私が公務員を辞めた理由
私は2017年に新卒で公務員になりました。
行政保健師という専門職で、母子保健事業(母子健康手帳の交付や妊婦相談、新生児訪問や乳幼児健診)を担当していました。
まだ自分が子育てもしたことないのに、母子保健事業の担当なんて…と思いましたが、たくさんのお子さんと赤ちゃんと関わる仕事はとても楽しく、やりがいのある仕事でした。
そんな私も、2019年に結婚。翌年には長男が生まれました。
長男を産んですぐ、産後うつになりました。
赤ちゃんは可愛いのに、常にネガティブな考えに囚われ、ナチュラルに「消えたい」と思う日々。
当時2ヶ月の息子を夫へ託し、精神科へ入院したこともあります。
当時は育休を1年取得していたので、その間に産後うつの治療をし、なんとか育休から時短復帰しました。
しかし、待っていたのはコロナ対応。そして上司からのパワハラ。
なんとかフルタイムに戻して毎日働いていましたが、次第に頭痛や嘔吐、めまいなどの症状が現れるようになりました。
2022年6月。育休復帰からわずか10ヶ月で適応障害を発症し、休職しました。
毎日子どもを保育園へ預け、終わらぬ仕事に目を瞑りながら退勤して保育園のお迎え。家事をする余裕もなく、毎日コンビニ弁当を急いで買って食べる日々。
掃除機がけすらできず、家はホコリだらけ。
洗濯は帰ってきてから夫と急いでやって、子どもにごはんを食べさせ、嫌がるお風呂・着替えを必死にやって、寝ない息子を寝かしつけ。夜泣き対応。
精神科で処方されている睡眠薬を飲み、翌朝また自分と子どもの支度をして保育園へ送り、仕事。
ここまでやってようやく、「私には育児と仕事の両立は無理だ」と思いました。
世の中には、これをこなしているママがたくさんいる。
共働きが当たり前。
それができない私は失格。
休職中もそんなふうに自分を責め続けていました。
休職したきっかけは、適応障害の発症でしたが、今後の自分の生き方を考えた時に「今急いで復帰しても、また体調を崩すだろう」という答えが明確に出てきました。
私は、毎日バタバタと過ごして子どもと遊ぶ余裕すらない日を過ごしたいわけじゃない。
自分の治療をしながら(それも治る期限なしで)、子どもや夫と穏やかに過ごしたい。
それが本当の私の願いでした。
仕事を辞めたらどうする?お金は?夫の一馬力で生活できるの?
子どもにだってお金がかかるし…という思いがグルグル自分の中を駆け巡りました。
しかし、退職後でも傷病手当金が1年6ヶ月もらえることを知り、今の自分の治療を優先させるために、退職しました。
今では、忙しなく働いていた時と正反対の穏やかな日常を送ることができています。
一生働かないつもりで退職したわけではありません。
ただ、私には少し休む時間が必要でした。
1人の時間も必要だし、子どもや夫と賑やかに(騒がしく)過ごす時間も、どっちも必要。
やりたいこともゆっくりやっていきたいし、子育てもしたい。
「どっちか」じゃなく、「どっちも」やりたい。
実際、退職しても私を責める人は1人もいませんでした。
体調が戻ったら、パートに出る日が来るかもしれないし、また正社員になることがあるかもしれない。
自分のやりたいことが軌道に乗って自宅で仕事ができるようになるかもしれない。
未来のことはわかりませんが、今はこうして子どもを保育園に預けている間に家事をしたり、noteを書いたり、読書ノートを書いたり、通院したり、日用品の買い物をしたり…自分のペースで生活することができています。
収入はもちろん減りました。が、不思議なことに休職してからの方が貯金できています。
自宅でゆっくり自分の好きなことができているので、外に刺激を求める必要がないからです。
なんて幸せ。これからもずーっとこうしていきたい。
安定した収入を求めるがあまり、がむしゃらに働いて自分を見失った経験がある私が言えることは、「そんなに必死にならなくても大丈夫」。
みんな、もう十分すぎるくらい頑張ってます。
私も、頑張ってます。働いてないけど、毎日家事・育児頑張ってます。
2歳の息子のイヤイヤ期に感情を振り回されながらも、子育てを頑張ってます。
息子が可愛いから、仕事を辞めたように「子育ても辞めよう」と思ったことはありません。
この気づきを得てから、「適応障害になってよかった」とすら思っています。そうでもしなければ、私は本当の自分の気持ちに気づくことができませんでした。
「あなた、ちょっと立ち止まって自分を見つめ直しなさい」というメッセージだったかもしれません。
退職して後悔したことはありません。激務やパワハラは嫌でしたが、仕事自体は楽しかったです。
また外に出て働く日が来るかもしれません。
でも、もう少しゆっくりできそうです。
やりたかったことの1つ「パワーストーンブレスレットを作ること」。
夫へのプレゼント用に作ってみました。
デザインはあらかた決定。
紐がゆるゆるなので、YouTubeで調べながら強度を高めようと模索しています。
いつか自分のネットショップを開いて、たくさんの人に届けられたらいいな❤︎なんていう思いもあります。
ゆっくり、日々を過ごしていきます。
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