JAISTと東工大の社会人大学院を考えてた僕が、東京都立産業技術大学院大学に注目した理由
さて、皆様お久しぶりです。大学院の話もまた書きたいのですがJAISTの受験が惨敗だったので今年はきちんとリベンジしたいなと思っております。振り返ればそもそも目的意識や取り組み方も曖昧だったなぁというのがあり、より幅広く考えていたところ前回書いたJAISTや東工大以外に東京都立産業技術大学院大学が選択肢にあがりましたので、その内容を書いておきます。過去記事はこちら。
東京都立産業技術大学院大学ってなんだ?
はい、私もあまり知らなかったのですが公立の大学院大学があったんですね。岐阜県にあるIAMAS(情報科学芸術大学院大学)は知ってたんですが、都立のものはあまり頭に残ってませんでした。東京都立産業技術大学院大学は通称AIITと呼ばれ、社会人のための学び直し大学院といったところでしょうか。ビジネススクールとは異なりどちらかというと情報技術・デザイン系のカリキュラムの印象です。
PBL教育
AIITではProject Based Learningが採用されており、修士論文の代わりにこの取り組みを行うことになります。この点はビジネススクールにも通じるものがあります。
3つのコース
創造技術コース
創造技術コースでは、「ものづくりアーキテクト」を育成します。ものづくりアーキテクトは、感性をデザイン指向やプロダクトデザインなどの手法で創造・表現し、AI、データサイエンス、IoTなどの先端技術を駆使します。このコースでは、以下の2つの人材を育成することを目標としています。
マーケットの潜在的な期待に迫り、次世代の製品やサービスのあるべき姿を描くことができる人材(商品企画責任者)
感性デザインと機能デザインの知識を駆使して最適設計から製造までをマネジメントできる人材(開発責任者)
多様なカリキュラムから自身の目指す将来のキャリアに合わせて履修計画を立てられるよう、4つのキャリアモデルが設けられています。
事業設計工学コース
事業設計工学コースでは、工学的な設計手法や最適化手法を活用し、産業技術分野に経営学の知見と科学的手法を導入します。このコースでは、「事業イノベーター」を育成します。事業イノベーターとは、起業・創業・事業承継などを通して新しい産業を創り出す高度専門職業人です。
このコースでは、『いかに新しい産業を創り出すか』を支援するような教育プログラムを提供し、以下のような人材を育成します。
産業技術分野のアントレプレナー
経営を科学できる産業技術リーダー
新事業の成功確度を担保できる経営者
飛躍的事業承継人材
事業確度を高める価値創造できる事業イノベーター
情報アーキテクチャコース
情報アーキテクチャコースでは、情報システム開発のための各種IT高度専門技術者「情報システムアーキテクト」を養成します。情報システムアーキテクトは、共通キャリア・スキルフレームワーク(CCSF)の「ストラテジスト」「システムアーキテクト」「テクニカルスペシャル」「プロジェクトマネージャ」に渡る範囲の人材像の職種をカバーする総称です。
このコースでは、これらの人材像ごとにキャリアモデルと履修推奨科目が設定されており、情報システムの開発の現場で活躍できる人材を育成します。
で、どうして興味を持ったの?
まず私が最近「感性」というものに興味を持っていて、感性を用いてコミュニケーションやコミュニティの課題解決ができないかを考えている点です。
都心近郊で社会人が感性を用いたプロダクトデザイン、コミュニティデザインを考えようとするとあまり選択肢がないので気になったというところです。
またカリキュラムは社会人ベースなのでビジネススクールに似ている点もいいですね。働きながらでも学び直しができます。公立大学なので学費が安いという点もポイントです。
難点は・・・。
まずPBL学習なので修士論文がかけない点です。ドクターに進まない前提の学び直しカリキュラムなので修士論文相当のプロジェクトが課題になっているため論文が不要ということです。また論文指導についても難ししそうな印象でした。
加えて博士後期課程がないのでドクターに進もうと思うと別の大学院に入り直さないといけない点です。修士論文なしで博士課程に入り直せるイメージはないのでドクターに進もうとしている人にはあまり向かない気がしています。
JAIST、東工大(東京科学大学)、AIITと選択肢こそ色々ありますが、そもそもそれぞれに目的としているものが別なだけあって、やりたいこと次第できちんと決める必要があります。もちろん私立大学の選択肢が取れる人はもっと別の選択肢がありますから、そのあたりはあらかじめご容赦ください。
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