がどうだったのか?高次脳機能障害の有無も示されていない。
結果から踏まえると、入院1週間ごとのFIMの得点から入院時の時点で覚醒状態は良く、高次脳機能障害も少ないのではないかと予想はできる。

 よって、臨床ではそのまま文献の結果を当てはめることはできないが、この文献から、在宅復帰を考えるにあたり、年齢、入退院時の下肢の麻痺の程度、発症から回復期入院までの期間などは関係ないことが分かった。
また、入院時の認知機能が中等度以上の方や入院1週間ごとのFIM得点を確認することで、在宅復帰を考える一助になることがわかった。
自身の経験としても、在宅復帰を考えるにあたっては、身体機能より、認知機能や高次脳機能障害の有無、介護力などが重要になると感じる。

今後は上記に加えて、入院中のFIMの得点を考慮し、早期に退院支援を行っていこうと考える。

今回は以上になります!

次回は、
投稿:8月5日(水)
担当:赤田
となっております。

お楽しみにー♪

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