教室の向こうに社会が見える
~ひきこもり先生を観て~
NHK2012/6/12スタート全5回
あなたが安心できる「居場所」はどこですか??
あらすじ
11年間のひきこもりを経験した主人公の上嶋が、ひょんなことから公立中学校の不登校の生徒が集まる特別クラスの非常勤講師になり、生徒たちの心に深く分け入り悪戦苦闘するお話。
居場所のない子供達が大人と関わることによってどのような心情の変化を見せていくのか。
~第一回目~
上嶋は、客と話をしない、サービスをしないというちょっと変わった焼き鳥屋の店主。
店に入ると目に入るのはカウンター越しのお品書きに、書き並べられている文字。
・店主には話しかけないでください
・注文は注文書に書いてください
・焼き鳥は各自とってください
・代金はお席に置いて帰ってください
・サービスはしません
・すみません
焼き鳥を口にしてほぼ全員が言う
「まずっ…」
そんな上嶋に、中学校の校長が白羽の矢を立てたのだ。
上嶋は断固拒否していたが、不登校児の奈々ちゃんと出会い、関わるうちに少しずつ心を開いていく。
~不登校児・奈々ちゃん~
奈々ちゃんは母子家庭で母からの愛情をもらえず、いじめをきっかけに不登校となり、家にも学校にも居場所がない女の子。
心を閉ざし、誰のことも信じられない。
母親が不倫した相手との間に生まれてきたことにも劣等感を抱き、
「生まれてきたくなかった」
「生んでなんて欲しくなかった」
「ママだって生みたくなかったはず」
「私も名前もみんな消えてしまえばいい」
苦しみを叫びながら歩道橋の上から飛び降りようと。
そこを上嶋に止められ、事なきを得る。
しっかりと抱きしめてくれた上嶋に、奈々ちゃんは安堵したことだろう。
これからの上嶋と奈々ちゃんの信頼関係構築もどのように進んでいくか楽しみだ。
~母と娘~
娘の不登校に対して母親は
「あいつが勝手にさぼってるだけだ」
と言って、担任の話には耳を貸さない。
古いアパート。1DKくらいの部屋なんだろうか。
荷物で散乱したリビング。
散らかった狭いリビングのソファで、母親が寒そうに体を抱きかかえて眠っている。
それを見た奈々ちゃんは「ママ…」と言いながら布団を掛けてあげる。
どんな母親でも子供は母親が好きなんだと伝わってくるシーン。
母親が男を連れ込んでいる時に帰宅してしまった奈々ちゃん。
玄関で男の靴をながめていると中から母親の叫び声。
奈々ちゃんが慌てて中に入ると
男が上半身裸で母親に覆いかぶさっている
奈々ちゃんは母親を助けなきゃと思ったのに、母親が放った言葉は
「なんで帰ってくるんだよっ」
奈々ちゃんはキッチンからおもむろに包丁を取り出し男に刃を向けながら
「出て行けっ」
奈々ちゃんと母親が揉み合いになり、母親に包丁を取り上げられる
そして母親から
「お前が出て行けーーーーーっ」
と鬼の形相で言われ、家を飛び出した。
奈々ちゃんが向かったのは、上嶋の店だった。
~今後~
あと4回の放送が残っている。
教師と子ども
親と子ども
大人と子ども
「生きていける場所」とはどこなのか
大人も子どもも、安心できる「自分の居場所」が大切だというメッセージが伝わってくるドラマ。
存在を否定され続けると、自分に自信がなくなり、自分を傷つけることにより生きている確信を得ようとする。
私も母子家庭で子供を育てていて、愛情は足りているだろうかと不安になることは多々ある。
でも、ことあるごとに「ママは味方だよ」「必ず守るよ」と伝えている。
抱きしめさせてくれるうちはしっかり抱きしめてあげようと思う。
今後どんな背景を背負った子供達が出てくるのか、上嶋が先生としてどう子供と関わっていくのか、奈々ちゃんは母親と関係修復できるのか見ものだ。
同じ世代の子供がいる母親として、ちょっと注目したいドラマを紹介してみました。
最後まで読んでくれてありがとう。
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