「助けて」を言うのは難しい。でも一人いればいい。
優しくて、真面目で、努力家の人ほどSOSを出すのは難しい。私はそう思っている。
相手を困らせてしまうのではないか、どう思われるのだろうか、だったら自分で何とかしよう。相手に迷惑をかけないことを考えるとそうなる。
「悩みがあれば相談してほしい」というフレーズがある。
ただこれは友達や家族など大事な人であればあるほど難しい。だって大事な人だから。巻き込みたくないから。だからこれは悩みに気づけなかった方も悪くないし、悩みを言えなかった方も悪くない。
ただ関係性を築く中で、聞き出せなくても繰り返し「いつでも話を聞くよ」と言ってあげることは出来るかもしれない。
私自身、人に相談できず、自分で抱え込むことが多い人間だ。周りに迷惑をかけるのなら、自分の問題は自分で対処しなきゃという考えがあった。
ある時、繰り返し「なんかあったら話聞くよ」と言ってくれる先輩がいた。それは個人のことというよりチーム編成についてのことだったが、結構悩んでいた。どうすればみんなの居心地がいいものになるか。
一人で考えても限界で、勇気を出してその先輩に相談した。その時に言われたのは、
「まずはもっと自分の優先順位を上げてあげなよ」
何かわからないけど、すごく心が軽くなった。
そこから何か悩み事があるとその人にだけは心を裸にして相談できる。
実際に自分自身のことで悩んで相談した時にも救われた。
一度だけでもさらけ出すことが出来れば、その人に対してはSOSを出す壁は低くなっている。そういう存在は一人いてくれればいいと思う。
変に深くまで足を踏み入れることはなかなかできない。
周りが出来ることは「近くにいるよ」と伝えてあげることくらい。それしかできないのはもどかしいが、出来ることをやるしかない。
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