自分との闘い
これは私の原体験に基づいたエピソードである。
結論から言うと、
他人と比べようとするとしんどいが、
過去の自分と比べようとすると楽になるということだ。
私が小学生の頃、年1回マラソン大会があった。
学年ごとに走るのだが、1,2年生は1km、3,4年生は1,3km、5,6年生は2kmだった。
練習の成果もあってか6年連続1位を獲得することができたが、
1,2年生の時と3,4年生の時と5,6年生の時で違った気持ちで走っていた。
①1,2年生の時
この頃はまだ1位へのこだわりもなかった。
純粋に走ることが楽しかった。
走ることが好きで楽しくて、結果として練習から1位もついてくる。
プレッシャーも特になく、思う存分走っていた。結果として2年連続で1位。
誰しも始めたころは欲もしがらみもない。
「原点に立ち返れ」、なんてことをよく言うがこれはまさしく。
走ることに関わらず、人生において子供の頃の純粋な気持ちはずっと忘れたくないものだ。
②3,4年生の時
正直一番しんどかったのはこの時期である。
なんてったって欲が出てきたから。
2年連続で1位を取ったことから、この1位という順位を守りたいという気持ちが出てきた。周りの目も気になるようになってきた。
「また1位とるんだよね」「誰も勝てないよー」そんな声も聞こえた。
いつからか自分の後ろを気にするようになった。気づいたら「負けないレース」をするようになっていた。
オリンピック選考会だったり、順位が全てのレースだったら負けないレースは大事だ。ただこれは小学生のマラソン大会。
何より走っている自分が一番しんどかった。何とか1位を取り、4年連続1位を達成できたが、この2年は結局2位との差が6年間を通して一番近い2年だった。
③5,6年生の時
距離が2kmになり、心に余裕ができた。
周りからの1位を期待する声は年々強くなってはいたが、自分の心の持ちようが変わった。過去の自分との闘いへと考えをシフトさせたからだ。
実際、3,4年生のマラソン大会はしんどくて、あと2年は楽しく走りたいと思っていた。
他人と比べるのはしんどい。自分も頑張っているが相手も頑張っているから、自分次第ではあるが相手次第でもあるからだ。
だったらコントローラブルな部分に目を向けよう、ということで自分の気持ちに勝負を挑んだ。
まずは前回の練習のタイムを超える。そして大会では過去の大会記録更新を狙う。過去の大会記録はすでに決まっていて、自分次第だけで越えられるからだ。
5年生の大会では惜しくも3秒記録更新には届かなかったが、自分には勝つことが出来た。6年生の大会ではついに10秒大会記録更新をできた。そして6年連続1位も獲得できた。
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マラソン大会を通じて、気持ちの成長が大きいと思う。
もちろん6年連続1位は嬉しい。これは学年で1人しか出来ないことだから。
ただこれはあくまで結果論にすぎない。
それ以上にコントローラブルに目を向けるという視点を持つことが出来たこと、何より自分の中で高い目標を掲げてそれに打ち勝つことが出来たこと。この経験が非常に大きかった。そして自信も持った。
これからもコントローラブルに目を向け、高い目標を持ち、常にワクワクしながら人生を送って生きたい。
一日一日は過去の自分を超えるためにある。
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