日本の失業率を下げる秘訣は人材サービスにある
「キャリアデペロプメント機能ってなんですか?」「キャリア開発っていうけど何をするのですか?」という質問を15年の人材サービスのキャリアの中で20億回くらい聞かれています。
企業から見るか働き手から見るか、国から見るかで意味合いは変わるところですが、簡単に言うと
キャリアデペロプメント=次の仕事を決めること
と、僕は定義しています。
今日は前回↓
でお話した2つの存在意義の2つ目(1つ目は「日本の生産性を上げる秘訣は人材サービスにある」にて紹介)である、働く人のキャリアデペロプメントを成すについてお話します。
失業率低減に寄与しているのは、国(ハローワーク、厚労省)を除けば人材サービスのみ
これ、当たり前なのですが働くということに横断的に対応している組織って国か民間人材サービス(広告やコンサルタントなども含む広義で)しかないんです。
確かに、様々な企業が社会の公器としての意識をもって事業開発を行い、雇用を産みだしていっているでしょうが、基本的には自社の都合が優先されるでしょう。
人材紹介は悪徳ブローカー、人材派遣はピンハネ業?
よく、人材ビジネスはすでに存在するニーズに一方的に中間搾取しているような言説で説明される場面に出くわします。(失礼ですねー)
例えば、人材派遣がいかにしてキャリアデペロプメントを行うかを人材派遣業を使わない場合と比較してみます。(わかりやすいので人材派遣にしましたが、人材紹介も広告も本質は同じ)
①人材派遣業を利用しない場合
食品会社A社は夏場の暑い時期だけアイスクリームの生産が忙しくなるため、10名の期間限定の社員を採用しました。期間は5月から8月の4か月。
雇用主はA社でピンハネ業たる派遣会社も間に居なくて、問題なく働くことができています。A社も派遣会社へのフィーを支払うことなく雇用できて良かったと考えています。
働き手も問題なく8月まで仕事に従事しました。そして9月以降新しい職場を探します。そして仕事が見つからなければ失業保険を受給することになるかもしれません。
当然、雇用主であるA社は9月以降の仕事については労働者に関与することはありません。
②人材派遣業を利用する場合
同じくA社は4か月間、10名を派遣会社から受け入れます。
この場合は雇用主は派遣会社B社です。こちらも問題なく、4カ月の勤務ができています。
この場合、A社はB社へのフィー分くらいはコストが高い可能性があります。一方、働き手にわざわざ市場価格以上の給与を支払うことは考えにくいので働き手の給与は変わりません。(超余談ですけど、働き手に全部派遣料金相当が払われるという論調多すぎです。ピンハネにしたいんでしょうけども。)
そして一番の違いは、9月からの仕事について、雇用主であるB社は全力で10名分を紹介する(探す)ということです。
・・・ちょっとピンハネではない感じがしてきませんか?
派遣会社が次の仕事紹介に尽力する理由
派遣会社がキャリアデペロプメントに取り組む理由は2つあります。
1つが、派遣会社はビジネスモデル上、働き手に活躍し続けてもらわないと売上や利益が確保できないようになっていることで、
2つ目が、派遣法において、労働者の希望に合った形で雇用の安定に努めることが規定されていることです。
法律に規定されているというのは社会的な要請として求められている証左だと僕は捉えています。
まとめ
☑人材サービスの存在意義の1つにキャリアデペロプメントがある
☑キャリアデペロプメントとは次の仕事により希望した形で出来るだけ間があかずに就職できることを指す
☑キャリアデペロプメント機能を持っているのは国を除くと、民間人材サービスのみ
人材サービス従事者は、自社で採用したり、就職支援をした方が離職した後に次の仕事を紹介できなければ、社会的要請に答えられていないということを肝に銘じて活動していきましょう!
また、人材サービスの存在意義を聞かれたら
①マッチング機能(長く勤められる環境を産みだす)による生産性向上
②キャリアデペロプメント(途切れなく次の仕事についてもらう)による生産性向上
を是非、説明してあげてください。一緒にがんばりましょう!
では、また明日!
サポートいただいた分は、人材派遣で働く人のサポート、人材サービスで働く方のサポートの活動に使います!必ず、世の中の役に立てますね。