るりなつよ

元・文学少女📚️文系の大学院(修士課程)を修了。今はヨガに生きる子育て主婦👩‍👦 習作の詩を…

るりなつよ

元・文学少女📚️文系の大学院(修士課程)を修了。今はヨガに生きる子育て主婦👩‍👦 習作の詩を投稿しています✏️

マガジン

  • 【婚外恋愛詩】婚外主婦の未知の旅路(ミチノミチ)

    婚外恋愛をテーマにした詩を書いています。

  • 詩集:母性の分かれ道

    子育て中の母親の立場から感じること(主に葛藤)を、詩という形で綴っています。

  • 詩集:光へ捧げるメッセージ

    あなたにとっての<光>とは何でしょうか。 あなたを導いてくれるものの存在を思いながら、読んで頂けるとうれしいです。

最近の記事

  • 固定された記事

残された道

ある歌姫の物語で 言っていました 「何かを表現するときは 一つの道しるべに向かって行えばいい」と その時思いました ああ そうか それでいいんだと それで <表現>は 成り立つんだと… 既製の言葉の引用だけでは 収まり切れなくなってしまった だから これからは 自分の言葉で 表現してみることにします これから発する言葉は 全て 全て たった一つの 光へと 向かう メッセージ それが 傷つける事なく 対話できる 唯一の 残

    • 秘密の不眠症

      昨日までは 喜びをまとった眠りへと誘ってくれる善き友だった夜の光は 今夜突然その性質を豹変させ 瞼を下ろす事を禁じ始めた 夜は私を深みへと落とそうと躍起になる 平均して22時までにはあるはずの夜のメッセージ 待受画面はただただじっとしたまま 川の字が振り下ろされた寝室 窓際と真ん中に父と子が並ぶ 入り口側にたたずむのは 昼間の役割から逃れた深夜の三画目 その縦棒の 寝具との接地面は 深淵へと嵌まる入り口のよう 2時間後には目覚まし時計が鳴る あなたとのこれまでの

      • 脳内セカンド・ラブ

        秋の暮れ 横になりながら眺める SNSのアプリ メッセンジャーでの対話を経て 熟年ミュージシャンのあなたから 告げられたメッセージ   セカンド・ラブ希望です はて かの有名なアイドルの歌を模したそれ …という年齢でもお互いない ああ 互いの夫と妻を守りつつ …ということか  距離が遠いし  返信も遅いですよ  だからこそ、セカンド・ラブ  心の恋人ということで… 顔の見えないあなたに丸め込まれ 始まった 脳内ラブ 対話手段の次のステップ LINEに送ってくれた

        • 卒業宣言~青き時の中のあなたへ~

          再会を果たしたあの日のあなたは、メロドラマから生まれたあの造語*を知っていたでしょうか。 私はまだ知らなかったけれど、あの造語を体現すべく、世の夫も妻もひっそりと家庭の外に彩りを求めるようになっていた頃。私は初めての子育てに一心不乱となっていて、夫婦生活にさえ目もくれませんでした。 そこから数年が経ち、視界が広さを取り戻し始めた時、既に夫は子育てを目標とした共同生活者に変化していました。 その頃からでした。意識の奥深くに眠っていた記憶が頭をもたげるようになってきたのは。

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        残された道

        マガジン

        • 【婚外恋愛詩】婚外主婦の未知の旅路(ミチノミチ)
          10本
        • 詩集:母性の分かれ道
          20本
        • 詩集:光へ捧げるメッセージ
          23本

        記事

          待ちぼうけの情報気流

          一人の人間が 他者から受け取り可能な 情報の容量には 限りがあり それを越すと 新たな情報は入って来ない 日曜の午後 今日はLINEが賑わっている スマホの画面左上に 小さく示される白い吹き出し  やっと返信が…!  (気流は上昇) そう思い すかさずチェック ロック画面通知 表示された送り主の名前は ママ友のグループメンバーのそれ 即座に既読にしてやる  (気流は下降) 再び画面左上に小さく示される 白い吹き出し  やっと返信が…!  (気流は上昇) 表示

          待ちぼうけの情報気流

          ポケットの小さなハンカチ

          お出掛けの時はいつも 手を洗う君に さっと手渡していた小さなハンカチ お出掛けの時はいつも ママの左のポケットには君の 右のポケットにはママの ハンカチを忍ばせていた この春 ランドセルを背負うようになった君 先生とのお約束 ハンカチとティッシュはいつも持ち歩きましょう 小さなスボンの 小さな右ポケットに 小さなハンカチを 忍ばせるようになった君 学び舎で 手を洗い ポケットからハンカチを取り出し 手を拭き またポケットにしまう 君のその姿をママは未だ知らない

          ポケットの小さなハンカチ

          深夜のオンライン旅行

          喪失という記憶の海に溺れ 眠りという岸辺に辿り着けなかった夜 右から左から 幼な児と 父の寝息が飛び交う中 おもむろに枕元のスマホに手を伸ばし SNSのアプリをタップ 記憶にこびり付いて離れない その苗字を検索してみる すると 同じ苗字の見知らぬユーザーが 次々と表示される  いるはずがない  いるはずがない そう思いながら 無機質にユーザーが連なる画面を スクロールし続けること数分 そして 現れたのは あの頃 誰よりも求めた存在のフルネーム プロフィール写真

          深夜のオンライン旅行

          想い出づくり

          勤勉な婚約者との生活の隙間に入り込んだのは 元バンドマンの電話営業トーク 左斜め後ろから耳に入るその声に 私は聴衆の筆頭となった ずっと聴いていたい… チームが同じになったり ランチが一緒になったり 少しずつ縮まる距離 オフィスから数日姿を消した席のパソコンに向かって滑り込ませた 1通のe-mail  これ  私の携帯メールです 端末を開いたあなたから 程なく受け取る返信  メアドありがとう そして始まる 二人の交換日記 行きに帰りに通勤電車で 婚約者不在

          想い出づくり

          片想い生活

          公という言葉とは縁遠く しかも一方通行 スマホの待受画面を飾る家族写真 偶然目にしても 時既に遅し 在宅勤務となり ますます遠のく その姿 フロアの隅から見つめることも 元よりまばらだった会話さえも 叶わなくなった 片想い生活 代わりに生まれた 朝のルーティン 寝床の中 小さく名前を呼び  一人つぶやく  おはようございます ノートパソコンへのログインが タイムカード代わりとなり 始まる業務 画面越しのミーティング ずらずらと 四角い区切りが並ぶ中に その姿はな

          片想い生活

          月の波動とぬくもりと

          いつもいつも 違う形のその姿 満ちていても欠けていても 雲が覆い隠しても 確かにそこに たたずんでいる 曇りがちだった高校生活 クラスメイトの談笑を浴びながら 狭まる肩身  あの子と仲良くなりたかったのに  あの子は別な子と仲良くなってる 完成途上のパーソナリティー 外へと扉を開こうか それともこのまま閉ざそうか ……やっぱり恐い このままでいよう このまま こころの形は 石膏のように固まってゆくのか そのような予感を抱く中 雑誌の広告で目にした 球体の白い石

          月の波動とぬくもりと

          待ち侘びる セカンド・カー

          この家の二台目の車としてやって来た私 古株の紺の乗用車は 旦那様が通勤で乗って行くので 奥様が日中 近場で乗るために一家の一員となった 若葉マーク付き 水色の軽です 一家が引っ越してくること数年 ここは車社会なので 当初免許のなかった奥様は苦労されたようです この家に来る前 中古車店の正面に展示されていた私は 夕方 奥様と坊っちゃまがバス停に佇む姿を見ていました ある時は雨の中 前には抱っこ紐で坊っちゃまを抱え 後ろにはリュックを背負い 右肩には保育園のお昼寝

          待ち侘びる セカンド・カー

          ばいばい さんりんしゃ

          ぼくの だいすきな さんりんしゃ さんさいのおたんじょうびに パパとママにかってもらった きいろい さんりんしゃ ようちえんから かえったあとも おやすみのひも いつもいつも のってたよ まっすぐなみちも でこぼこのみちも さかみちも ときどきママにおしてもらいながら いっぱいいっぱい こいでたよ よんさいの おたんじょうびをすぎても ずっとのってたら  ぎーこぎーこ って いいだしたんだ はんどるが みぎにかたむいて まっすぐに はしれなくなっちゃった あたら

          ばいばい さんりんしゃ

          沈黙にたたずむ月 ver.2

          饒舌よりも沈黙を…… 教室の中の 太陽にはなれなくて 本が友達だった昼休み 日の光にきらめく 教室の支配者達から 幾度となく問われた 沈黙の理由 空間を埋める 談笑の嵐 床の上に散らばる黒い糸くず 幼き頃のmutism* 過ぎ去りしあなたも 初対面の私に グレーのラベルを張り付けた 大人になってからも じめじめと 二項対立の支配を感じ 天候は慢性的曇天 メーターの針は 左寄り それでも * 話し言葉よりも書き言葉を…… 保存中のドキュメントを開くと 糸く

          沈黙にたたずむ月 ver.2

          紅寒桜の咲く頃

          ああ これはうちの事かな 地元のニュース番組で流れる 新たにクラスターが疑われる事例 県北 幼稚園 七人 連日の報道で 明日は我が身と まさかうちが が同居していた矢先 二月末 少人数の園は あれよあれよと 沈黙の園(その)に 懇談会に卒園式 年度末にまつわる行事が 次々中止や延期となり 親子してただの風邪を引いて ひやりとしたり 母子二人の密室空間で 家事は滞りがち 美容室に 携帯のプラン変更 後回しの用事が積み重なる 絵本に ひらがなのおけいこ 動画視

          紅寒桜の咲く頃

          旧暦新年に寄せて

          日本ではほとんど祝われていない旧正月 しかしながら 年が改まるという その波動は 未だ残り続けているのだろうか 一月 左肩の どこかひりひり抱えつつ 猛威を振るった赤いエネルギー 立ちはだかる 理智的な緑の壁に がんがらがっしゃん 正面衝突 診断結果は帯状疱疹 あな いた かなし 失恋記念日が一月に集中していた その訳も分かった気がする やり過ごしが顕になった月は終わり さあ新年だ おめでとう

          旧暦新年に寄せて

          見えない贈り物

          密やかに注ぐ眼差しは一方通行 それゆえに 恐る恐る近づくのも ひっそりと遠ざかるのも 自由と言えば自由 形而下では許されない 今日という日の贈り物 目に見える受け渡しが飛び交う中 残された術 宇宙にある住所を探り当てたなら 届ける事はできるだろうか

          見えない贈り物