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遅くて、退屈で、つまらない場所

SNSには書かない(書けない)ことを中心にnoteを月に4本更新します。中身は藝大院の話、プロジェクトの過程、アイデアの種、苦しんでいる葛藤の様子などを書き散らかしてます。
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#現代アート

ピエール・ボナール展で取ったメモ

現在開催中のピエール・ボナール展に行ってきた(1人で) 正直「誰?」という感じで事前の下調べもなくフラっと言ったけど控えめに行って面白すぎたし、インスピレーションもらいまくり。普通にもう一回行きたいレベルだった。 2時間くらいいたけど、そこで僕が取ったメモのスクショを載せようと思う。どんなことを感じたか、どんなヒントを得たか、興味ある人は見てほしい。

落ちた直後に通る公募!日本に帰るのが楽しみになってきた

ちょ待って。

ロンドン、熱い夜、大いなる刺激

3泊4日で弾丸でロンドンに行ってきた。 半年ぶり2度目の渡英。前回も1泊2日とタイトだっためフランス滞在中、絶対にどこかのタイミングで行こうと決めていた。アートコーディネーターの三木茜さんと別件でやり取りしていた時に「6月末までロンドンにいるんですが来る予定ないですか?」と来たので、ユーロスター(新幹線みたいなやつ)をノリと勢いで予約。物価が恐ろしいことになっているので(1ポンド=200円)、フランスのワインとお弁当を持ち込み向かったのであーる。 テートモダンでオノヨーコ

パリ留学終わるので「まとめ」に入ろうとしている

昨日正午、意気揚々と家を出た。 目指すはパリ市内から北に40km離れたジャン=ジャック・ルソー公園。行きたい理由はなんとなく。ヨーロッパに来てから、すっかり「森」というものが面白くてたまらねぇ!となっている。こっちの公園は「公園」とは名ばかりでほぼ「森」だったりする。 森は「遭難」や「迷うこと」、「さまよい歩くこと」を象徴するイメージでもある。都心の喧騒や目的思考から離れ、当てもなく感覚に任せてふらふらと歩くのにうってつけの場所だ。ブリュッセルのカンブルの森を歩いた経験は

流されずに流されていくことに成功した

5月やべぇっす…!やべかったっす…!今日から3本連続でnoteを書いていく。 今月けっこうキツイなと感じることが多々あり、まあその辺は前にも書いた気がする。 5月中旬から一気に動き出した感がある。4月からロケハンと構想を進めていた作品の撮影を一気に進める。撮影期間は3日間。パリの友人達に協力してもらいなんとか撮りきり、編集作業に入る。本当は編集も3日で終わらせたかったのですが、そうなることはなく、そのままキプロス共和国への旅がスタートするという。 キプロスの首都ニコシア

パリのContemporary Artシーンについて感じていること_余裕とかクオリティとか

4月に入ってもう2週間だと…!?早すぎる。 サマータイムに入ったパリが覚醒しています。 天候が素晴らしく、セーヌ川でチルする人でごった返し。そんな自分も、今週はひたすら友人達と気付けば12時間も外でおしゃべりしたり、公園でピクニックしてました。これがヨーロッパの夏なのかと。4月でこんな感じだったら、本格的はバカンスシーズンどうなっちまうんだと。本当に冬が残酷過ぎたため、陽が出ようもんなら作業を放棄して外でボケーっとします。室内手働いてる場合じゃありません。 ようやくパリ

期待せず諦め、歩くことで自分とふたりきりになるということ

気づけば3月も6日…秒速で過ぎていきますね。最近読んだ本から考えていたことについて。 作家業をしていた作者が結婚し子供をもうけたことで書くことから離れてしまった。そんな作者が家族と別れ、旅をし、また「書く」ということを取り戻していく実体験に基づく文学作品。 「歩くこと、または飼いならされずに詩的な人生を生きる術」というタイトルは、このnoteをお読みの皆さんなら分かるかもしれませんが僕の性癖にドンズバです。歩くためにパリに来ているみたいなもんですからね。 旅をしながら「

自分の現在地を知るために「出す」ということ

今週は非常にエキサイティングというか、「動き出してきたな」と実感する1週間でした。気温が暖かくなり日照時間も伸びて来たパリと心の軽さが比例するように。 相変わらずClaude Closkyスタジオで毎週エキシビジョンを打ち返して(こういう感じでプレゼン&ディスカッションしています) 今期からセカンドアトリエを取ろうと思い、同じスタジオの子に紹介してもらう。結果としてJulien Prévieuxのアトリエに所属することに。ようやく学校に自分の作業場所ができた…! 早速来

同年代アーティストに追い付くために

前回のnoteを書いた直後に思ったこと。 自分は「流されずに流される」ということを大切にしているのですが、それで言うといま「流されてない」なと。 むしろ、「流されずに」の部分だけ強くなってしまっている感じがあります。 偶然性に対しては常にオープンでいる気持ちはあるんですが、もう騒がしい飲み会はいいやとか、語学の勉強ダリィとか、早く会話を終わらせてしまいたいとか、1人で勉強するか映画観てるほうがいいやで。 結局孤独を愛してしまっています。オープン・ダイアローグ、つまり対

傘を指先に乗せてパリを歩く、パフォーマンスの裏側・理論構築

つ、つ、ついに。 留学先の大学の前期が終了しました! 最後に、大学で交換留学生によるグループ展を実施。 自分はパフォーマンス映像作品を展示しました。1分版のダイジェストは以下から視聴可能です。 以下、書いた日本語のステイトメントです。 当初はこの展覧会にあまりモチベがなく(おい)先月東京で展示した《ホットサンドメーカーズクラブ》を出そうと思っていたのですが、CAF賞で見つけた課題を全然まだ消化できていなかったのと、展覧会タイトルを聞いて、突如意思を変更。10月に撮影し

来年の制作・生活実践の場について考える

最近衝撃を受けた動画がありまして、こちらです。 料理研究家の土井善晴さんが味噌汁を作る動画。情熱大陸の公式チャンネルから上がっているのですが、野菜のヘタを取らずにそのまま入れたり、まな板汚したくないからと豚肉切らずにそのまま入れたり、アクも出汁も取らない…フレンチと和食を極めた料理人が逆説的に「料理なんてこれでいいんだよ」というのを、たった一杯の味噌汁を作りながら、言葉を使わずその姿勢のみで伝えます。 これなんか、フライパンで焼いた卵焼きを、そのまま味噌汁にぶこみますから

CAF賞2023 反省と振り返り②

続きです。前回はCAF賞2023の敗因や反省を振り返っていきました。書いててまたしっかり落ち込みました。笑 今回は展示を通して起こったことや、ポジティブな側面について書き出していこうと思います。(そうしないとやってられねぇよ) 「〇〇料理」と定義することについてまずはパフォーマンスで、都内にあるウズベキスタン、ロシア、ウクライナ、イスラエル、パレスチナ料理屋を巡りました。それを友人たちと回れたのが良かったですね。「こんな機会がなければ行かなかった」と言ってましたが、僕も、

CAF賞2023 反省と振り返り①

はい、2週間東京に滞在しましてフランスに帰ってきました! またこの異国の地で淡々とやっていきます。 さて、ようやくまとまった時間がとれたのでゆっくりCAF賞2023について振り返っていきたいと思います。結果は前回のnoteで報告しましたが、

留学80日が経って出てきた言葉と作戦変更

フランスに留学に来て80日が経過。 毎朝必ずやることは、コーヒーを淹れて、食パンをホットサンドメーカーで焼いて、それらを味わいながら今日の日記のページを作ること。 いま何を感じているか、書き出すことで、客観的に留学中の自分の経過観察をする。何日目でどういう意識に変わってきたのか分かりますし、それによって柔軟に過ごし方の作戦変更ができます。 80日経って真っ先に出てきた言葉は