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「伝える」仕事

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人の話を聞いて、考えて、文章を書いて、編集して、伝える、私の仕事について。
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記事一覧

文章を書くうえで大事にしていることは?ライターと編集の仕事の備忘録 ⑴

文章を書くうえで大事にしていることは?ライターと編集の仕事の備忘録 ⑴

先日、宣伝会議が主催する編集・ライター養成講座の卒業生としてオンラインの開校式に呼んでもらって、編集者とライターの仕事について話をする機会があった。

卒業生と言っても私が通っていたのは、10年以上前。大学2年生の頃、就活を前に、出版社や新聞社に興味があったけれど周りに業界の人も目指す人もいなくて、講師の人たちの話を聞いてみたいという好奇心で申し込んだ。気になりつつも受講料が高くて迷っていたのだけ

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自分の「常識」や「正解」を押し付けない。#やさしさってなんだろう

自分の「常識」や「正解」を押し付けない。#やさしさってなんだろう

「徳さんの編集はやさしい」

昨日参加したsoarの編集者ライター懇親会で、ライターのニシブマリエさんがそんなことを言ってくれた。そんな言葉をかけてくれるマリエさんがやさしい。

自分の編集がやさしいと思ったことはないけれど、私が編集するときに意識していることは、やさしさにつながるかもしれない、とも思った。soarのハッシュタグキャンペーン #やさしさってなんだろう を眺めていると、やさしさの定義

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〈わたし〉と〈あなた〉の関係性 #soar応援

〈わたし〉と〈あなた〉の関係性 #soar応援

こちらの記事には、ウェブメディアsoarの3周年に向けて、soarメンバーやsoarライター・これまで記事に登場した方たちがsoarへの思いを綴ったコラムを掲載しています。

soarとのつながりは、わたしの「社会」や日常に、やさしい光をあててくれている。それは、soarがどこまでも〈わたし〉と〈あなた〉の関係性の地続きにあるからだと思う。

わたしは今、soarと、読者として、サポーターとして、

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媒介者として書く、編集する #私の仕事

媒介者として書く、編集する #私の仕事

はじめまして。あるいは、あらためまして。フリーランスで編集者・ライターをしている徳です。自己紹介もかねて、自分の仕事について書いてみようと思います。

ざっくりプロフィール私は、編集者・ライターとして、自分の興味関心・好奇心を掘り下げて、人に話を聞いて、書いて、考えて、編集して、伝えることで、人と人をつなぐ「媒介者」でありたいと思っています。やりたいことや伝えたいことがある人、表現する人の「伴走者

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優しさと想像力がほしい。書籍出版! #あとがき公開

優しさと想像力がほしい。書籍出版! #あとがき公開

いよいよ、初の自著『それでも母になる 生理のない私に子どもができて考えた家族のこと』が発売となります! どきどき。どきどき。

「わたしの選択と家族のかたち」をテーマに、私自身の妊娠・出産・子育ての記録をリアルタイムで書き残しながら、身近にいる人たちに話を聞いて書きました。

家族ってなんだろう? 母になるって?
結婚、出産、不妊、生と死、性転換、里親、特別養子縁組……。

そんな、普遍的な

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編集者と、読者の力。たった一人のあなたへ

編集者と、読者の力。たった一人のあなたへ

本、とてもよかったです……!
中にはもちろんシリアスなトピックも出てくるのですが、暗いトーンではなく、徳さんのやさしく、真摯な文章がとても響きました。

「母親」や「家族」といった、一見みんな共通のイメージがありそうな大きく言葉が、一つひとつの小さな物語を通じて、解体されていきました。小さな物語を知ることで、救われるような思いを抱く人もきっといるのではないかと感じました(ぼくもその一人です)。

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自分のことがわからなくなった私の心を軽やかに弾ませてくれた考え方集

自分のことがわからなくなった私の心を軽やかに弾ませてくれた考え方集

noteで人気の書き手、サクちゃんこと桜林直子さんの初の著書『世界は夢組と叶え組でできている』がもうすぐ(3月19日に!)発売となる。

やりたいことがない人は、どうしたらいいの? そもそもやりたいことって、なに? そんな問いを持って、サクちゃんが2年間考え続けたことが、なんとも気負わない軽やかな筆致で書かれたエッセイ集。

昨日、一足先に、刷り上がった書籍を手に取って、にんまり嬉しい気持ちに満た

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『“美しい瞬間”を生きる』の編集の話

『“美しい瞬間”を生きる』の編集の話

普段ほぼ専属でWEBメディアのお仕事をしている私は、現在夏休み中。夏休みの今、海外にも行かず夢中になっているが、最近刊行した『”美しい瞬間”を生きる』の“編集”。

著者の向田麻衣さんと編集者の私。二人で、出版を記念した小さなホームパーティーを開いてワインを飲みながら本について語ったり、書店にご挨拶に行ってPOPを貼ったり、メディアに出たり、ビールを飲んで、美味しいご飯を食べながら作戦会議を冠した

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『"美しい瞬間"を生きる』

編集を担当した本が出来上がってきた。この瞬間は、いつも嬉しい。

2013年8月に創刊した「U25 SURVIVAL MANUAL SERIES」というレーベルの10冊目。25歳の等身大の目線で、ちょっと身近な先行く先輩たちに独自の働き方を学ぶというコンセプトでつくってた本たち。でも、今回は自分が25歳じゃなくなったということもあり(個人的すぎだが)、シリーズの枠におさまらない、自由をテーマにした

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