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人生がうまくいく!能動的受け身のすゝめ

突き詰めて考えていくと、私たちには、本当の積極性というものはないのではないか、と思うのです。

自分が完全にコントロールできるものはありません。欲求に逆らうことはできませんし、慣れていることも油断すればケガをします。寝坊することもあるでしょう。

自分で決めていると思っていることも、情報やその時の条件によって選択肢は変わります。いや当たり前でしょうと思うかもしれませんが、それは自分で選んでいるつもりで、本当は選ばされています。

別の情報や条件を与えられていたら別の選択肢を取るなら、自分の完全な独立した意識が何かを決定しているということはないのです。

初恋の相手に似た人と出会い、一目惚れをしたとしましょう。それはあなたの意志ではなく、脳みそが過去の前例と照らし合わせて「素敵な人に違いない」と思い込んでいる状態です。

逆の見方をしてみましょう。

もしかしたらその人と結ばれるために、幼少期に刷り込みがあったのかもしれません。もし幼少期の刷り込みがなければ、その人に恋をすることはなかったはずですから。

目に見えないなにかに仕組まれていたのかもしれませんね。

この逆の見方を拡張していくと、うまくいかなかったことは、それで最善であったことが分かります。例で言えば、初恋がうまくいかなかったから、その人とのご縁があったのです。

心は自分ではないという前提に立てば、「心がやりたくてやる」というは、実は受け身です。心がそうしたいと思ったから実行に移している。

置かれた状況において起きたこと(心の現象も含めて)に対して真剣に向き合う、これを「能動的受け身」と名付けました。

心がしたいと思っていることを実現できるように自分を動かす、これは能動的受け身です。

与えられた役割を全うする、これも能動的受け身です。

失敗したこと、後悔を素直に受け入れる、これも能動的受け身です。

起こる出来事は最善へ至る道であるから、その流れを否定せず、生かして充実した生活を目指す心の姿勢。絶対的な受け身は絶対積極でもあります。

能動的受け身でいることは、心の声も、外で起こる出来事に対しても素直です。

やりたくないと思ったら、やらずに済む方法を一所懸命考えて実行する。

脳は、現状維持を重視するあまり、心の声を無視する傾向にあります。仕事を辞めたいけれども、やめたら生活ができないから続けるというのがまさにそれですね。

現状維持を目指してしまうのは、脳みそに負荷をかけたくないし損したくないからです。要するに面倒くさいのです。心(感情)よりも脳みそ(損得)を重視しているということです。しかし、損しないことを重視すれば最終的に損をすることになります。

能動的受け身で生きると、心の世界で起こることにも、外の世界で起こることにも繊細に耳を傾けていきます。自分だけでは物事を一つも決められていないことを知っているからです。

その結果、心の声に従い、どう叶えていくかに真剣になります。また与えられた役割を全うすることにも真剣になります。痛みや苦しみを飲み込み超越することも可能になります。

極限状態を経験したことのある人なら分かると思いますが、絶体絶命の状況や、壮絶な痛みというのは、否定すればするほど苦しくなります。ですが、全て飲み込んでやろうと、もう好きにしてくれと心を解放するとその痛みやストレスがフッと和らぐのです。

能動的受け身の心の在り方は、絶対積極に通じる。

そしてこの在り方で世の中を見渡しますと、この世界は残酷なほど理にかなっているなと感じるのです。

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